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2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーが明かす 「超」成長株の見つけ方

2026.05.20 公開 ポスト

「益出し」を急ぐ人は負ける 2000億円を動かしたプロの損切り術とは?窪田真之(楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジスト)

株高不況の今、どうするのが正解なのか。
投資で資産を増やすにしても、有望な会社を見抜くのは容易ではありません。

そんなときに役立つのは、やはりプロの知見ではないでしょうか?
25年の運用歴でたどり着いた資産運用の奥義を教えてくれる、窪田真之さんの著書『2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーが明かす「超」成長株の見つけ方』(リンク先はAmazonにとびます)より、これから日本株投資を始める初心者の方にも、もう何十年も投資してきた上級者の方にも役立つ知識をご紹介します。

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負けグセを克服する5つの方法

まずは、負けグセを克服するための5つの対策を説明します。

 その1. 良い損切りを学ぶ。益出しは遅く
 その2. 自分で決める
 その3. 売買する前に株価チャートを見る
 その4. PERを見る
 その5. どのように稼いでいる会社か知る

この5つをすべて一気にマスターしようと思うと、気が遠くなるかもしれません。ですが順を追って説明するので、大丈夫です。
最初にやっていただきたいことは、その1です。次がその2。この2つができれば、個別銘柄に投資するための必要最低限のスキルはあると言えます。後は、経験を積みながら、少しずつわかっていけば良いことです。
その1もその2もできそうにないと思う人は、個別銘柄への投資はしないで、日経平均株価や米国S&P500指数、全世界株価指数(オール・カントリー)などに連動するインデックスファンドへの積み立て投資だけにした方が良いと考えています。

その理由は、インデックスファンドを持てば、株式市場全体の「平均点」を取れることになるからです。
平均以上に稼ぐことはできませんが、平均に大負けすることもなくなります。ですから「日経平均は上がっているのに、自分の持ち株はちっとも上がらない」とストレスを感じることもなくなるでしょう。

良い損切りを学ぶ、益出しは遅く

5つの負けグセすべてを変えるのは、むずかしいかもしれませんが、それならば1つだけ変えてください。個別銘柄に投資するときに、「良い損切りを学ぶ」ことです。それだけでも、投資損益は大いに改善します。
多数の銘柄を持っているあなたが、お金が必要になってどれか売らなければならなくなったとします。そのときは、「益出しを優先、損切りを避ける」ことを改め、「益出し」「損切り」をまったく意識せず、「良い銘柄を残し、悪い銘柄を売る」ことを考えてください。

「そんなこと言われても、どれが良い銘柄でどれが悪い銘柄か見当がつかない……」
そう感じる人もいると思います。
そのような場合は、企業のHP(ホームページ)からIR(投資家情報)ページに入り、会社の事業内容や、最近の決算説明会の資料を見て自分なりに考えてみてください。
IRページに入っても何をどう見ていいかさっぱりわからない人は、以下を参考にするとよいでしょう。

①含み損のある銘柄は悪い銘柄である可能性が高い。含み益のある銘柄は良い銘柄である可能性が高い。
②持っているのがつらい銘柄は悪い銘柄である可能性が高い。持っていて楽しい銘柄は良い銘柄である可能性が高い。
③20%以上の含み損がある銘柄は、いったん売った方が良いかもしれない。

どんな方法でも、何を参考にしても良いですが、自分で考えて自身で売る銘柄を選んでください。それで損切りできるようになることが、勝てる投資家になるためのファーストステップです。

まずは「悪材料の出た銘柄を売り、好材料の出た銘柄を買う」ことから

私はファンドマネジャー時代、何万回というトレードをやりましたが、何を売るか思案するとき、益出しか損切りかを考えることはほとんどありませんでした。
常に考えていたのは、「悪材料の出た銘柄を売り、好材料の出た銘柄を買う」ことだけです。
結果としてそれが、長年にわたり良い成績をあげられた理由です。私だけでなく、好成績をあげるファンドマネジャーにとって、売り銘柄を選ぶとき、「益出しか損切りか意識しない」ことは常識です。

私が行っていたのは、すべてアクティブ運用ファンドです。そのため、インデックスファンドに負けると存在意義がありません。
ベンチマークである東証株価指数(配当込み)に負けないように必死に運用していました。東証株価指数が下がるときは、ベンチマークより低い下落率に留まるように、そして東証株価指数が上がるときはベンチマークより大きい上昇率になるように努力してきました。

毎日、自分のポートフォリオが東証株価指数に何%勝ったか、何%負けたか、数字が出てきます。勝ち続けているときはそのまま動かしませんが、何日も続けて負けるときは、応急処置が必要です。
とりあえず、負ける原因を取り除くことから始めます。
つまり、ポートフォリオの足を引っ張っている下落銘柄を売ることからスタートします。良い銘柄を買うことも大切ですが、悪い銘柄を持ち続けないことが、長期的に良い成績をあげ続けるのにとても大切だとわかっているからです。

みなさんに、私と同じことをやりなさい、と言うつもりは毛頭ありません。一日中、運用業務をやっているファンドマネジャーと同じことを、ほかに仕事や生活を抱えながらやることはおそらく困難でしょう。

ポートフォリオの見直しは6か月に一度でいい

ファンドマネジャーは毎日ポートフォリオを見ていますが、じつはそんなにずっと見ている必要はありません。
6か月に一度、自分が投資している全銘柄の成績表を作ってください。

その6か月で、
・日経平均株価に勝った(日経平均株価よりも上昇率が大きい、あるいは日経平均株価よりも下落率が小さい)銘柄はどれか
・日経平均株価に負けた(日経平均株価よりも上昇率が小さい、あるいは日経平均株価よりも下落率が大きい)銘柄はどれか

この2点をチェックしてください。
そこで、大失敗銘柄をさらに持ち続けるべきか考えてください。

私はファンドマネジャー時代、3か月に一度、四半期報告書を作って、運用委託者(年金基金など)に説明に行っていました。
3か月間、ベンチマーク(配当込みTOPIX)に何%勝ったか負けたか、その要因は何かを報告していたのです。
今振り返ると、3か月に一度、大きな流れをチェックすることが「負けを取り除き、勝ちを広げていく」のに有用だったと感じます。

頻繁な株価チェックはトレンドを読むうえでは逆効果

あまり頻繁に株価の動向をチェックしていると、短期志向になりすぎて、大きな流れの変化が読めません。
6か月に一度でいいので、全銘柄をチェックしてください。
そして、私と同じ考えで、売る銘柄を選んでみてください。
・悪い銘柄を売り、良い銘柄を残す
・損切りか益出しかに関係なく悪い銘柄を売る
ことが大切です。

いろいろ言われても、何をどうしていいかわからない人は、とりあえず20%以上含み損のある銘柄を減らすことから始めてみましょう。
良い損切りができるようになったら、次に覚えるべきことは、「上昇トレンドにある銘柄をすぐに売らない」ことです。この2つができるようになれば、成功銘柄で大きく稼ぎ、失敗銘柄の損失を小さく抑えられるようになります。

いくら言われても「売り」はどうしてもうまくできそうにない人に、アドバイスがあります。
個別銘柄に投資することを止めて、投資信託やETF(上場投資信託)でインデックスファンドだけ買うことです。日本株ならば日経平均インデックスファンド、米国株ならばS&P500指数のインデックスファンドなどがあります。
インデックスファンドは、原則、損切りする必要がありません。ご自身の資産状況に照らして保有量の調整は必要ですが、個別株のように、個別要因によって損切りが必要になることはないのでおすすめです。

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続きが気になった方は、5月27日(水)発売の『2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーが明かす「超」成長株の見つけ方』をぜひチェックしてみてください。

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2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーが明かす 「超」成長株の見つけ方

株高不況の今、どうするのが正解なのか?
投資で資産を増やすにしても、有望な会社を見抜くのは容易ではない。

そこで本書では日本株を知り尽くした著者が、25年の運用歴で見出した「投資で勝つための5つの鉄則」や「成長株の4条件」を初公開。
AI、新エネルギー、宇宙など次世代を創るテーマの中から、単なる流行ではない「真の成長企業」をどう見極め、いつ買うべきかも具体的に明かす。

年間100社近くを徹底取材し、東証33業種すべてを網羅したアナリストだからこそたどり着いた資産運用の奥義。

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窪田真之 楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジスト

慶應義塾大学経済学部卒業。日本株ファンドマネジャー歴25年。公的年金・投資信託・ニューヨーク上場ファンドなど、2000億円超の日本株運用を担当。2014年より現職。楽天証券「トウシル」で月間200万PVを超える人気の投資コラムを連載。「トウシル」のYouTubeで月間20万PVを超える自身出演の動画を配信中。内閣府「女性が輝く先進企業」表彰に係る選考委員・企業会計基準委員会「ディスクロージャー専門委員会」委員・日本証券アナリスト協会「企業会計研究会」委員などを歴任。『IFRSで企業業績はこう変わる 〝実質重視〞が明かす真の実力』(日本経済新聞出版社)、『2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの株トレ 世界一楽しい「一問一答」株の教科書』(ダイヤモンド社)など著書多数。

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