今日も無事でしたか? 燃え殻さんが毎日配信するレター「底なし日記」より、週に一度、一日分の日記をお届けします。
2026年1月4日
母に、朝一で電話を入れると、ゴホゴホッと、今日は昨日にも増して咳が苦しそう。
長電話は厳しそうだったので、「この間のお皿の件だけ、頼むよ」とだけ伝えた。「本当にいるの? あんなのいらないでしょ」と母。本当にいるから、捨てないでよ、と告げ、「じゃあ、また電話します。暖かくしてよ」と言って電話を切った。
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この間、実家に帰ったとき、母が食器をたくさん整理してしまったことによって、お皿やコップが足りなくなるという事態に陥った。母は、父がひとりになったときに出来るだけ、面倒を少なくしたいとよく口にするようになった。きっとお皿やコップを整理したことも、そういうことなんだと思う。
それでも捨てられなかった皿やコップは、年季が入った母のお気に入りばかりだ。『この味もまたいつか恋しくなる』の中にも書いた、母と妹と三人で食べたミートソースの皿も、捨てられずに無事にあった。何度その皿で、ミートソーススパゲティを食べたかわからない。
母が「本当にいるの? こんなお皿」などと、みんなで、かに鍋を食べているときに言い出したので、ヤバい! これも捨てる気だ! と思い、その皿譲ってくれ、と頼み込んだ。
その皿を見ると、母のことはもちろん、あの頃の自分のことも、断片だが思い出してしまう。そういうものが普段の生活にあったら嬉しい。そう思った。
仕事場の片付けが大晦日までに終わらず、引きつづき今日もしていた。大量の紙、大量の雑誌類。いる部分だけをサクサク切り取り、ファイルして、あとは泣く泣く捨てていく。
片付けの最中、捨てようと思った紙の束の中から、懐かしいものが見つかった。それは、原作を書いた『ボクたちはみんな大人になれなかった』がNetflixで映像化されたときに、記念で作ったステッカー。奥渋にある『style department_』という、お洒落な洋服屋さんが、デザインを担当してくれた。たった数年前だが、もうずいぶんと懐かしい。あの頃のことを、ステッカーを眺めていたら、次から次に思い出してしまった。
午後から東京ドームに移動。
新日本プロレスの毎年恒例の東京ドーム大会。今年は、棚橋弘至選手の引退スペシャルでもある。チケットはソールドアウト。ライターの兵庫慎司さんと一緒に最後まで観戦。途中から、「オイオイ」としか表現できないくらい、オイオイ泣いてしまった。そうなった理由はひとつじゃない。いくつかそうなるキッカケはあった。
あったはあったが、それをここで一つひとつ説明する気力がいま現在残っていない。
観戦後、兵庫さんと飲んで飲んで、しゃべってしゃべって、気づいたら終電を逃して、タクシーで帰宅。とりあえずシャワーを浴びて、落ち着こうと思ったが、シャワーを浴びたら、落ち着き過ぎて、びしょびしょのまま床で爆睡。そこから二時間後に寒過ぎて起床。で、いま。現在午前三時過ぎ。明日は午前九時から仕事の予定。オイオイ泣きたい。ベッドで寝たい。ベッドで寝よう。一旦寝よう。
あなたとわたしの生存確認日記

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(アイコンイラスト:大橋裕之)










