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月が綺麗ですね 綾の倫敦日記

2020.11.19 更新 ツイート

イギリスで新型コロナに感染した!と思った先週の出来事 鈴木綾

NHSの追跡アプリで新型コロナウイルスの感染者に接触したと言われた

イギリスではここ数週間、不安を掻き立てる見出しがまた急に増えた。新型コロナウイルスの感染者数が記録的な水準に達して、クリスマスが中止、暗いニュースが多い。しかし、今まででコロナウイルスにかかった人は数人しか知らない(親しい友達ではないし)ので、自分が感染するなんて思わない。ロックダウンの規制をちゃんと守っているのも、自分が感染するリスクが高いと思っているからじゃなくて、なんだかんだ「ルールはルール」と思っていたからだ。

 

そんなゆるく生きていた私が先週、大きなショックを受けた。火曜日に、携帯に入れていた国民保健サービス(NHS)の新型コロナウイルス追跡アプリから通知が来ました。

「あなたは新型コロナウイルスの感染者と接しました。すぐに自主隔離してください」

イギリス政府の勧告によるとウイルスに接触した人たちは14日間自主隔離しなければいけない。14日間症状は出る可能性があるからだ。しかし、私の携帯に通知が来たとき、隔離の期間が8日間になっていた。普段の半分。

一人で住んでいるし、友達のイーサンと外で散歩をする以外、一週間誰にも会ってなかった(イギリスは外で友達一人に会ってもいいことになっている)。ロックダウンだからお店にも行ってなくて、ずっと家で仕事していた。

NHSの追跡アプリは接触の詳細を教えてくれないから、どこで誰と接触したかすらわからない。自分が本当に感染者と接触したかどうかとても不安になった。ちなみにイーサンは陰性だった。

不安と過労で頭痛になって、喉も痛かった。これがまさにコロナウイルスか、と思ってますます不安になった。幸いなことにDeliveroo(イギリス発の出前サービス)でスーパーの物も頼めるので念のために一週間分の食品を調達した。

通知が来てから3日間後に頭痛が悪化して、なかなか仕事に集中できなかったので少しでも自分を安心させるためにコロナ検査を受けることにした。

イギリスでは、私立のクリニックあるいは国営の検査センターで受けられる。会社の民間保険で使っているクリニックだとPCR検査はなんと£200(27,000円)もするので、無料の国営クリニックに行くことにした。しかし、NHSのホームページを見たら「高熱、数日間続く咳か嗅覚と味覚の消失、いずれの症状を持っている人が受けられる」と書いてあったから一瞬戸惑った。私は頭痛だったけど、高熱というほどではなかった……。

でも、なんとかなると信じて思い切って申し込んだ。午後3時に申し込んだら、同日の夜7時半にアポが取れた。簡単。

検査センターは家から徒歩30分。交通機関に乗るわけにはいけないから、寒くて暗い中を歩いて行った。3日ぶりに家を出たので気持ちよかった。検査センターは普通の住宅街の中にあった(一軒家じゃなくて、5、6階以上のマンションが多かった)。住民は感染者が近くにいると思って不安にならないのか、と思いながら近づいた。

アポ時間ちょっと前に着いたから門の前で5分待たされた。公園の中に光っていた仮設建築物の後ろに子供の遊具が見えた。あれは何ヶ月も子供に使われていないだろう、と思った。

待つ5分の間に、検査を受けた人が4人出てきた。みんなは元気で、ガードマンにニコニコして挨拶をしていたた。そんな重い症状を持っていなくても行って良かったんだと他の人の様子を見て安心した。

やっと呼ばれて、検査センターに入った。玄関でアクリル板の後ろに座るお姉さんに袋を渡されて机と椅子に案内された。

「やり方は壁で書いてあるから自分で検査やってね」とマスクとPPE(個人防護服)を着ていたお兄さんに言われた。

「自分で……」

眉を潜めながら袋から長い綿棒みたいな物を出してへんとう腺と鼻の奥から検体を採取した。試験管に綿棒を入れて、袋に戻して締める。スタッフに渡した時、スタッフのお兄さんが私が登録した時にもらったQRコードと袋に載っていたQRコードをスキャンした。検査が終わった!

 

翌日の午後4時ごろにSMSとメールで期待の結果が出ました。

「陰性」

ほっとした。

追跡アプリで検査の結果を入れるところがあったので入れてみた。

「あなたは陰性だけど、もしかしたら症状があとで出るかもしれないので自主隔離を続けてください」

あぁ~

修道女の生活がもう少し続きます。

食べ物の写真を撮る以外あまり楽しみがない自主隔離の日々が続く

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月が綺麗ですね 綾の倫敦日記

イギリスに住む30代女性が向き合う社会の矛盾と現実。そして幸福について。

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鈴木綾

1988年生まれ。6年間東京で外資企業に勤務し、MBAを取得。現在はロンドンの投資会社に勤務。2017〜2018年までハフポスト・ジャパンに「これでいいの20代」を連載。日常生活の中で感じている幸せ、悩みや違和感について日々エッセイを執筆。日本語で書いているけど、日本人ではない。

 

 

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