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本物の執事がこっそり教える ~大富豪の秘密の習慣~

2015.10.19 公開 ツイート

世界の大富豪の富を呼ぶお金の哲学

secret 6.持ち家はございません 新井直之

     絵/リリッシュワークス

みなさま、初めまして。執事の新井直之と申します。私(わたくし)は、世界各国の大富豪の方々にお仕えし、日常生活から冠婚葬祭、旅行、留学の同行、プライベートな催しまで、ご主人様に成り代わり、あるいは補佐役としてあらゆる事柄に対してご要望にお応えすることが私の役割でございます。
 大富豪の方々にお仕えしている中で、ひとつ気づいたことがあります。実は、大富豪独自の“お金をどんどん増やす秘密の習慣”があったのです。
 しかし、大富豪とはいえ、もともとは普通の人。むしろ、遅刻ばかりしてしまう方や、大学への入学資金をすべて起業資金につぎこんでしまった方など、変わった経験をお持ちの方が多いのも特徴的です。
 10/8(木)に発売となる『執事だけが知っている世界の大富豪53のお金の哲学』より一部抜粋し、大富豪にいたるまでの道のりから、お金を増やす秘密の習慣を、全6回にわたりご紹介していきます。
 
 

 

新築物件は買わないうえ、買った家すらも投資物件と考えます。

 大富豪はご自宅のほかに、いくつも別邸を持っています。なかには、世界に五〇カ所以上の別邸がある方もいます。
 しかし、それらをご自身で所有しているわけではありません。実際の所有者は、大富豪の管理会社であったり、経営している会社の社宅や保養所の扱いになっています。
 大富豪は家を所有することにこだわりません。それどころか、自分が今現在、住んでいる家であっても、高い値がつくなら売ってしまおうと常に考えています。つまり、大富豪にとって家は投資商品でもあるのです。

 投資商品であるからには、売りやすく、値下がりしにくい物件が好まれます。とりわけ、大富豪が好むのは中古住宅です。中古物件を購入し、リフォームやリノベーションして、そこに住んでいます。
 新築物件ではなく、あえて中古住宅を購入されるのは、建ったばかりの家であっても、わずかな期間住むだけで価値が下がってしまうことがあるからです。大富豪は、「新築物件なんて住みはじめた途端に価格が三割以上も下がってしまうものだ」と語ります。

 その点、中古物件なら、住んですぐに価格が下がることはないでしょう。それに、高価な新築物件には『secret 3.松竹梅で迷われたら、梅を買われます』でも触れたように、実際の価値以上のプレミアムが乗せられていることが多いものです。中古にはそんなプレミアムも存在しません。
 大富豪は、価値が定まった中古住宅を新築よりはずっと安い価格で購入し、リフォームやリノベーションで価値を高めます。売却時には、改築・改装にかかった費用を差し引いても、利益が出ることが多いのです。

 ある大富豪は、地下の部屋が大雨で水没したことのある四階建ての物件を購入しました。買ったときは、湿気がひどく、カビも生えていました。ふつうなら手を出さない物件でしょう。
 大富豪はこれを格好の投資物件と踏んで、かなり安く手に入れたのです。そして、水や湿気が入り込まないように防水・防湿工事を施し、自分でお住まいになっています。
「この家を売却すれば、購入代金に改修代を加えた以上の高い値がつくはずだ」とうれしそうに話されていました。
 少し手を入れれば、十分に投資に値するものになるのです。

 投資物件なら自分で住まずに、すぐに貸してしまえばいいのではないか、と思った方もいるでしょう。大富豪は「不動産を選ぶ目を養う意味でも、まずは住んでみるんだ」と言います。
 投資物件に住んでみると、様々なことがわかってきます。例えば、都心のマンションは周辺が騒がしいと思われがちです。ところが下の階がオフィスになっているマンションなどは、夜は静かなものです。たとえ日中はにぎやかであっても、昼間、働きに出ている人ならあまり関係がないでしょう。むしろ家でゆっくりとくつろぐ時間帯が静かであるということは一つの価値になります。
 また、都心にある病院は、土日夜間でも緊急外来で診てもらいやすいという環境があります。そのため、小さなお子さんを持つ家庭にとっては都心のマンションは安心して暮らせる物件といえます。
「住んでみると、その立地や住居・部屋の長所や欠点が見えてくる」と大富豪は言います。
 その体験を、次のマンション購入に活かしたり、リフォームやリノベーションの参考にするので、マンション投資が一層うまくいくのです。

 住まいを“投資”の観点から見直してみると、また新たな発見があるものです。例えば、これから家を購入しようと考えている人は何も新築にこだわる必要はなく、価値が下がりにくい中古を買って、手を入れてみるというのも一つの考え方でしょう。
同じ住まいでも、購入とリフォームなどにかかった費用を上回る価格で売れるのであれば、いつでも換金できる資産を持つことになるのです。
 
<お金の哲学 その六>
■住宅を投資の観点で考える
■中古物件をリフォーム、リノベーションで価値を高める

いかがでしたか? 続きが気になる方は、10/8(木)発売の『執事だけが知っている世界の大富豪53のお金の哲学』を、ぜひお手にとって読んでみてください。

◎大富豪の秘密企画第一弾の記事はこちらから↓
「成功を引き寄せる大富豪の秘密の習慣」secret 1.派手な装いはなさらない

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新井直之 執事

日本バトラー&コンシェルジュ株式会社 代表取締役社長。大学卒業後、米国企業日本法人勤務を経て日本バトラー&コンシェルジュ株式会社を設立。自ら執事として大富豪のお客さまを担当する傍ら、企業向けに富裕層ビジネス、顧客満足度向上に関するコンサルティング、講演、研修を行っている。ドラマ版・映画版・舞台版『謎解きはディナーのあとで』、映画版『黒執事』では執事監修のほか、櫻井翔さん、北川景子さん、水嶋ヒロさん、DAIGOさん、西山茉希さんの所作指導を担当。著書に『執事だけが知っている世界の大富豪58の習慣』(幻冬舎)、『執事のダンドリ手帳』(クロスメディア・パブリッシング)、『執事の仕事術』(PHP研究所)など多数。

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