行動や言動の裏にはどんな真意が隠れているかわからない。人はいくらでも真意とは異なる表面上の行動も言動もとれるからだ。
「あんたなんて大嫌い!」と吐き捨てて、彼の元を去った彼女がいたとしよう。
しかしこの彼女は、“大きな夢を追う彼の妨げになりたくないから”と、わざと嫌われる言動をとり離れることで、彼が夢に専念出来る環境にしたかったのだ。
表面上の“大嫌い”とは裏腹に、彼が好きだからこその言動であり行動だった。
日々相手の行動や発言を深読みするべき……という訳ではないが、「なぜ彼女があんなことを言ったのか?」「なぜ彼はあんなことをしたのか?」と一歩踏み込むことで開ける真意がそこにはあるかもしれない。
日曜劇場『リブート』(TBS) 第3話で垣間見えた、儀堂(鈴木亮平)の別居中の妻:麻友(黒木メイサ)にとった儀堂の“過去の行動”もまさに、表面上の行動とは裏腹の真意をはらんだものだったのかもしれない。
執拗に儀堂に接触する麻友は何者?
第3話でかなりの存在感を発揮した儀堂の別居中の妻:麻友。

儀堂から5年前に離婚届を渡され、別居中だったそうだ。
離婚届を出した理由は性格の不一致。
儀堂は「もう完全に終わってる。早くあんな女とは別れたい。」と一香(戸田恵梨香)に漏らしていたそうだ。
しかし本当にそうなのか?
そんな相手との写真を、警察署にある自身のロッカーに儀堂は貼るだろうか。
彼女からもらったネックレスを着けるだろうか。
私たち視聴者は儀堂のことをまだ何も知ない。
なぜなら、私たちが見ている儀堂の殆どは早瀬陸(松山ケンイチ)が成り代わった姿の儀堂(以下、早瀬儀堂)だからだ。
悪徳刑事という異名が轟いていたり、第3話では早瀬陸の妻:夏海(山口紗弥加)を殺害し現金10億円を奪ったのも儀堂だとされたりと、儀堂に関する良い話はひとつもない。
裏社会の組織から横領をしていた証拠があったため悪徳刑事ではありそうだが、
夏海殺害や10億円の件に関してはまだ憶測の域を出ないと思っている。
第3話で名前のみ初登場した監察官:真北(伊藤英明)の父親であろう政治家の存在。
その政治家や警察、そして合六(北村有起哉)率いる裏社会の組織が複雑に絡み合った“巨悪”に立ち向かうべく、多少の悪には染まりつつも儀堂と一香は動いていた(いる)のではないだろうか。
話は儀堂の別居中の妻:麻友の件に戻るが、儀堂が彼女に別れを切り出したのも、麻友を危ないことに巻き込みたくなかったからだと考えると辻褄は合う。
離婚届こそ受け入れてもらえなかったが、別居をし周囲に関係を悪く言うことで、麻友に危害が及ぶリスクを最小限に抑えていたのだ。
しかしそれは早瀬が儀堂にリブートする前までの話。
第3話の麻友は完全におかしかった。
彼女が登場するとBGMが止まる。
穏やかな場に突如現れ早瀬儀堂に恐怖を与える彼女は、まさにホラー映画のお化けそのものだった。
そんな麻友は、甘いものが苦手な儀堂の部屋に洋菓子屋の空き箱がある違和感と、極め付けは抱きついた時の体格の違いにより、儀堂の皮をかぶった早瀬の正体を見抜いた。
なんなんだこの鋭さは……。
もちろん麻友が儀堂を愛しているが故の行動であるとも取れるが、このタイミングで執拗に儀堂を付き纏うのはどうも怪しい。
「別居後も連絡は返ってきていたのに、それが一切なくなった(儀堂が死んだため)から心配で……」と麻友は言っていたが果たして……。
私はこう考えた。
麻友も儀堂のことを愛していたものの、突き放された不安感を抱えて生きている中、儀堂や一香らを狙う何者かにつけ込まれたのではないかと。
「どうも儀堂の様子がおかしいから近づいて真相を暴け」との指示。
愛ゆえに儀堂は麻友を突き放したが、その行動により不安に苛まれていた麻友に漬け込んだ何者かによる策略。
なんとも悲劇的だ。
そんな麻友は、儀堂の元をうろちょろするものだから海江田(酒匂芳)により儀堂との交渉材料となってしまった。
儀堂が10億円渡さなければ殺す、と。
海江田の差金に命を狙われていた麻友だったが、そこに本物の儀堂からの連絡があったと麻友は明かした。
「誰かにつけられてて危ないから人が大勢いる場所に入れ」と。
本物の儀堂は生きている!? 考えられる3つの説

第1話時点から、本物の儀堂は生きているのでは? という説は巷で話題になっていた。
まさかこんな早く劇中で言及されるとは……。
儀堂が生きていた場合、儀堂は一香と協力し自らの死を偽装した……。という線が濃厚だろう。
そして前述の通り、“巨悪に立ち向かうために現在も動いている”と考えられる。(早瀬をリブートさせたことも含めて計画)
この場合、現金10億円に関しては儀堂も寝耳に水だったのではないだろうか。
夏海が儀堂に「儀堂の名義でレンタル倉庫を契約して欲しい」と頼んでいたとしよう。
その鍵も夏海に託していたのであれば、その倉庫に何があったのか……現金10億円があったなんて儀堂は知る由もない。
先ほども述べたが、私たちは本物の儀堂を知らない。
しかし私は儀堂のことを、口は悪いが義理堅く、愛のある人間だと思っている。
それは麻友の件による印象が大きい。
よって儀堂は、世話になっている夏海の頼みを何も言わずに聞き入れ、自分名義で倉庫を契約し、その鍵を夏海に託したのではないだろうか。
夏海が冬橋(永瀬廉)のNPO法人の立ち上げに協力していたことが判明した点から、夏海はその10億円も何か慈善事業に使おうと盗んだものかもしれないと考えられる。
そんな最中、夏海は何者かに殺されてしまったために現在の状況に……というわけだ。
以上のように、儀堂が生きていたら別の角度から動き、巨悪に葬られた夏海の死の真相を探っている……という考察になった。
麻友に危険を知らせたのも、本物の儀堂が麻友の身を案じての行動だ。
しかし、麻友の証言が嘘(差金からの指示によるもの)の可能性や、第1話でやっていたように一香が儀堂の声に変えて通話をした可能性も考えられる。そうなると儀堂の死は本当だったということになる。
私は生きている上記の説が有力であると思っているが、読者の皆様はどう考えるだろうか。ぜひ私たち6969bの動画のコメントで考えを教えて欲しい。
全てを疑え。
来週の『リブート』の放送は選挙特番によりおやすみだ。かなり良いところで一週空いてしまうのは苦しい。
しかしこれも未来の日本をよくするためと思い、前向きに考えたいと思う。そして難解極まる『リブート』の考察も、この一週間で今一度冷静にやっていきたい。
何が嘘で何が本当か……。このドラマは特にわからない。
“リブート”という顔も声も他人に成り代わってしまえる特徴もあるくらいだ。
何もかも疑ってしまう。
……こうなったら全部疑おう。
その先に隠れる“真意”を見つけるために。
••┈┈┈┈•• ドラマ情報 ••┈┈┈┈••
TBS 日曜劇場『リブート』( 毎週日曜夜9時~)
出演:鈴木亮平、戸田恵梨香、永瀬廉(King & Prince)、蒔田彩珠、中川大輔、藤澤涼架、与田祐希、上野鈴華、藤田ハル、矢崎晃、松山ケンイチ、野呂佳代、塚地武雅(ドランクドラゴン)、津田篤宏(ダイアン)、伊藤英明、山口紗弥加、池田鉄平、酒匂芳、黒木メイサ、原田美枝子、北村有起哉
プロデューサー:東仲恵吾
協力プロデュース:國府美和
脚本:黒岩勉
演出:坪井敏雄、田中健太、元井桃
音楽: 大間々昴、木村秀彬
制作著作:TBS
主題歌:Mr.Children『Again』(TOY’S FACTORY)
著者:ケメ・ロジェ
イメージイラスト:サク
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