夜行列車に飛び乗って、と書いてしまうとロマンス逃避行のような、鼻の奥がムズムズしてくる変なスパイスがふりかかってしまうのだけれど、その年が明けたばかりのある冬の日、私と夫は夜行列車に乗り込んだ。ヘルシンキ発、ラップランド行き。
珍しくプラットフォームで駆けなくてもいいぐらいの時間帯に駅に着いたものの、慌ただしく飛び乗ったような気分になってしまったのは、電車のチケットを前日に予約したこと、日はすっかり暮れてあたりは真っ暗だったこと、そして何より自宅から駅まで乗って来た車をたった今乗り捨てるように後部車両に置いて来たからである。
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フィンランドで暮らしてみた

気づけばフィンランド人と結婚して、ヘルシンキに暮らしてた! しかも子どもまで産んだ!
日本人の大好きな「かわいい北欧」。でも、その実態は?
暮らしてみて初めてわかった、フィンランドのちゃっかり賢く、ざっくり楽しい、意外な一面。
ゆるゆるまったり、マイペースにご紹介。
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