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笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語

2021.04.13 公開 ポスト

坂本龍馬の「船中八策」はこのように生まれた…時代は一気に大政奉還へ!房野史典

「名前は知ってたけど、実はこんなことしてたの?」「一気に時代が動いた、その全体像がようやくつかめた!」「悲劇が多すぎて、涙なしに読めない!」。連載時から大きな反響を呼んだ、お笑い芸人・房野史典さんの『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』。超フクザツな幕末の流れがスルスル理解できるうえ、教科書では読めない面白エピソードも満載の一冊です。今回はその中から、幕末の大人気ヒーロー・坂本龍馬の素顔と、彼がなしとげた偉業についてご紹介します。

*   *   *

「海援隊」の誕生と「船中八策」

土佐藩の幹部クラス・後藤象二郎は悩んでました。

後藤象二郎「土佐藩ってば影うすい! 中央の政治から遠ざかっちゃって、しょぼぼんだ! 土佐をもっと強く豊かにしたい! オレは何かに目をつけるぞ!」

(写真:iStock.com/Josiah S)

と言って目をつけたのが、土佐出身の坂本龍馬

貿易やるわ、薩摩と長州仲良くさせるわで大活躍の、龍馬&亀山社中に大注目したんです。

でも、後藤と龍馬にはなかなかの因縁が……

龍馬の友人の武市半平太や土佐勤王党メンバーを処刑した張本人は後藤です。一方、その後藤は、義理の叔父である吉田東洋を、龍馬が所属していた土佐勤王党に暗殺されています。

まっすぐに敵同士。という2人が、話し合いをしたわけです。

亀山社中メンバー「坂本さん、後藤のヤローどうでした!?」

龍馬「おもしろいやつかも! オレらむちゃくちゃ敵同士なのに、過去には一切触れず、これからのこと、未来のことしかしゃべらないんだよ!」

亀メン「いろんな人見てきた坂本さんがアリなら、アリなんでしょうね!」

後藤は龍馬の脱藩の罪を許し、亀山社中ごと土佐藩に引き入れます(ちなみに龍馬くん、1回目の脱藩は勝さんのおかげでチャラになってるけど、もう一回脱藩してたんす)。

と同時に、亀山社中はメタモルフォーゼし、

海援隊

って名前の組織に大変身(土佐藩を“海”から“援護”するって意味ね)。

龍馬と後藤、ガッツリ力を合わせ始めます。

で、そこからすぐです。

《四侯会議》まっただ中の山内容堂(土佐の殿)さんから後藤に、「後藤ー。京都来てー。会議がグダグダなのよー。力貸してーー!!」との呼び出しが。

後藤は龍馬を誘い、京都へ出発します。

この行きの船の中で、龍馬と後藤の、いや土佐藩の、いや幕府の、いや日本の、いや幕末の、もうどれでもいいんですが、運命を決定づけるアイデアが龍馬から披露されるんです。

そして「大政奉還」へ……

龍馬「まず1つめはね、“この国の政権を朝廷に返して”、国の命令は朝廷から出すことにしたらいいと思うんだ。次、2つめ。上院、下院の議会をつくって、そこに議員置いてさ、ぜんぶ会議で決定したらどうかな」

(写真:iStock.com/mariko satou)

後藤「……なんかスゲーこと言い始めた!」

長岡(海援隊の人)「メモります!」

龍馬「3、能力ある公家や大名、世の中の優秀なヤツに官位あげてさ、お飾りの官位やめよ

4、外国との付き合いは、ひろーく会議してさ、新しくていい感じの条約結ぼうぜ。

5、昔からの法律生かしてさ、新しい完ペキな憲法つくろ。

6、海軍強くしよ。

7、天皇を守る兵をつくって、京都を守ろ。

8、金銀物価は、外国と平均にする法律をつくろ。

これからの日本、こんな考え良くない?」

後藤「……最高かよ」

龍馬がぶっ込んだ、議会、人材、新条約、憲法……新時代の構想がパーフェクトに入ったこの“船の中の八つの策”は、

船中八策

と呼ばれるもの(《船中八策》は文書として残ってないから「これはフィクションだ!」っていう説も根強いよ)。

んで、船中八策にある“この国の政権を朝廷に返して……”って考え。

「幕府が政治する権利を朝廷に返しちゃう」、これこそ、幕末クライマックス最重要ワード、

《大政奉還》

と呼ばれるやつでございます。

勝海舟、大久保一翁、松平春嶽、横井小楠……といった龍馬の仲良しさんたちがずっと唱えてきた「もうこれしかねーだろ」理論です。

後藤「これ、殿(容堂さん)に言おう! で、殿の許可もらって幕府に行こう! この案が採用されれば、土佐藩は脚光浴びまくりだ!」

龍馬「政治の権利を朝廷に返せば、幕府をぶっ倒す理由がなくなる……すべてが平和に解決できる!」

龍馬&後藤「やるっきゃねーだろ大政奉還!」

土佐藩と日本の明るい未来に、胸が躍る龍馬と後藤。

これが土佐藩で生まれた“もう一つ”の考え。

「《大政奉還》で、平和に革命しよう!」です。

関連書籍

房野史典『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』

猛烈なスピードで変化し、混乱を極めた幕末。吉田松陰は、プリズンライフをエンジョイして牢獄を学校にしちゃうし、勝海舟は幕府を「オワコン! 」って言っちゃうし、坂本龍馬が新時代の構想をパーフェクトに語った噂は嘘かもしれないし。超フクザツで、その分ドラマチックな時代を、「圧倒的に面白い」「わかりやすい」と評判の超現代語訳で一気読み。

房野史典『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』

欲、プライド、裏切り、友情、愛、別れ……。戦国時代ほど、感動満載、人間関係ドロドロ、かつ超フクザツな時代はない。「昼ドラみたいな応仁の乱」「超嫌われ者だけどマジメでいいやつ石田光成」「家康をビビらせまくった真田昌幸の最期」など、軽やかな語り口で時代の流れがみるみる頭に入る。笑いあり涙あり、日本史愛が加速する戦国時代解説本。

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笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語

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房野史典

1980年、岡山県生まれ。名古屋学院大学卒業。お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」のツッコミ担当。無類の戦国武将好きで、歴史好き芸人ユニット「ロクモンジャー」を結成し、歴史活動にも意欲的。子どもたちに歴史の面白さを教える授業も好評。初の著書『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』でブレイク。その他の著書に、『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』『時空を超えて面白い! 戦国武将の超絶カッコいい話』など。

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