ある日、飲み薬を水無しで飲む方法を教えてもらった。父親に。
あれは小学生の頃だっただろうか。何の薬だったかは覚えていない。父親が僕に『あのな、水無しでも飲めるんやで。見ときや。』と言って飲んでみせた。
僕は目を輝かせ、『すご! どうやったん?』と言った。『唾(つば)を溜めるんや。ほんで一気にグッと飲むねん。グッと。』と得意げな父親に、当時の僕は『凄いなぁ! おとん。』と素直に称賛した。
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クロスロード凡説

「ネタにはしてこなかった。でも、なぜか心に引っかかっていた。」
そんな出来事を、リアルとフィクションの間で、書き起こす。
始まりはリアル、着地はフィクションの新感覚エッセイ。
“日常のひっかかり”から、縦横無尽にフィクションがクロスしていく。
「コント」や「漫才」では収まらない深掘りと、妄想・言い訳・勝手な解釈が加わった「凡」説は、二転三転の末、伝説のストーリーへ……!?










