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斜陽産業でも売上を伸ばす最強の営業術

2016.09.10 更新

目が肥えたお客様に満足してもらうには?青木慶哉

感動を生むのは、販促品ではなくささいな気遣い

 10代から新聞販売の世界に飛び込み、30分500円で高齢者の困りごとを解決する「まごころサポート」というサービスを導入して大ヒットさせた青木慶哉さん。青木さん流のローカルビジネスを成功に導くヒントをまとめた『感謝される営業』から、4回目はお客様に満足してもらうために必要なキーワード「感動」について考えます。

 

(4) 「感動」しよう!してもらおう!

日本のお客さんは、世界の中でもトップクラスに目が肥えていると言われています。加えて、ほとんどの家庭には必要なものがすべて揃っています。人々の消費動機は、一昔前と比べて大きく変化しています。価格や機能よりも、感情を優先するお客さんが増えています。そんな成熟したお客さんに満足してもらうために大切なキーワードは「感動」です。

 この点では、大企業と比べてローカルビジネスに優位性があります。 

「効率化を徹底しよう」

「費用対効果を考えよう」

 ……というのは、多くの経営書やビジネス書などでもよく語られています。けれど、効率化に力を注いだのに、なぜか利益が前年以上に出ない……という会社が少なからずあります。

 なぜかと言うと、会社がお客さんを「愛する」ということを忘れ、「ファン」を増やすための努力がおろそかになってしまうからです。

 だから地域密着のローカルビジネスでは、「徹底的な効率化」と同時に、「感動を生む非効率な活動」にも同時に取り組んでいくことが、お客さんから必要とされる会社になるためには重要なのです。

 効率化は、利益率を上げるためだけのものではありません。ましてや、楽をするために省略したり、簡略化したりするものでもありません。

 効率化して生まれた時間は、お客さんに喜んでいただけるような施策を考え実行するために充てましょう。

 感動は、お客さんの期待を上回ることからしか生まれません。そのための手間暇を惜しまないことを決意しましょう。

 例えば、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの数々の取り組みは、ゲストはどんなことを願っているのか、どうすればその願いを叶(かな)えてあげられるのかを徹底的に考えられたもの。その結果、感動を生む唯一無二のテーマパークとして、長年愛され続けています。

 手前味噌な話ではありますが、僕が新聞店のオーナーだった頃も、お客さんに愛される店づくりには、新聞業界の中で誰よりも一生懸命取り組んできた自負があります。お客さんに向けたお手紙のようなミニコミ紙を毎日書き続けたり、スタッフ全員に「まごころ予算」(まごころサービスを行うための必要経費)を用意して、お客さんにプレゼントと一筆箋を渡したり……といった施策も、感動を生み、愛される新聞販売店になるために長年取り組み続けてきたことのひとつです。

 しかし、このような取り組みを通して一番元気になり、一番感動させていただいたのは、お客さん以上に僕たちでした。お客さんからお中元やお歳暮が届いたり、末期ガンのお客さんからの感動的な手紙をいただいたり、常にお客さんからの感動的なメッセージが社内にはあふれていました。だから、「もっとお客さんに対して何ができるだろう」とメンバーが自然と考える文化ができあがっていきました。

 感動を生むのは、大量の販促品ではありません。ささいな気遣いです。

 これにはコストはほとんどかかりません。お客さんの不便や不安や寂しさを解消するような小さな気遣いを積み重ねていきましょう。ローカルビジネスで成功するためには、地元・地域への深い関心と小さな行動の積み重ねが大切です。

 商売における「儲け」とは、お客さんに対して、僕たちがどれだけの「幸せ」と「価値」を創造できたかによって大きく変わっていきます。

 つまり、商売人が、お客さんを愛さなくなるとどうなるか。

 それは、「衰退」の始まりです。

 

感動は、

 相手の期待を上回ることからしか

 生まれない。

 効率化を求めるあまり、

「愛する」ことを忘れないように。

 

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青木慶哉

 読売新聞販売店の営業マンとして関西地区コンテスト2年連続優勝。その後、若干23歳で関西の新聞販売店のオーナーを任される。「30分500円で高齢者のちょっとした困りごとをお手伝いする」という「まごころサポートサービス」をスタートしたところ、大ヒット。現在は株式会社GEE&BEEの代表取締役、MIKAWAYA21株式会社の取締役として、シニア向けのサポート事業導入のための講演活動やコンサルティングを行っている。

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