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『花のように、生きる。』重版記念

2014.11.21 更新 ツイート

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第二回 
絶望に陥ったときは、
食べなさい。眠りなさい 平井正修

9月下旬に発売された平井正修さんの『花のように、生きる。』が、じわりじわりと全国に広がっています。誰もが抱える「どう生きるか?」という悩みに対して、「花のように」という涼やかな指針を与えてくれた本書。では、花なような生き方とはどのようなものなのでしょう? 本書から一部抜粋してお届けします。

 

「看脚下」という禅語があります。それにまつわるエピソードとして知られているのが次の話。
 中国宋代におおいに臨済宗の宗風をふるった五祖法演禅師ですが、禅師がある夜、三人の弟子たちと出先から寺に向かっていました。すると、突然、一陣の風が吹いてきて、灯火を消したのです。あたりは一面の闇となった。そこで、法演禅師は「灯りがなくなったいま、さあ、おまえたちどうするかいってみよ」と問うたのです。
 二人の弟子がそれぞれにみずからの心境を示しました。そして最後に、圜悟克勤という弟子が「看脚下」と答えました。これがもっとも意に適い、禅師はこの弟子を絶賛した、と伝わっています。
 看脚下とは「足元を見なさい」という意味です。灯りがないなかで闇夜を歩くには、まず、足元を見ることが大切。それが、なすべきことの第一です。
 闇夜は心の闇、絶望の淵にも通じます。そんな場面に立つことがあったら、足元を見ることです。狼狽えて、あれこれ考えたり、動いたりするより、じっと自分が立っているところをたしかめる。そして、なすべきことをするのがいい
 腹が減っていたら飯を食えばいいし、眠たかったら眠ればいいのです。何を悠長なことをいっている、と思うかもしれませんが、闇に包まれているのは心だけ、絶望しているのは心だけなのです。身体は絶望などしません
 腹が満たされたら、眠りが足りたら、つまり、身体に十分なエネルギーが注ぎ込まれたら、次になすべきことも見えてきます。闇を振り払う手立て、絶望から抜け出る方策が、必ず、見つかるものです。
 心にわだかまりや不安があって、飯ものどを通らない、夜も眠れない、などといいますが、何があろうと、腹は減るし、眠くもなる。だったら、そこから手をつけていくことです。足元を見るとは、きっとそういうことだ、と思います。

<読者からの感想>
「心の栄養剤となる本です」

「どれも心に残る教えでしたが、特に気に入ったのは、次の項目です」
〇生きることが生きる目的です。求めすぎるのをやめなさい。
〇孤独と向き合い、自分を律していく厳しさを持つことです。
〇そもそも、苦しい事、思い通りにならないことばかりあるのが世の中です。
〇心にも掃除が必要です。
〇まず、動きなさい。
〇どんな失敗も「実を結んでいる」のです。
〇「心配」と「心配り」は違います。

「子供たちもみな独立した今、自分の人生を振り返り、新たに踏み出すにあたり、これからの人生の羅針盤として読ませていただきました。梅のように実を結べる日が来る時を信じて、暮らしていきたいです」

 

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平井正修

臨済宗国泰寺派全生庵住職。学習院大学法学部政治学科卒業。1990年静岡県三島市龍澤寺専門道場入山。2001年同道場下山。2003年より中曽根元首相や安倍首相などが参禅する全生庵の第七世住職に就任。2016年より日本大学危機管理学部客員教授。全生庵にて坐禅会、写経会を開催。著作に、4万部のベストセラーになった『心がみるみる晴れる 坐禅のすすめ』(幻冬舎)のほか、『花のように、生きる。』『「見えないもの」を大切に生きる。』(以上、幻冬舎)、『山岡鉄舟修養訓』(致知出版社)、『忘れる力』(三笠書房)、『お坊さんにならう こころが調う 朝・昼・夜の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『禅がすすめる力の抜き方』 (知的生きかた文庫)など多数。

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