
みなさん、こんにちは。積水ハウス住生活研究をはじめとする住まいの専門家 河﨑由美子です。まだ暑い日が続いていますが、暦の上では立秋(8/8)を過ぎれば、秋の始まり。ほんの少しだけ朝夕の空気感が変わったように感じます。暑さが和らぐと不思議と気持ちも落ち着きます。少しずつ夏の疲れを癒やしていけたらいいですね。
今回ピックアップするのは、秋の夜長におすすめの家飲みです。自宅でお酒を楽しむ時間は、気分を切り替えてリラックスできたり、音楽や映画と共に楽しんだり、家族や友人とのんびりと過ごすことができます。そんな家飲みをランクアップする工夫についてご紹介していきます。
家飲みをする人の36.2%が「ほぼ毎日」と回答。最大の魅力はリラックスできること
当社の調査では、家飲みをしている人が合計は74.4%となりました。また家飲みの頻度は「ほぼ毎日」が36.2%、「週4~5日程度」が15.8%でした。調査時期が2020年であったため、飲食店休業や外出制限の影響を受けて“外飲み”から“家飲み”へシフトチェンジを余儀なくされたことも要因かもしれませんが、コロナ前から約7割の人が家飲みをしていました。コロナ禍ではさらに増えたようですね。
家飲みの魅力は、約8割の人が「リラックスして飲めること」と回答しました。自宅で楽しむお酒は、時間を気にせず、安心して寛げて、人の目も気にすることがないため、より安堵感やリラックスをもたらしてくれるようです。TVを見るなど、好きなことをしながらお酒を楽しめる点も、家飲みならではの魅力といえるでしょう。
家飲みをランクアップするために
家飲みも毎日続けていると少々マンネリ気分にもなりますよね。そこでおすすめなのが、いつものわが家と違う雰囲気づくり、ちょっと少し非日常感を持たせる空間を演出することです。お手本になるのは、隠れ家風のバーやおしゃれなレストランのイメージ。「照明の工夫」や「居心地を高めるインテリア」などがポイントですよ。
ランクアップ(1)独立スペースで、非日常感を演出してみましょう
家でゆったりとお酒を愉しむなら、日ごろの忙しさや慌ただしさをシャットアウトできるのが理想。空間の独立性を高めて、あえてこじんまりとまとめた“こもり感”のあるスペースを計画するのがベストです。
たとえば、リビングや寝室の一角を間仕切るなど、オープンスペース内に家具配置などを工夫して、エリア感を持たせるのも一案。意外と気軽にいつもと違った雰囲気を創り出せますよ。
ランクアップ(2)照明の工夫で、よりドラマチックに
家飲みの気分を高めるのに欠かせないのが照明の演出です。部屋全体を照らす主照明を落として、間接光を中心にまとめるのが雰囲気づくりのポイント。よりドラマチックに魅せるならスポットライトやピンポイントを照らす狭角のダウンライト、天井から壁面を均一に照らすウォールウォッシャーを光源を隠して取り入れることや、上向きに光を放つアッパーライトが有効です。照らす場所や光の当て方を工夫すれば、落ち着きと非日常感のある家飲み空間が作り出せます。
また、高さの違う複数のスタンドライトを使うのも一案。空間の中に光と影のグラデーションが生まれるように配置すれば、それだけで 雰囲気を高めることができますよ。
大切な家族とのリラックスタイム、多忙な日々を頑張る自分へのご褒美、友人や仲間との語らい……と、いろんなシーンのそばにあるお酒。いつもの空間をランクアップして、家飲みを楽しんでみませんか。
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数字から考える幸せわが家

幸せのかたちは、家族やライフスタイルの多様な変化に合わせて変わっていくもの。ほんの少しの知恵や工夫で、わが家がもっと好きになる。積水ハウスの住生活研究所から“住めば住むほど幸せ住まい”研究に基づく、暮らしのヒントやエッセンスをご紹介していきます。研究データや意識調査、リアルな実例をもとに「ちょっとやってみようかな」と思ってもらえるコラムを更新しています。