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パリジェンヌの“好き”にこだわるおしゃれと暮らし

2025.12.28 公開 ポスト

20年のキャリアから離れ、充電期間へ。新たな夢を描く50代パリジェンヌ・マルタのしなやかな生き方トリコロル・パリ/Marine Shimoyama

いつの時代も、自由で洗練されたイメージがある“パリジェンヌ”。彼女たちに共通するのは、流行に左右されず自分の“好き”に正直にものごとを選んでいるということ。

発売中のエッセイ『パリジェンヌの“好き”にこだわるおしゃれと暮らし』では、フランス在住25年の人気ユニット、トリコロル・パリがパリジェンヌ12人に取材を行い、ファッションやインテリア、お気に入りアドレスなどリアルな暮らしをご紹介しています。パリ在住の日本人イラストレーター、まりんさんの鮮やかなイラストもたっぷり掲載された本書から、試し読み記事をお届けします。

*   *   *

 

長年勤めた会社から離れてこれからを思い描く50 代パリジェンヌ

2002 年までアメリカの弁護士事務所で働き、その後は、フランスの巨大投資会社に20 年間勤めていたマルタ。税務アドバイザーとしてクライアントやグループ企業、社内チームのプロジェクトに助言を与え、支援してきました。

税法という分野そのものの面白さに惹かれて夢中で走り続けてきましたが、現在は、新たな道を模索すべく休職中。13歳の息子と出かけたり、友人たちと会っておしゃべりしたりと、ゆったりと充電期間を過ごしています。

お気に入りブランドのCOS のバンドカラーの白シャツに鮮やかなグリーンのニットを重ねて。
リピート買いしているLA PETITE ÉTOILE のデニムと黒のコンバースはマルタの定番。

Profile

名前:マルタ・モリス

職業:弁護士/税務アドバイザー

年齢:55 歳

住まい:パリ10 区。13 歳の息子と猫のゾロ

チェコとフランス、ダブルカルチャーに育まれたしなやかさ

パリ12 区で生まれ、12 歳の時に郊外へ家族と共に引っ越したマルタは、チェコ人の母とフランス人の父を持ち、2つの文化に触れながら育ちました。パリ第2大学に進学し、弁護士資格を取得したのち、税務アドバイザーに。

20 年間勤めた投資会社は文化的事業との繋がりも深く、美術館やオークションとの仕事をするなかで、もっと芸術に関わりたいという気持ちが強まりました。小さな頃から、探偵やスパイに憧れていた彼女の夢は、戦時下の国々の貴重な美術品や文化遺産を戦火から救出し、安全な場所に保管するような仕事をすること。「もしお金を稼ぐ必要がなければだけど」と笑う姿は、いくつになっても情熱を持ち続ける素晴らしさを教えてくれます。

グレーのスーツばかりはつまらない自分なりの弁護士ルック

- クライアントとのミーティング -

・ワンピース(COS)
・ジャケット(Courrges)
・サンダル(Bottega Veneta)

 

夏のオフィスでよく着るCOS の紺色のジップ付きワンピースは、張りのある素材で、1枚でキマる便利なアイテム。このワンピと相性抜群なのが、Courrges のスナップボタンジャケットで、深いネイビーの色味とフォーマルなシルエットが仕事着としても優秀です。足元はリュクスなブランドの編み込みレザーで、サンダルでもきちんと感を出せます。

 

- 冬のオフィス –

・セーター(Courrges)
・スカート、ベルト(ba&sh)
・ロングブーツ(Sergio Rossi)

 

ロゴが可愛いCourrges の黒いハイネックセーターは冬に大活躍してくれるアイテムです。ウエストが細く腰が張っている体形なので、スカートの上から幅の太いベルトでマークするのがポイント。Sergio Rossi のブーツはシンプルなデザインで履きやすく、何度も修理して長年履いているのだそう。

 

マルタのお気に入りアドレス

Galerie Vivienne

ギャルリー・ヴィヴィエンヌ

4 rue des Petits-Champs 75002

毎日 8:30 ~ 20:00

galerie-vivienne.com

 

パリにはたくさんのパッサージュがありますが、中でもここは、とってもパリらしい雰囲気が漂います。ガラス天井から降り注ぐ自然光と、昔から変わらない床のモザイクタイルが優雅で美しく、うっとりします。自宅から徒歩20分程度の距離で、散歩がてらよく訪れますが、老舗の玩具屋さんや古書店、地元の人でにぎわう小さなお店が並んでいて、通り抜けるだけでも楽しいです。いつかこの界隈に住むのが夢です。

Taka&Vermo

タカ・エ・ヴェルモ

61 bis rue du Faubourg Saint-Denis 75010 Paris

火~日 9:00 ~ 20:30

(火は9 時半から、日は13 時半まで)

takavermo.fr

@takavermocheeseshop

 

感じの良い若いご夫婦が経営するチーズ屋さんで、独創的なハーブ使いのチーズが名物です。アスペルーリュ(クルマバソウ)をまぶしたグリュイエールチーズが特に好きで、色々なチーズを盛り合わせたプレートもおすすめです。

UNION BOULANGERIE

ユニオン・ブランジュリー

2 rue Bleue 75009

月~土 8:00 ~ 20:00(土は15時まで)

@union_boulangerie

 

ビジネススクール出身のシャルルと、元神経生物学者だったマエヴァが、数々の有名パン屋さんで修業を積んで開いたお店。パンもヴィエノワズリーもどれもおいしいのですが、私はバジル風味のレモンタルトがお気に入り。

Jardin du Muse Albert Kahn

アルベール・カーン美術館の庭園

2 rue du Port 92100

火~日 11:00 ~ 19:00

(10 月~3月は18 時まで)

albert-kahn.hauts-de-seine.fr

@museealbertkahn

 

銀行家アルベール・カーンの元邸宅で、彼が蒐集した20 世紀初頭の写真や映像のコレクションが展示されています。4ヘクタールもの広い庭は、春の桜がきれいでよく訪れます。あまり混んでおらず、ゆったり鑑賞できるのも好きな理由のひとつです。

関連書籍

トリコロル・パリ/Marine Shimoyama『パリジェンヌの“好き”にこだわるおしゃれと暮らし』

フランス在住25年、著書多数の人気ユニット、トリコロル・パリが取材! パリジェンヌ12人に学ぶ、「自分らしい」スタイルの見つけ方 いつの時代も、自由で洗練されたイメージがある“パリジェンヌ”。 彼女たちに共通するのは、いつだって自分の“好き”に正直にものごとを選んでいるということ。

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パリジェンヌの“好き”にこだわるおしゃれと暮らし

フランス在住25年、著書多数の日本人ユニット「トリコロル・パリ」が取材!パリジェンヌ12人のお気に入りのルックやワードローブ、インテリア、スキンケアなどリアルな暮らしを紹介したエッセイ『パリジェンヌの“好き”にこだわるおしゃれと暮らし』が12月24日に発売となりました。Marineさんのシックで鮮やかなイラストとともに、試し読み記事をお届けします。

バックナンバー

トリコロル・パリ

フランス在住25年の日本人ふたり組(荻野雅代・桜井道子)が2010年に立ち上げたパリとフランスの情報サイト。サイトやSNS を通じて、おすすめブティックやレストラン、イベントなどの観光情報はもちろん、フランスのニュース、パリの天気を毎日の服装で伝える「お天気カレンダー」など、独自の目線でフランスの素顔を届けている。著書に『フランスの変わらないもの、変わっていくもの』(大和書房)、『フランスの小さくて温かな暮らし 365 日─大切なことに気づかせてくれる日々のヒント』『明日、パリを歩くなら─何度でも迷い込みたい小道のお話』(ともに自由国民社)、『ぎゅっと旅するパリ 暮らすように過ごすパリ』(世界文化社)、そのほか語学書や訳書、雑誌などでの連載も多数。

Marine Shimoyama

東京生まれ、パリ在住のイラストレーター。アパレルブランドのPR を経て、2006 年に渡仏。パリでグラフィックアートを学んだのち、2011 年よりイラストレーターとして活動中。フランスと日本で、アパレルやインテリア、フードなど、さまざまな分野のイラストを手がけている。

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