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数字から考える幸せわが家

2023.03.08 更新 ツイート

晴れても約4人に1人が洗濯物を室内乾燥。室内乾燥の工夫で花粉シーズンも気持ちよく乗り切ろう 河﨑由美子

みなさん、こんにちは。積水ハウス住生活研究所担当の河﨑由美子です。三寒四温を繰り返しながら少しずつ春の気配が感じられるようになり、冬のコートを仕舞うタイミングを見計らっているこの頃です。春の風物詩である桜の開花予測も出始め、お出かけや旅行に最適なシーズンの到来に心が躍ります。

一方でこの季節に気になるのがスギ・ヒノキ花粉のこと。今年は特に関東・北陸・中国地方では「過去10年で最大の飛散量の見通し」と環境省から発表がありましたね。早めに花粉対策をされた方々も多いのではないでしょうか。

 

今回は、花粉対策にも関係する「洗濯物の乾燥」に関するデータをピックアップします。「干す場所」について、数字で見ていきましょう。

10年で屋外干し派が減少。室内乾燥のニーズが高まる

次のグラフは2012年と2022年を比較したデータ*¹です。天気のいい日に洗濯物を乾かす主な場所について「室内」と回答した人が、10年前から約10ポイント増えています。「洗濯乾燥機」や「浴室乾燥機」も含めると、約4人に1人が晴れても「室内」で洗濯物を乾かしているようです。

一方、洗濯物を屋外(ベランダ・バルコニー/庭・テラス)で乾かすと回答した人は約18ポイント減っており「室内」へ移行したことが明らかです。晴れていてもあえて室内干しや乾燥機などの室内乾燥にする背景にはどのような事情が潜んでいるのでしょうか。

天気のいい日でも屋外に干さない理由。花粉対策が増えて2022年は約55%と半数以上

花粉症などのアレルギーが気になり屋外に干さない人が増えています。2005年と比較すると2倍以上。環境省の報告*²によると、花粉症の有病率に関する全国調査では10年おきにほぼ10%増加しているそうです。2019年には、ほぼ3人に1人がスギ花粉症と推定されるほど。身近なアレルギーとなった花粉症の対策で、室内乾燥を選ぶ人が増えたと考えられます。

花粉症対策の基本は、花粉を「持ち込まない」「除去する」ことです。洗濯物を屋外に数時間干すだけで大量の花粉が付着するため、室内干しや乾燥機は花粉症対策といえますね。

三寒四温の今、室内干しの生乾き防止のコツとは

まだまだ寒い日もあって油断ならない今の季節、室内干しではなかなか洗濯物が乾かないこともあります。室内で長い時間、洗濯物を干していると、「生乾き」「ニオイ」も気になるところ。花粉症対策ができる一方で、「生乾き」や「ニオイ」で悩みたくはないものですよね。

どうしたら早く洗濯物を室内干しで乾かせるのか。積水ハウスでは、以下の条件で洗濯物が何時間で乾くかを実験*³しました。

(1)換気扇+除湿機を運転→約6時間
(2)換気扇+扇風機を運転→約11時間
(3)換気扇を運転 →約18時間
(4)自然乾燥 →約24時間以上

その結果、換気扇と除湿機を使えば、夜に洗濯・部屋干ししても朝には乾燥できると分かりました。

室内干しは湿気がこもりやすく、高気密の住宅ではカビや雑菌・ウィルスの繁殖にもつながりやすいのが難点でもありますが、これは梅雨時期にも使える方法なので、おすすめです。

ちなみに、見落としがちな生乾きのニオイの原因のひとつに、洗濯槽にカビが発生していることがあります。見えない部分の掃除なので、毎月1日は洗濯槽をお手入れする日と決めるなど、ルーティンにしておくと気持ちよく乗り切れそうですね。

洗濯を始め、どんな家事も毎日のこと。暮らしを整える工夫をすることで、気持ちがフワッとラクになり、心地よい暮らしが得られます。

気持ちが軽やかになる春をみなさんが楽しめますように。

 

*¹ 積水ハウス「 洗濯ライフ(2005)」(対象:納得工房来場者)
 積水ハウス「洗濯について(2012)」(対象:積水ハウス・オーナー)
 積水ハウス「洗濯について(2022)」(対象:積水ハウス・オーナー)

*² 参考元:花粉症環境保健マニュアル2022(2022年3月改訂版 環境省)

*³ 洗濯専用室W2m×D3m×H2.5m に、洗濯物6kg(4人家族想定)を室内干し。屋外5℃80%、スタート時室内15℃70%(冬の非暖房室想定)。「除湿」はデシカント方式除湿。「換気」は通常より換気量を増やして屋内の空気を給気、屋内20℃50%(冬の暖房室想定)。「通常」は通常の24 時間換気で屋外給気。結果はすべて実験値。※洗濯物の乾燥は、干し方や様々な環境によって異なりますので、これより時間が長くかかる場合があります。

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数字から考える幸せわが家

幸せのかたちは、家族やライフスタイルの多様な変化に合わせて変わっていくもの。ほんの少しの知恵や工夫で、わが家がもっと好きになる。積水ハウスの住生活研究所から“住めば住むほど幸せ住まい”研究に基づく、暮らしのヒントやエッセンスをご紹介していきます。研究データや意識調査、リアルな実例をもとに「ちょっとやってみようかな」と思ってもらえるコラムを更新しています。

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河﨑由美子 積水ハウス株式会社 執行役員 住生活研究所担当

海外で過ごした経験や子育て経験などを生かし、住めば住むほど幸せすまい、子どもための住まい環境、ペット、収納、食空間、家事のユニバーサルデザインなど、日々の生活に密着した分野の研究開発全般に携わる。一級建築士。

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