世の中の #トホホ を拾い集めては、陳列してくれる(⁉)、歌人芸人の岡本雄矢さん。
新刊『センチメンタルに効くクスリ トホホは短歌で成仏させるの』は、読めば読むほど、なぜか幸せな気持ちにしてくれる…という、不思議な一冊です。
本書に収録されている、珠玉のトホホ、珠玉の1首&1話を、再掲でご紹介します!
* * *
ほぼ同じツイートなのに14万いいねの人 105いいねの僕
北海道は帯広市にある帯広競馬場に仕事で行った時のこと。
僕は競馬場の隅に、あるものを見つけて、驚愕します。
それは地面いっぱいに置かれている、とうもろこしです。
パッと見で、とうもろこしが何百本とあるのがわかります。
なんだこれは?
あたりを見回すと立札があり、こう書かれています。
「ご自由にお持ち帰りください」
しっかり読んでみると、収穫でとうもろこしが余ったので、無償で提供しているということでした。
この光景がすごいなと思った僕は、それを写真に撮りTwitterにあげました。
いつもの僕のツイートのいいねの数は、5や10なことがほとんどなのですが、そのツイートは画像のインパクトからか、いいねの数がグイグイ伸びていき、すぐに100ほどのいいねがつきました。
めっちゃいったじゃん!
いいねの数がすべてではないけど、いいねがつくのは嬉しいものだな。
そう思ってTwitterを見ていると、僕と同じようにそのとうもろこしの画像をツイートしている人を見つけました。
そして、そのいいねの数はなんと、14万を超えています。
14万!?
見てみると、Twitterに上げた時間はそちらの方が先で、写真の画角も、とうもろこしが多く見え、上手に見えます。
にしてもこんなに差つきますか?
14万と100。
同じようなツイートなのに、13万9900も差がつきますか?
いつもよりいいねがついて嬉しかった気持ちはとっくになくなり、おおいに悲しい気分になりました。
* * *
新刊『センチメンタルに効くクスリ トホホは短歌で成仏させるの』に続き、
『全員がサラダバーに行ってる時に全部のカバン見てる役割』が文庫に!
読めば読むほど、なぜか幸せな気持ちにしてくれる短歌&エッセイをお楽しみください。
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僕の不幸を短歌にしてみました(エッセイつき)
著者は、主に”不幸短歌”を詠む「日本にただ1人(たぶん)の歌人芸人」。
よく失敗する、言いたいことが言えない、反論したくても返せない、なぜ自分だけこんな目に合うのかといつも思う、自分には劇的なことが起こってくれないと嘆いて生きている……。
そんな著者から見える”世界”を、フリースタイルな短歌(&ときどきエッセイ)にしてお届け。
もしあなたが自分のことを「不幸だ」と思っているなら、「もっと不幸な男」がここにいると思ってください。
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