子宮摘出後の夫婦生活はどうなるのか。アンダーヘアの脱毛事情はどうなっているのか。そして、生と死が交錯する医療現場では何が起きているのか――。女性の身体と人生に深く関わる婦人科の世界には、知っているようで知らない“女の本音”と“現場のリアル”があります。
そんな診察室の裏側を赤裸々に解き明かすのが、現役アラフィフ産婦人科医・櫻井くす子さんの著書『婦人科医の「ここだけの話」ですが、何か?』。本書では、面と向かっては聞きづらいマダムたちの下世話な疑問から、患者たちが抱える命の重厚なドラマまで、長年の経験をもとに愛と毒舌を交えて痛快に綴っています。本記事では、その一部をご紹介します。
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脱毛事情。私、専門家じゃありませんけど、情報提供していいですか
婦人科医たるもの、きっと目が肥えていると思われるのか、陰毛事情のお尋ねがよくある。ただ、気をつけていただきたいのは、私は決して陰毛の専門家ではないのである。学問的な裏付けは何もないのだ。そういう前提でお読みください。
うちのオットは現在、人生の終末期を過ごす場所としての病院に勤めており、看護というより介護の範囲が広いムッシュ&マダムについて、「やっぱ、毛がない方が清潔にはしやすいね」という看過できない意見を述べている。
毛に何かが色々付着すると、その色々を完全に除去するのが難しいらしい。さもありなん。今、介護の現場に想いをはせている。婦人科の診察時も確かに診察はしやすい。

色々ナニナニを探さなくていいし、毛がないので猛烈に痒くても毛ジラミは鑑別か即、外せる。ついでに介護もしやすいと聞いたら、一石二鳥なんで全員、脱毛したらいいと密かに思っている。
たまさか、ご自分で剃っているのだと思われるマダムを見かけるが、ためらい傷なのか、執刀前に執刀されており痛々しい。
脱毛は20代マドモアゼルだと90%くらいの女子は完遂しているが、年齢が高くなるにつれ、そこら辺の空き地と同じくらい生い茂っており、60代でツルツルピカピカは稀である。白いジャングル。
20代でもジャングルな人はたいてい未開通なので、開通前後で脱毛サロンもしくは自力脱毛を意識するのではないだろうか。あくまで私見。
ちなみに私は楽◯セールで、自宅で手軽にできると触れ込みのアレを買い求め一人、痛みに耐えながら完遂した。どれくらいの痛みかというと、ゴムパッチンの連続的痛みである。激しい痛みではないが、まあまあのストレスなので心して臨まれるがよい。
仲良しのナースは医療脱毛に通ったはいいが、あまりの激痛に途中で「しゅみましぇーん、もうできましぇーん」となり、できあがりが滑走路になってしまった。
これからどうするの、と聞いたら「私にだって、将来のことはわかりません」と怒られたので、そっとしている。
介護の現場に心の底から同情し、一度はお手軽に一「毛」打尽にせん、とブラジリアンワックスに果敢にも取り組んだ。そこでの学びは、逆毛になるようにワックスを塗布した紙を剥がさないと毛が決して抜けてくれない、ということである。順毛のままひっぺがそうとしたら、痛いばかりで一本も抜けず、単なるセルフ拷問になってしまった。誓って言うが、想定外である。やっぱりレーザーがいいですよ。
根性と忍耐が必要なこの手技でありますが、いったん更地になってしまえばごくごく快適で、なんであんなに未開のジャングルのまま放置していたのか、と自問自答する。ご存知の通り陰毛が白くなってしまうとレーザーが効かなくなるので、ブラジリアンワックスや毛抜きによる脱毛がお好みでなければ、アラフィフまでにレッツ・トライ。
法医学でしっかりと学んだことだが、陰毛に白髪が交ざってくるのは50代。陰毛白髪で年齢を推定しているのだ。どうでもいい知識を披露。
世界の陰毛事情ですが、私調べではジャングル派は見渡す限り日本だけで、韓国、インドネシア、マレーシア、フィリピンといったアジア圏マダムは更地が基本だった。日本は風光明媚だからか? 違うよね。
欧米人はもともとジャングル持ちの人は少ないイメージ。どちらかというとサバンナ。しかも毛の色も金髪など、色素が薄く茂っていてもちょろっとなので、雑然とした印象は与えない。よき。伐採しても伐採しても繁茂する何かとの永遠の戦闘。それが脱毛なので、目立たない人種が羨ましい。

ところで腋毛となると、日本のマダムは皆、丹念に抜いていると思うが、欧米人は気にしないで自然な灌木を生やしている美人がほとんど。文化の違い。
おされなフランス人あたりだと、こちらの毛を染め染めしてレインボー状態にしてた人がいた。いやもうなにやだー。かわいくてー。大興奮。
国によっていろいろ毛の事情も異なりますが、未だに繁茂した陰毛ジャングルを染め染めして、ショッキングピンクやパープルメッシュにしている人は見たことがない。誰かパイオニアに立候補をお願いしたい。日の丸に染め抜いてほしい。
脱毛には1ミリも関係ないが、ロシア系ウクライナ人がクリトリスにピアス入れてて、それはいったい何のために? ってなったこともあります。誰にも聞いてもらえないので書いておく。
ご参考……にはならないか。
特派員が張り切ってお送りしました。
現地からは、以上です。
婦人科医の「ここだけの話」ですが、何か?

診察室で、聞きたくても聞けないコト。
子宮摘出後のアレ
皮膚の黒ずみ
脱毛事情
ホルモン補充療法……
悩んでるのは、アナタだけじゃない!
笑って泣けて、ためになる異色の医療エッセイ
現役産婦人科医が、診察室で露わになる「女の生(せい)と性(せい)」を、ユーモアと深い愛情を込めて綴った医療エッセイ。女性特有の赤裸々な悩みから、生と死が交錯する医療現場の濃厚な人間ドラマまで、マダムたちの生き様をリアルに描く。











