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17歳のビオトープ

2024.01.02 公開 ツイート

第二話 親ガチャ、才能ガチャ。「全ては運で決まっている」と話す男子高校生に、人生先生は何を伝えるのか 清水晴木

さよならの向う側』でも知られる作家・清水晴木さんの最新刊『17歳のビオトープ』は、謎多きイケメン校務員と悩みを抱える4人の高校生が織りなす青春小説です。

著者の清水さんが「人生先生のモデルは俳優の窪田正孝さん」と語ったことでも話題となった本作。今回は、第二話「運とかガチャとか」の一部を、登場人物の言葉とともにご紹介していきます。

*   *   *

第二話 運とかガチャとか

【登場人物】
・坂東昌平(何事にもやる気が出ない男子高生)
・平人生(奏杜高校の校務員)

【あらすじ】
怪我でサッカーを辞め、自暴自棄になっている昌平。「世の中は全て運で決まっている」と考える昌平に、人生先生は"自分で上げることができる運"があることを伝える。

昌平
「人生先生さあ、運を上げる方法ってあるの?」

人生先生
「そもそも運とはなんですか? 坂東君」

昌平
「運とは? そうだなあ……ガチャだよ、ガチャ。」
「この世は全て運ゲー。まずは親ガチャ、才能ガチャ、友達ガチャに学校ガチャ。運が良ければ最初からなんでも上手くいくんだもん。結局運の良いやつが最強でしょ」

人生先生
「私も運というものは存在すると思っています。運自体を否定することはしません。……でも、その運に対してどうすればいいのかも結局分からないものだと思っています」

昌平
「……運とか言い訳は何もしないで、努力をひたすら続けろって言うんですか?」

人生先生
「いえ、努力をしろという訳ではありません。ただ一つ、明確に存在して、ちゃんと上げることもできる運がありますから」

*   *   *

人生先生の言う「明確に存在して、ちゃんと上げることもできる運」とはいったい......。続きは書籍でお楽しみください。

関連書籍

清水晴木『17歳のビオトープ』

ドラマ化も話題となった大ヒット作『さよならの向う側』の著者が贈る、最新作! 「――あなたの“居場所”はどこにありますか。」 謎多き校務員と悩みを抱える4人の高校生が織りなす、青春ヒューマン物語。 舞台は高校。 恋愛、ガチャ、SNS……現代特有の悩みを抱える高校生たちを、校務員・平人生(通称:人生先生)が導いていく。 「誰にでもビオトープ(居場所)があるということを分かっていてほしい」という著者の想いが詰まった、青春物語。

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17歳のビオトープ

ドラマ化でも話題となった『さよならの向う側』の著者、最新作。本特集では『17歳のビオトープ』にまつわる情報をお届けします。

【あらすじ】

いつも飄々と、謎めいた雰囲気を醸し出している、奏杜高校の校務員・平人生。「人生先生」と呼ばれる彼のもとには、日々、悩みを抱えた高校生が訪れる。人生先生と話すうちに、自分なりの答えを見い出していく生徒たち。彼らは次第に、人生先生が始めた中庭のビオトープ作りに参加するようになり……。

第1話 恋と愛のちがい
第2話 運とかガチャとか
第3話 不幸せになる方法
第4話 生きる意味って

バックナンバー

清水晴木

1988年、千葉県出身。東洋大学社会学部卒業。

2011年、函館イルミナシオン映画祭第15回シナリオ大賞で最終選考に残る。以降、短編映画脚本や、スマートフォン向けアプリのシナリオ原案に携わる。’15年、『海の見える花屋フルールの事件記 ~秋山瑠璃は恋をしない~』(TO文庫)で長編小説デビュー。’16年、第2作『海の見える花屋フルールの事件記 ~秋山瑠璃は恋をする~』を上梓した。

近著に、ドラマ化でも話題となった『さよならの向う側』(マイクロマガジン社刊)、『分岐駅まほろし』(実業之日本社刊)、『旅立ちの日に』(中央公論新社刊)などがある。

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