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笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語

2021.04.11 更新 ツイート

坂本龍馬の思いが、とうとう西郷隆盛を動かした…「薩長同盟」成立の歴史的瞬間 房野史典

「名前は知ってたけど、実はこんなことしてたの?」「一気に時代が動いた、その全体像がようやくつかめた!」「悲劇が多すぎて、涙なしに読めない!」。連載時から大きな反響を呼んだ、お笑い芸人・房野史典さんの『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』。超フクザツな幕末の流れがスルスル理解できるうえ、教科書では読めない面白エピソードも満載の一冊です。今回はその中から、幕末の大人気ヒーロー・坂本龍馬の素顔と、彼がなしとげた偉業についてご紹介します。

*   *   *

西郷を動かした龍馬の熱意

龍馬「これまで自分が身を削って、すべてをなげうって力を尽くしてきたのは、薩摩や長州のためなんかじゃない!!」

西郷「……」

龍馬日本の将来のためだ!!

(写真:iStock.com/SpontaneousPictures)

志、憤り、切迫した本心を、ありのままにぶつける龍馬。

龍馬「薩摩にも長州にも事情があるのはわかる。言い分があるのもわかる。ただ、この国のためにお互いの事情を捨ててください!!

西郷「……」

龍馬「自分たちの判断がこの国の将来に大きく影響してしまうという考えになぜ至らない!? 2つの藩が今ここで手を結ぶことこそ、日本の未来にとって最良の手段じゃないのか?」

西郷「……ごもっともです」

龍馬の体からあふれ出るそのすべてを、西郷は真摯に受け止めます。

龍馬「……そして……長州が弱い立場にあることをわかってあげてください……」

西郷「……」

龍馬「今の薩摩と長州には、歴然とした立場の開きがある。薩摩に対して友好を願う気持ちが長州にあるのに、打ちひしがれてボロボロになった彼らが、その気持ちを口にすることはできないんです……。西郷さん、どうかわかってやってください……。薩摩と長州をつなぐ言葉を、両藩の誓約を、西郷さんから願い出てもらえませんか……。どうか、どうか……お願いします……」

西郷「……坂本さん……こちらが悪かった」

龍馬「!」

西郷「わかりました。私から桂さんにお話ししましょう」

龍馬の思いは、とうとう西郷を動かします

そして、龍馬立ち会いのもと、西郷隆盛、小松帯刀、桂小五郎の話し合いが行われ、ついに……

薩長同盟(薩長盟約、薩長誓約とも)

が成立したのでした(龍馬や西郷や桂が発した言葉にはいろんな説があるけど、大体こんな流れってやつに僕なりに肉付けしてみました、はい)。

誰もが望んでいた。しかし誰しも実現不可能と思っていた。薩摩と長州のスーパータッグ。それが……中岡、土方の行動力と、最後にぶっちぎりの熱をぶつけた坂本龍馬の手によって、本当に完成したのでした。

この先、幕府にどんな影響を与えるのか?

その後、桂さんは、

「あんときは口約束だったけど、メチャ重要だから紙に書いたよー。これ、自分が思ってるのと違わないよね? 西郷、こんなこと言ってたよね?」

って感じで、話し合いを文書にして、龍馬に送ります。

(写真:iStock.com/M-KOIZUMI)

その内容(薩摩が言った言葉)は、

「長州と幕府が戦争になったら、薩摩は長州のことメッチャ助けるからね!」

「薩摩が朝廷に言って、長州の冤罪を晴らすよう頑張るね!」

「今日から薩摩と長州は、日本が輝きを取り戻し、立ち直ることを目標に、一緒に頑張ろ!」

こんな感じのもの。ただ、これは一部ね。

この時点では「一緒に幕府を、倒そう!」っていうより、「薩摩が長州のことを助けるよ!」っていう感じの約束になってました。

龍馬はこれを受け取るとその裏に、

「表に書いてある6ヶ条は、小松、西郷、桂、龍馬が同席して話し合ったよ。一つも間違ってないよ」

と、赤ペン(朱筆)で書き記したのでした。龍馬が証人となったのです。

薩摩と長州の仲直り。それがこの先、幕府にどんな影響を与えるんでしょう……?

 

ちなみに薩長同盟から2日後には、

寺田屋事件(《寺田屋遭難》とも)

です(“薩摩の同士討ち”が起こったあの宿。だから事件の呼び名もカブっちゃってる)。

龍馬はこのとき、奥様のお龍さんと、お友達の三吉さんとで、「寺田屋」に滞在中でした。

深夜、お龍さんがお風呂に入っていると、外に怪しい人影が……。

危険を察知したお龍さんは、裸のまま浴室を飛び出して、そのまま階段をダダダダダダダッ!

お龍「龍さん気をつけて! 敵が襲ってきた!!」

龍馬「!」

三吉「!(裸だ!)」

薩摩と長州の周りをウロチョロしていたために、幕府からマークされていた龍馬。

京都奉行の役人「テメーか、あぶねー浪人てのは?」

龍馬「おいは薩摩藩士ぜよ。あ、薩摩藩士でごわす」

役人「ウソつけー!!(襲いかかる)」

バキューーーーン!

龍馬は拳銃をぶっ放し、三吉も槍で応戦。

手の親指を負傷した龍馬ですが、危機一髪その場を切り抜け、近くの材木屋に隠れます。やがて、薩摩藩士に救出してもらい、伏見の薩摩藩邸でかくまってもらったのでした(寺田屋事件で龍馬が使った拳銃こそ、晋作にもらったやつです)。

龍馬はこのときのことを、お兄ちゃんに宛てた手紙の中で、「嬉しかったのは、京都の藩邸にいた西郷がこの事件を聞きつけ、短銃に弾を込め、伏見にいるオレを助けに来ようとしてくれたこと!」なんて語ってるんです。

その西郷さんや小松さんのすすめで、ケガの療養のため、お龍さんと出かけた薩摩旅行が、日本初の新婚旅行なんて言われております(小松が先って説もあるけどね)。

関連書籍

房野史典『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』

歴史の先生も大絶賛! マンガみたいに読めて、ドラマよりもワクワクの、幕末ドラマ。 ヒーロー多すぎ、悲劇続きすぎ、“想定外"ありすぎで、超フクザツな幕末が、ここまで面白くなりました! 初の著書にして大評判の『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』に続く、笑って泣けるキング・オブ・ドラマ。教科書では読めない、裏話や面白エピソードが満載です。 「名前は知ってたけど、実はこんなことしてたの?」「一気に時代が動いた、その全体像がようやくつかめた! 」「悲劇が多すぎる! 涙無しに読めない! 」と、連載中から大評判。

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笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語

名前は知ってたけど、実はこんなことしてたの? 一気に時代が動いた、その全体像がようやくつかめた! 悲劇が多すぎて、涙なしに読めない! 連載時から大きな反響を呼んだ、お笑い芸人・房野史典さんの『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』。超フクザツな幕末の流れがスルスルわかるうえ、教科書では読めない意外なエピソードも満載の一冊です。今回はその中から、幕末のヒーロー・坂本龍馬の素顔と、彼がなしとげた偉業についてご紹介します。

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房野史典

1980年、岡山県生まれ。名古屋学院大学卒業。お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」のツッコミ担当。無類の戦国武将好きで、歴史好き芸人ユニット「ロクモンジャー」を結成し、歴史活動にも意欲的。子どもたちに歴史の面白さを教える授業も好評。初の著書『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』でブレイク。その他の著書に、『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』『時空を超えて面白い! 戦国武将の超絶カッコいい話』など。

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