
初めてのお仕事、初めての環境は誰だって緊張するもの。ときにはトライする前から「やっぱりやめよう」と怖じ気づいてしまうことも。大人気のアレン様による幸福論エッセイ、第12回目では、「根拠のない自信を持ってトライすること」の大切さをお届けします。かつては自信がなかったというアレン様のエピソードにも共感必至です!
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やってみないとわからないことは、“根拠のない自信”をもってトライすることが超大事!
ヮタクシはこれまで何度にも及んで、「根拠のない自信を持つことが大事」っていうことをァンタ達に伝えてきた㌔、この考えに至るまでのヮタクシはね、実は新しいことに挑戦するのが嫌な人だったの。
たとえばテレビもそう。最初は出るのがすごく怖かった。やったことがないし、現場でもどうしていいかわからないし。
あとは飛行機ひとつとってもそうよ。ほとんど乗ったことがなくて怖い。搭乗から何からやりかたも流れも分からない。やったことがないものに対して、すごく否定的な性格だったのよ。
芸能のお仕事って、人気が出るか分からないから怖いしやりたくない。
でも、やってみなきゃ人気が出るかどうかは分からないじゃない? やってみてダメならダメで仕方ないって今なら分かるんだ㌔、当時は「だったら最初からやらないほうがいい」っていう考え方だったの。傷つくぐらいならやらないほうがマシだって思っていたのよ。
ずっとそうやって、大きい局面も避けて生きてきたの。それって幼少期の劣等感の表れなのよね。何をやっても無理とか自分には何もできないって思い込んでいたの。
学生時代のスポーツもそう。当時、自分はスポーツができない。だけど周りはみんな上手。特に男子はみんなどんどん上達していくの。
自分はサッカーのやり方もいまいち分からないし、役立たずになっちゃう。やってもできないからやらないし怖い。
試合中もなるべく動きを控えめにして、みんなが行った方向に自分も走る。集団の中にできるだけ埋もれるように動いていたの。「極力目立たないようにしよう」って思っていたくらい、もともと自分に自信がなかったのよね。
でもその後、少年院ではスポーツもやらなきゃいけない場面が出てくるわけじゃない。「やれ! やればできる」と言われて。自分では「絶対無理!」って思っているのに、いざやってみるとできちゃったりすることもある。
そこで、私は気づいたことがあるの。結局はやってみないとなんにもわからないんだっていうこと。
やってダメなら、その事実を受け止めるだけ。やって成功したら、「超できるじゃない!」って喜びがある。意外と何も怖がることなんてないのよ。
やってみて成功したら人生の豊かさが上がるし、失敗したら勉強して次に活かすだけよ
「絶対できる!」って自分に言い聞かせることが大事だっていうことに、大人になってまず初めに気づいたの。「やったことないけど、絶対できる!」とか、正直問題根拠は何もないじゃない? だってやったことないんだから。
だけど、それで結果的にできたこともいっぱいあったKARA、「まずはやってみよう」というふうに今は常に思っているの。
だって、根拠のない自信がなかったらヮタクシ怖くて本やカレンダーなんか出せないわよ! バスツアーだってできないわ。
でも「売れなかったら怖いから、やっぱりやめます」って毎回言っていたら、自らチャンスを食いつぶすわけじゃない?
だからまずは1回やってみる。ダメだったら勉強する。「あの価格帯だったからダメだったのかな」とか理由を考えて、きちんと振り返るの。
今は、バスツアーが25万円でもァンタ達が来てくれるという自信がある。自信をもって堂々と世に出したものって、ファンのみんながついてきやすいと思うの。自信があるものに人は惹かれるKARA。
それに加えて、トライしてみて実際に成功すると、やれることの幅が広がるじゃない? 次に同じことをやるときに抵抗がなくなるの。そうすると人生の豊かさが広がって、ヮタクシのようなゴージャスライフになっていくのよ。
ヮタクシはもともと自分が何もできなかった人だから、やってみる大切さというのを今とても実感してるわ。
人生、いいときも悪いときもその波に乗ることが大事よ!
トライしてみて成功しても失敗しても、変えられないものは変えられない。受け入れざるを得ないことって世の中にいっぱいあるでしょう? だから、変えられないことを嘆いても仕方がないの。
たとえば、「なんで自分は男なのに女の人が好きじゃないんだろう、普通に生まれたかった」と言っても変わらないでしょう?
今自分が嘆いたところで生まれ変われるかというと、そうじゃない。自分のコンプレックスや欠点も受け入れてあげないと、自分のことを本当に愛することはできないと思うの。
たとえばヮタクシだったら、スポーツは何もできないしやり方も分からない。やっても足手まといになる。
でも、スポーツができなくて困ったことって今までないの。唇が大きくて困ったこともない。みんなにそうやって問いかけてみると、自分の欠点やコンプレックスで本当に困ったことって、意外となかったりするの。
ありのままの自分でいることで何か迷惑をかけたり、日常生活でできないことがあるんだったら大変だけど、そうじゃないんだったら、「でも困ってないし! まぁいっか!」って受け入れてあげるほうが大事。そうすると、もっと自分のことを好きになれるわよ。
ただ、何をやってもうまくいかないときもあるわよね。生きていたら調子のいいときも悪いときもあると思う㌔、変にヘコんだり舞い上がったりしないためには、“人生のそのときの波に乗る”ということが超大事なの。
いま悪い波がきているんだったら、悪い波に乗ったほうが早い。その波に、変にあらがってしまうと、悪い波が終わるのが遅れて、嫌な期間が長引いてしまうの。
悪い波のときはその波に乗って、波が上がるときはその勢いにのってガッと上がる! その繰り返しよ。下がっているときにあらがおうとするとバランスが崩れるのよね。人生って本当にそんなものなのよ。
「今は悪い波がきているから、そっとしておこう」と思っておくと、何かあっても「仕方ないよね」で済むの。「なんでこうなっちゃうんだろう」って変に頭を抱えないで済むわ。
ヮタクシだって、芸能界に入ってから6年以上お金にならなかったわよ。芸能ってオファーが来ないことには仕事にならないKARA。
全然お金にならなかったけど、芸能が好きだし表に出たい気持ちはすごくあったの。それでずっと粘っていたのよ。
あとヮタクシは自分を信じていたの。それこそさっき書いた根拠のない自信を持って「絶対大丈夫、自分は強運の持ち主だから」って言い聞かせて、とにかく粘った結果が今よね。
絶対にいつかタイミングが来るって信じていたの。その追い風に乗る、追い風が来るまでは待つ。
ヮタクシみたいに6、7年もかかる人もいれば、2週間でいい波が来る人もいる。もしかしたら、明日来る人もいるんじゃないカフォーラ? タイミングは本当に誰にもわからないんだ㌔、やりたいことは絶対に実を結ぶのよ。
だからァンタ達も自分自身や、胸に抱いている夢に自信を持って生きるのよ!
幸せになりたいとほざくァンタ達へ

幻冬舎plusにアレン様大先生がついにご降臨…!! 本連載では、現代社会で生きる誰もが気にしている「幸福論」について、ありがたいお言葉をつむいでいただきました。読めば幸せになること間違いなしのスペシャルなエッセイをご堪能あれ。