幻冬舎plusの人気連載「次元上昇日記」をまとめた書籍『この人生、前世のせいってことにしていいですか』が、本日2月5日(木)に発売となりました。
宇宙人、予言、都市伝説、量子波動検査器などの“スピリチュアル界隈”に足を運びながら、辛酸なめ子さんが体験し、感じたことを綴った、クスっと笑える試行錯誤の記録。
スピリチュアルって、こんなに広くて、深くて、面白かったんだ!と思える、そしてあなた自身も別の次元に触れることができたような感覚になれる本書。ちょっと不思議な読書体験を楽しんでください。
発売を記念して、試し読みを公開します。
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高野山の天狗に注意
先日、カラスがスズメをくわえたシーンに衝撃を受けたのですが、同じ通りを歩いていたら、カラスが近付いてきました。
この前は邪魔したな! と威嚇されるのか一瞬怯えました。カラスは記憶力が良くて自分に何かした人間を忘れないし仲間に伝えると聞きます。カラスはなぜか口を開けたままこっちを見てきました。そのあと、茂みの方に行ったのでまさかまたスズメを……と思ったら、今度は枝をくわえて飛び去っていきました。同じカラスだとしたら、自分はいつもは平和に枝を集めていることをアピールしたかったのでしょうか……。好意的な関係を築いていきたいです。
カラスはすごい賢いですが、鳥獣が長生きすると天狗になることがあるそうですね。カラス天狗という存在もいるくらいなので。最近、天狗にさらわれた少年の角川ソフィア文庫版を買って読んだのですが、岩波文庫版はちょっと昔の言葉で書かれていて読みづらかったのが、こちらは現代語版でわかりやすいです。江戸時代に天狗にさらわれた寅吉という少年によると、鳥がいつしか手足を生じて立ち歩くようになったり、獣が羽を生じたりして、多分四次元でのことだと思うのですが、天狗に変化することがあるそうです。狐がかなり年を取って翼と手足を生じ、神通力を得て天狗になることも。また、人間では出家した僧侶が天狗になったりするとか。志の高い天狗は人間の願い事や祈りを聞き入れるために奔走してくれるそうです。天狗と混同されがちな、山人という仙人に近い存在も。いっぽうで邪天狗という存在もいて、妖魔の仲間だそう。(今、妖という漢字を出そうとしていたら、ようという音読みで魘という怖い漢字を発見。厭の下に鬼という……。うなされるという意味だそうです)
寅吉によると、悪魔もたくさんうごめいていて、常に大空を飛び回っていて「悪しき人をますます悪人にし、善き人の徳ある行いを妨げて悪へと赴かせ、人々の慢心や怠慢を見つけてその心に入り込み、種々の災いを生じてその心をよこしまに曲げさせます」というので恐ろしいです。江戸時代といえば鬼だと思ったら、すでに悪魔という概念もあったんですね(もともと悪魔は仏教語でもあったようです)。悪魔はさらに「仏、菩薩や美男美女にも変じ」るそうです。最近、聞いたのは高次元の宇宙人を装った悪魔が結構いるという話。昔は仏や菩薩のフリをしていたのが、現代は時流に会わせて宇宙人のフリをするとはやり手です。エクソシストの方がおっしゃってました。スピリチュアル系の人は高次元の宇宙人に認められたいという思いが強いので、もしチャネリングしているの悪魔だったら……ショックですね。悪魔だからこそ心理を突いて「あなたの過去生は波動の高いアルクトゥルス人です」とか言ってきたら、信じたくなってしまいます。イエス・キリストなど神様の名前を言うと消えることがあるそうです。般若心経でもいいかもしれません。
寅吉の、「全てにおいて、慢心や高ぶりほどよくないことはありません。それが、魔道に引き入れられる機縁になるためです」という言葉が時代を超えて心に刺さります。
天狗といえば、先日ある能力者の女性と話していたら、彼女は過去生で天狗を封印したことがあり、生まれ変わってもその天狗につきまとわれて大変だったそうです。小さいお子さんが「天狗が外にいてお母さんのこと探してたよ」と言ってきたり……「どうして天狗だと思ったの?」と聞いたら「顔が赤くて鼻が高くて、ヤツデの葉っぱを持って下駄を履いていた」と……。昔から装束が変わっていないその一貫しているセンスが素敵ですが、探されているのは怖いですね。観音様の力を借りてなんとか天狗との因縁は消すことができたそうです。素人は高尾山で天狗焼を買うくらいの関わりにしておいた方が良いですね。
この人生、前世のせいってことにしていいですか

心豊かな来世のために、辛酸なめ子は今日も静かに徳を積む。イルカ、天狗、龍の逸話を求め、能力者たちに会いに行く。周波数で健康をチェックし、パワーストーン店で前世診断。癒しを求めて出雲、京都、沖縄を巡り、都市伝説の会にも参加する……。スピリチュアルの最前線を追い続けたその先で彼女が見たものは。クスッと笑える試行錯誤の記録。
本連載では、試し読みをお届けします。











