
確かに暑い。暑すぎる!
でも、それで、「嫌な季節」と思ったら損です。神職の桃虚さんによると、運気を上げる過ごし方〈開運行動〉で、夏の暑ささえも味方にできるようですよ!
神職さんが教えてくれる『神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること』より、貴重なお話。
* * *
私は夏、美術館に涼みに行くのが大好きです。涼みに行くなんていうと、学芸員さんに失礼かもしれませんが、美術館はその建築や内装もすてきですし、すっきりとした空間で、かつ、ひんやりと涼しく、美術品を見ていると、気持ちが上がるのです。そんなとき、ああ、納涼もりっぱな夏の開運行動だな、なんて思います。
開運のための納涼行動
そこで私なりの夏の納涼開運行動を10個、考えてみました。

一、 玄関前を打ち水
二、 好きな時間に行水
三、 美術館に涼みに行く
四、 図書館に涼みに行く
五、 舟に乗る(スワンボートも可)
六、 川沿いを散歩
七、 好きな橋を見つけてその上で涼む
八、 かき氷を食べる
九、 夏のあいだに一回は線香花火 十、 出先で蕎(そ)麦(ば)と冷酒をいただく
「めちゃくちゃ地味やないかい」と思われるかもしれません。
ですが、これらの地味行動を、りっぱな開運に変える言葉を、先人はまたまた発明してくれているのです。
それは、「暑気払い」。
これもまた夏の季語で、「暑さを払いのけること、またそのために酒や薬を飲むことも言う」と俳句歳時記に書いてあります。
「払う」と「祓(はら)う」はどちらも「邪気や災いをとりのぞく」という、悪いものをはらいのける行為のことを言います。
「払う」は個人や地域でする時、
「祓う」は神社やお寺でそれをする時、
という使い分けがありますので、暑気払いには「払い」のほうを使いますが、意味としては「お祓い」なのです。
たとえば夏に「暑気払いにビールでも飲みに行こ」と言ったなら、ビールを飲む正当かつ積極的な理由が発生しますよね。それは、「しゅわっとしたビールによって、暑さによる邪気を払いのける」ということになるからです。

ためしに、さきほどの一から十までの行動の頭に、「暑気払いに」をつけてみますね。
暑気払いに玄関前を打ち水。
暑気払いに好きな時間に行水。
暑気払いに美術館へ涼みに行く。
暑気払いに川沿いを散歩……。
ほら。いつもの行動がお祓いになるという事象が起こります!
開運というのは、それを意識するかどうかのお話。
何気ない行動も、それが暑気払いとして、「暑さによるうだうだーとした穢(けが)れっぽい何かを祓う行為」なのだ、と意識づけされれば、それはりっぱな「お祓い」であって、開運行動なのです。
みなさんも、ご自分の夏の十の開運行動、考えてみると楽しいですよ。
(つづく)
神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること

古(いにしえ)より、「生活の知恵」は、「運気アップの方法」そのものでした。季節の花を愛でる、旬を美味しくいただく、しきたりを大事にする……など、五感をしっかり開いて、毎月を楽しく&雅(みやび)に迎えれば、いつの間にか好運体質に!
* * *
神主さん直伝。「一日でも幸せな日々を続ける」ための、12カ月のはなし。
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