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病気にならない掃除術

2022.04.02 公開 ポスト

「いきなり水拭き」はNG!病院清掃のプロが教える拭き掃除のルール松本忠男

ゴシゴシこすってはいけない、いきなり水拭きをしてはいけない、フローリングのホコリに掃除機は禁物、ウイルスの除菌・消毒は正しくやらないと効果なし……。『病院清掃35年のプロが教える病気にならない掃除術』は、これまでの掃除の常識がくつがえされる驚きの一冊。掃除はただ部屋をきれいにするだけでなく、自分と家族の健康をも左右する大切なもの。本書でぜひ、正しい知識を学んでください。

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汚れがもれなく拭ける必殺技「三角折り拭き」

拭く時は必ず一方向です。前や後ろ、右や左など同じ場所を繰り返し拭いてはいけません。同じ場所を往復させると、集めた汚れを取りこぼしたり、拭き戻した場所に汚れを塗りつけてしまうからです。

そのことを視覚的に理解してもらうために、わたしがよくやるのが、ティッシュペーパーとモップを使った実験です。

丸めたティッシュペーパーを床に散らしてモップで前後左右にゴシゴシやります。すると一部のティッシュペーパーが置いてきぼりになることがわかります。

それに対して一方向にずっと動かし続けると、集めた汚れを置いてきぼりにしてしまったり、取りこぼしたりせず、1か所に集めることができます

 

キッチンペーパー除菌シートでテーブルを拭く時も同じです。ただ、キッチンペーパーや除菌シートは前後左右がわかりにくいですし、モップのように手首を折り返すのが少々困難です。

試しにキッチンペーパーを4つ折りにして一方向に拭いてみてください。一方向に動かし、突き当たったところでうまく折り返すことはできましたか。折り返す時にペーパーの前と後ろが入れ替わってしまったらダメですよ。

 

どうでしたか?

実際にやってみると想像していた以上に難しかったはずです。折り返す時に手首をひねったり手を置き換えないといけなかったりで、なかなかたいへんだったのではないでしょうか。

わたしはそれが嫌だったのでどうにかできないものかといろいろ試してみました。その結果、編み出したのが「三角折り拭き」です。

 

三角折り拭きでは、ペーパーを四角形の4つ折りではなく、三角形の4つ折りにします。すると直角三角形ができます。拭く時は、三角形の直角部分を手前にし、先端部分を押さえながら一方向に動かしていきます。そしてテーブルの端に達したら、先端部分を軸に180度回転させ、再び一方向に拭いていきます。

三角折り拭きなら、手首を無理な方向にひねる必要もなくペーパーの前後もわかりやすい。従来の四角形の4つ折りではうまくいかない、できるけどやりにくい、という方は試してみてください。

拭くという作業は、汚れを集める行為です。集めた汚れは散らばっていた時よりも汚染度が高まっています。集めた結果、別のところに付着してしまったら、体によくありません。拭く時は必ず「一方向」を徹底しましょう。

まずは「乾拭き」から始める

もうひとつは、まずは「乾拭き」から始めること。いきなり「水拭き」や「アルコール拭き」をしてはいけません。

水拭きやアルコール拭きは、乾拭きでは汚れが取り切れなかった時の次の手段と思ってください。アルコールなどで除菌をする場合は、汚れが少ない状態で行うことが基本となります。

(写真:iStock.com/Dusan Sapic)

床やテーブルの上にふんわりと乗っている汚れは、絶対に乾拭きです。せっかくふんわりと乗ってくれているのに、水やアルコールを振りかけてベチャベチャにすることはありません。

汚れには水に溶けるものホコリのように水には溶けないものがあります。溶けないものに水を振りかけても、悪化することはあっても、よくなることはありません。

 

「拭く」には、乾拭き水拭き洗剤拭きアルコール拭き、大きく分けてこの4つの方法があります。では、乾拭きでダメだった場合、次に何を選べばよいのでしょうか。答えは、目の前の汚れを見ると自然とわかります。もし、わからない時は順に試してみるといいでしょう。

 

水で拭くのは、水に溶ける(水溶性の)汚れを取り除く時。乾拭きではダメ、水で溶かさないと落ちない。そのような汚れは水で溶かして落とします。

油汚れは、水では落ちません。水は油に弾かれてしまいます。だから、界面活性剤が含まれた洗剤が必要です。

水や洗剤では落としきれない時はアルコールです。アルコールは溶剤なので油を溶かしてくれますし、水や洗剤よりも汚れがよく取れます。

 

このようにひとつひとつ汚れを明らかにしていくと、いきなりの水拭きやいきなりのアルコール拭きということにはなりません。

いきなりの水拭きが成り立つのは、すでに汚れが取り除かれ、きれいになっている時です。仕上げとして水拭きをしてすっきりさせるのでしたらかまいません。それ以外は、ただ目に見えていないだけで、ホコリがいっぱいの状態です。そこをいきなり水拭きしてしまったら、ホコリを引きずり回すだけ。

水でやればすっきりするというのは、これまでのお掃除体験(とにかく濡れぞうきんで拭く)からくる思い込みです。

関連書籍

松本忠男『病院清掃35年のプロが教える 病気にならない掃除術』

いきなり水拭きは、絶対にやってはいけない。 キレイにするどころか、ウイルスや汚れを塗り拡げます。 コロナ禍での除菌・消毒も正しくやらなきゃ効果なし。 家族の命を守るための掃除術。 1章 お掃除があなたと家族の健康を守る ・コロナ禍で急増中! ? ほとんどの人の除菌は効果なし ・間違った換気はかえって体によくない 2章 お掃除の常識を見直してみる ・学校で教わったお掃除は間違いだらけ ・「ほうき」や「はたき」は使ってはいけない 3章 お掃除はもっとカンタンで楽になる ・フローリングのホコリに掃除機は禁物 ・ホコリがたまりやすい場所を重点的にお掃除する 4章 人生で大切なことは掃除が教えてくれた ・お掃除は「命」とつながっている ・お掃除には人としての「あり方」が出る

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病気にならない掃除術

ゴシゴシこすってはいけない、いきなり水拭きをしてはいけない、フローリングのホコリに掃除機は禁物、ウイルスの除菌・消毒は正しくやらないと効果なし……。『病院清掃35年のプロが教える 病気にならない掃除術』は、これまでの掃除の常識がくつがえされる驚きの一冊。掃除はただ部屋をきれいにするだけでなく、自分と家族の健康をも左右する大切なもの。本書でぜひ、正しい知識を学んでください。

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松本忠男

(株)プラナ代表取締役社長、ヘルスケアクリーニング(株)代表取締役社長。東京ディズニーランド開園時の正社員、ダスキンヘルスケア(株)を経て、亀田総合病院のグループ会社に転職し、清掃管理者として約10年間、現場のマネジメントや営業に従事。1997年、医療関連サービスのトータルマネジメントを事業目的として、(株)プラナを設立。亀田総合病院では100人近く、横浜市立市民病院では約40人の清掃スタッフを指導・育成し、これまで現場で育ててきた清掃スタッフの総数は700人以上。現場で体得したコツやノウハウを、多くの医療施設や清掃会社に発信する。2019年からは、中国の深圳市宝安区婦幼保健院(1000床病院)の環境整備を指導するなど、活動の場は海外にも広がる。著書に『健康になりたければ家の掃除を変えなさい』(扶桑社)、『清掃は「いのち」を守る仕事です。』(辰巳出版)など多数。

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