
待ち焦がれていた季節は暑さに耐えうる間に足早に過ぎ去り、“らしいこと”をほとんどやらないまま終わってしまった。
今日から9月がはじまる。
言ってもまだまだ暑い日が続くだろうが、もう胸を張って“夏”と呼べないこの時期特有の寂しさに苛まれている。100円均一のお店にはオレンジや紫色をしたハロウィンの飾り付けが大きく陳列され、ビールコーナーではこれみよがしな“秋味”の文字。
嗚呼、私の大好きな儚い夏よ。行かないでくれ……。
追い討ちをかけるように夏の風物詩である『24時間テレビ』(日テレ)の放送も終わり、いよいよ夏に取り残されている場合ではないなと流石の私も思い始めてきた。
でも待てよ? まだまだアツい夏を過ごしている彼らがいるではないか。
今もなお、2025年7月12日を生きている彼らが。
彼らを置いて夏を終えて良いわけがない。
『放送局占拠』(日テレ)の世界に生きている武蔵三郎(櫻井翔)をはじめとする登場人物たちは今もなお7月12日に発生したテレビ局の占拠事件と戦っているのだ。
その戦いが終わらずして夏が終わったと言えるのか。
いや言えない。
『放送局占拠』の行く末を見届けてやっと、2025年の夏は完結するのだ。
残りあと3話。(予定)
今回の記事では、まだまだアツい展開が待ち受けているであろう『放送局占拠』の残された謎や伏線をいくつかおさらいし、彼らが生きる夏真っ盛りな7月12日にまだまだ入り浸らせていただこうではないか。
1、傀儡子の正体とは?
妖党の正体が次々と判明した今、この物語に残された“正体”という部分での一番大きなところはこの傀儡子(くぐつし)といえるだろう。
傀儡子とは、妖党が追っている恨むべき人物であり、それぞれの妖に因縁深い事件の真実は彼によって捻じ曲げられてきたとされている。
その正体は一体誰なのか。
私たち6969bは『NEWS FACT』プロデューサーの奄美(戸次重幸)ではないかと睨んでいる。
その理由としてはプロデューサーという立場上、その番組で流す報道の真実を捻じ曲げることも容易に可能そうだからだ。
いや本音を言うと考察でもなんでもないが、戸次重幸氏が演じていてこのまま終わるわけがないという理由が大きい。
私たちはそれを知名度考察と呼んでいる。
ここで“考察”という言葉の意味を議論するつもりはないので、なんとなくニュアンスで知名度考察という造語を理解して欲しい。
福澤朗氏、片岡礼子氏というビッグネームな俳優が演じる人質の闇もまだ明らかになっていないが、武蔵家とも関わりが深い奄美が匂うのは長年ドラマ考察をしてきた私たちの直感である。
2、座敷童の正体とは?
妖党メンバーで唯一正体が明らかになっていないのがこの座敷童だ。
間違いなく女性であろう彼女の正体については以前の記事で詳しく考察したので、
そちらをご覧いただきたい。
この中では齊藤なぎさ氏が演じるアシスタントディレクター、忽那翡翠が座敷童なのではないかと考察した。しかしここに来てまた新たな説が浮上したのだ。
それは“座敷童2人いる説”である。
というのも番組HPや劇中でも登場した「妖党」のホームページに載っている座敷童と、番組メインビジュアルに映る座敷童の顔半分が明らかに違うからだ。
妖党HPの座敷童は情報分析官の三宅すず(吉田芽吹)に見えるという声が放送開始当初からあり、座敷童=齊藤なぎさ説を推す人たちとの議論が続いていた。
しかし2人いればこの写真により見え方が違う違和感も解消されるのだ。
座敷童という妖怪自体が昔話や作品によって複数人登場することも確認しているため、この意外な説もあながちあり得ない話ではないのでは……?と睨んでいる。
3、例の場所とは何なのか?
この占拠シリーズでは定番とも言える占拠施設内にある“例の場所”。
今までは病院内にワクチン開発研究施設があったり、新空港では地下資源採掘が行われたりしていた場所だ。そんな例の場所が今回も登場するわけだが果たしてその実態は……。
今までの例に倣うと何か不都合な真実が隠されているに違いない“例の場所”。
そうなると今回の占拠事件に深い関わりがありそうなのは、“隠蔽された真実”ではないか。
これまでの回で妖たちが深く関わっている事件の隠蔽された真実が明らかになったが、それだけに止まらず妖たちとは無縁のまだ多くの隠蔽された真実がこの例の場所に眠っているのではないかと考えられる。
傀儡子である奄美がその例の場所を抱えているのであれば、このテレビ局が占拠され人質に奄美がいることにも繋がる。
4、PM PLANとは?
最後の謎は前回の7話で初登場したワード“PM PLAN”である。
正直なんのこっちゃわからない。
PとMは何を表しているのか……。そしてこれは誰の計画なのか?
今までの占拠シリーズでは、武装集団側ではなく“武装集団が追う闇”の方でこういった計画が出てきた。(例:P2計画、Mプロジェクト)
そうなるとこの“PM PLAN”も傀儡子側の計画である可能性が高いのではないか。
傀儡子=Puppet Master
こう読み取れるところからもシンプルに考えて“傀儡子の計画”なのかもしれない。
その情報を掴んだ般若こと伊吹(加藤清史郎)がその計画を探っている……という状況に思える。
武蔵×大和、共闘の行く末は?
ここまで、特に大きな謎をまとめてきたが、気になっていることがもう一つ。
武蔵と共闘することとなった大和耕一(菊池風磨)はその後どうなるのかだ。
武蔵に協力したらやすやすと逮捕されるのか?
いや、大和はそんな生ぬるいことをしない。
油断した武蔵らの隙をついた大和は再び逃走するだろう。
そもそもなぜ救急車の中で手錠をかけないのか。
いくらダメージを負ったからといえ、大和が罪人であることには変わりない。
あの大きな病院占拠事件の首謀者だということを忘れてはいないか、武蔵。
助かったのは確かに嬉しい。でも青鬼ぞ? 大犯罪者ぞ?
しかしそんな武蔵の隙が大和完全復活に繋がり続編への布石となり得るのなら、武蔵にはもっと隙を作って欲しいと願う。
••┈┈┈┈•• ドラマ情報 ••┈┈┈┈••
日本テレビ『放送局占拠』( 毎週土曜夜10時~)
出演:櫻井翔、比嘉愛未、加藤清史郎、曽田陵介、ぐんぴぃ(春とヒコーキ)、齊藤なぎさ、ソニン、高橋克典、片岡礼子、福澤朗、戸次重幸、菊池風磨 他
チーフプロデューサー: 道坂忠久
プロデューサー:尾上貴洋
脚本:福田哲平
演出:大谷太郎、茂山佳則(AX-ON)、西村了(AX-ON)
音楽: ゲイリー芦屋
主題歌:Snow Man「W」
著者:ケメ・ロジェ
イメージイラスト:サク
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3人組ドラマ考察系YouTuber 6969b(ろくろっくび)による考察記事の連載がスタート!
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