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次元上昇日記

2025.11.14 公開 ポスト

2025年11月11日 おすすめのアート辛酸なめ子

芸術の秋。エスパス ルイ・ヴィトン東京で2026年2月15日まで、「Andy Warhol - Serial Portraits」展を開催しています。無料で観られるありがたい展示。先日お伺いしました。

 
アンディ・ウォーホルというとなんとなくキャンベルスープのアートなどのカラフルなシルクスクリーン作品を思い起こしますが、この展示はセルフポートレート作品メインです。映えや盛りなどの概念がまだ定着していなかった時代。ウォーホルは卓越したセンスで自己プロデュースしていました。また、大学在学中から周りの人々の顔をスケッチしていて、それらの作品も展示されています。これまでのウォーホル展ではなかなか見ないような作品が並んている展示です。壁の色もウォーホルのイメージに合っていて流石の空間演出でした。

若い頃から有名人やセレブについて研究していたウォーホルは、自分の作品をアピールするために、ウィッグやサングラスを身につけ、時には女装して謎めいたセレブキャラを演出し、世間の注目を集めました。時代の寵児であり続けることへのプレッシャー、ポップでいたいという思い、そしてスターの孤独も感じさせるポートレートの数々。

絶妙におしゃれなルックスだし、化粧しがいがあって変装映えすると思っていたのですが、本人は薄い顔にコンプレックスを持っていたようです。

今は自撮りするのが普通になり、アプリで加工した写真、アバターやヴァーチャルキャラ、AI○○など様々な表現形態がありますが、今の時代だったらウォーホルはどんなポートレートを撮影するのでしょうか。むしろ手書きのスケッチに回帰したかもしれません。

ウォーホルのアーティスティックなポートレート。髪がサラサラで羨ましいと思ったら、
若い頃から薄毛に悩んでいてウィッグを着用していたとか。

身近なアートといえばラテアートです。先日、人気のカフェでゾルフィンをラテアートにしてもらいました。1400円で、かなり細かい筆でチョコで描いていて職人技でした。私など手がよく震えるのでとてもこんな難しい芸はできません。でもラテアートをどこかで習いたくなりました。武蔵野美術大学造形学部ラテアート学科、とかあったら志望者はいるでしようか……。学費200万とか払うのは躊躇するかもしれないです。

多分ゾルフィンも喜んでいるのが伝わってきたかわいいラテアート。
砂曼荼羅のように消えてしまう儚さが良いです。

 

関連書籍

辛酸なめ子『次元上昇日記 ベストセレクション50』

「次元上昇」とは? それは「アセンション」のこと。 では、「アセンション」とは何か――? 辛酸なめ子さんにとっては、日々、功徳を積んで善行マイレージを貯め、それがある閾値に達すると得られる高い次元のこと。 本書は、そんな次元上昇をめざす一人の女性が、イベント、パーティ、買い物、仕事……と毎日足を運び、霊的な何かが見えたり、癒されたり、反省したり、試行錯誤する抱腹絶倒の記録です。 この世界の次元は一つじゃない――。 よりすぐりのベスト50をお楽しみください。

辛酸なめ子『次元上昇日記』

毎日のようにセレブやスピリチュアルな現場を取材し続け、どうやったら「次元上昇=アセンション」できるのかを考え続け、「小難しい本を読むより、猫を5分間撫でている方が真理に近付ける」と認識、善行というマイレージを貯めることこそが、個人の次元上昇を達成する方法だと気づく。そのおそるべき試行錯誤、抱腹絶倒の日常記録です。

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次元上昇日記

「次元上昇」とは? それは「アセンション」のこと。では、「アセンション」とは何か……。いろいろな意味があるので、ネットを検索してみて下さい。しかし、辛酸なめ子さんにとって、それは日々、功徳を積んで善行マイレージを貯め、それがある閾値に達すると得られる高い次元のこと。この連載は、その善行マイレージを貯め次元上昇をめざす一人の女性の抱腹絶倒、試行錯誤の記録です。

この連載が電子書籍になりました!『次元上昇日記 ベストセレクション50

バックナンバー

辛酸なめ子

近著に「スピリチュアル系のトリセツ」(平凡社)、「電車のおじさん」(小学館)、「無心セラピー」(双葉社)、「新・人間関係のルール」(光文社新書)、「女子校礼讃」「辛酸なめ子の独断! 流行大全」(中公新書ラクレ)など。

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