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心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣

2026.06.28 公開 ポスト

日本のサッカーを強くしたい。サッカー日本代表コーチ長谷部誠がブンデスリーガで感じた使命長谷部誠

心は鍛えるものではなく、「整える」もの。

着実に成長するサッカー日本代表をコーチとして支える長谷部誠が編み出した不朽のメンタル論『心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣』。

累計160万部を突破したこの書籍から、一部を抜粋してお届けします。

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レストランで日本人が肩身を狭くする——それが僕を奮い立たせた

ドイツに移籍して以来、何をするにしても「日本」を意識する機会が増えた。

たとえばドイツ語の先生からレッスンを受けるときも、日本の文化と歴史についてドイツ語で説明しなさい、というお題が出る。ドイツ語で発言する以前に、何を話せばいいのか途方にくれることがある。自分があまりにも日本について知らなすぎるのだ。

どうやら、こう感じるのは自分だけじゃないらしい。

海外でプレーする選手の多くが、移籍をきっかけに日本をより深く知りたいと思うようだ。日本代表の遠征のときに、本田(圭佑)のカバンのなかにしらろうさんに関する本が入っていたのを見て、思わず「オマエもそういう本を読んでいるんだ」と声をかけてしまった。自分も戦後の混乱期にGHQと渡り合った白洲さんの生涯に興味があって、同じ本を読んでいたからだ。

ドイツでプレーして約半年を過ぎたあたりから、自分が好むにせよ、好まざるにせよ、日本サッカーのイメージを背負っていることに気がつき始めた。もし精彩を欠いたプレーをしたら、「やっぱり日本のサッカーはダメだ」と言われ、逆に勇敢なプレーをしたら「日本もやるじゃないか」となる。おおげさに書くと、僕の評価=日本のサッカー。これだけサッカーが浸透している国だと、ドイツに住んでいる日本人にまで迷惑がかかることもあるそうだ。

これは人から聞いた話だが、ドイツ在住の日本人がレストランやカフェでちょっかいを出されることもあるという。想像するに、「昨日の長谷部はダメだったなぁ」……かな。そこまであからさまじゃないにしろ、ドイツにおける日本のサッカー、そして広い意味での日本人という国民へのイメージをも背負っている

だからこそ、僕は絶対に日本サッカーをドイツ人にも認めさせてやる、という思いを抱きながらプレーするようになった。ドイツのチームでドイツの試合に出ながら日本を強く意識するのだ。

奥寺さんからカズさん、中田さん、そして僕たちへ——日本人選手がつないできたバトン

それは周囲にも伝わった。以前、日本代表の長友佑都、岡崎慎司や矢野貴章から、次のような言葉を言われたとき、僕は心から嬉しかった。

「ハセさんはドイツに行ってからプレーが変わった。それを見て自分も海外に挑戦したくなった」

ワールドカップ後、長友はイタリアのチェゼーナに移籍し、その後、名門インテル・ミラノに移籍した。貴章はドイツのフライブルク、岡崎はドイツのシュツットガルト(現・マインツ)にやってきた。

ヨーロッパサッカーにおける日本人選手の歴史をさかのぼると、1977年から1986年までおくでらやすひこさんがケルンやブレーメンでプレーして、日本にも優れたフットボーラーがいることをヨーロッパの人たちに知らしめた。その後、カズさん(三浦知良)が'94年にイタリアのジェノバに移籍し、'98年になかひで寿としさんが同じくイタリアのペルージャに行き、2000年代になると稲本潤一さん、小野伸二さん、中村俊輔さん、たかはらなおひろさんら日本代表の選手たちが次々にヨーロッパに旅立っていった。そういう先輩たちの積み重ねのおかげで、僕のような、当時代表に定着していなかった選手でも、ヨーロッパに移籍できる時代になった。

これからはあとに続く若い選手たちが、日本サッカーをさらに成長させる番だ。自分もそのなかで少しでも力になることができれば、これほど嬉しいことはない。

今、ブンデスリーガ1部では、内田篤人、岡崎慎司、細貝萌、いぬいたかきよたけひろさかひろなど計7人がプレーしている。彼らはブンデスリーガで勝敗を争うライバルであると同時に、ともに日本サッカーをけんいんしていく仲間でもある。

プロサッカー選手は外から見ると華やかな職業に見えるかもしれないけれど、当然楽しいことばかりではない。ケガ、レギュラー争い、メディアからの批判、選手寿命との戦いなど、精神的に追い詰められる要素がたくさんある。

しかし、それでもなぜ僕がサッカーを生業なりわいにしているかと言えば、サッカーが好きなことは当然だが、先ほど触れた「みんなで日本のサッカーを強くしていく」ことに使命を感じているからだ。同じ目的を持っている仲間がいて、その仲間とともに前に進もうとしているとき、自分でも驚くような力が体の奥底からわき上がってくることを、ブンデスリーガやワールドカップで経験させてもらった。僕にとって、これから日本サッカーがどうなるかに思いをはせることほど、ワクワクすることはなく、その大きな波のなかに自分がいる幸せを感じている。

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この続きは幻冬舎文庫『心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣』でお楽しみください。

関連書籍

長谷部誠『心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣』

心は鍛えるものではなく、「整える」もの。安定した心を装備することで、常に安定した力と結果を出せる。チームで干されても腐らずにレギュラーを奪い返した。ワールドカップ予選では主将としてチームを束ね、本戦への切符を掴んだ。結果を出し続ける長谷部だからこそ、多くの読者の胸を打つ。誰もが実践&応用できるメンタル術。

内田篤人『ウチダメンタル 心の幹を太くする術』

生きづらい現代社会だからこそ、心のメーターを常時一定に! 重圧や怪我と長年向き合ってきた。内田篤人が実践し続けるメンタル統制メソッドを公開!

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心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣

心は鍛えるものではなく、「整える」もの。

着実に成長するサッカー日本代表をコーチとして支える長谷部誠が編み出した不朽のメンタル論『心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣』。

累計160万部を突破したこの書籍から、一部を抜粋してお届けします。

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