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クロスロード凡説

2025.07.18 公開 ポスト

説明【新連載】辻皓平(ニッポンの社長)(お笑い芸人)

どうも。この度、コラムを書かせていただく事になりました、ニッポンの社長の辻です。

ニッポンの社長といっても偉くも金持ちでもなんでも無く、吉本興業というかなりの巨大組織に所属しているお笑いコンビの片割れで、漫才やコントでお客さんを笑かしたり時には笑かせなかったりする人間であります。

今回は、このコラムの内容の説明も兼ねて、タイトル「クロスロード凡説」について書かせていただきます。

 

 

まぁ「書く」とはいっても鉛筆やボールペンで紙に書いてる訳ではもちろん無く、ポチポチとiPhoneで打ってる次第。

この方法が格好が良いのか悪いのかは絶妙で、今京都で運転手が多少おしゃべりなタクシーに乗りながらスマホでこうしてポチポチ打ってるのもダサいというか、話しかけてくる運転手からすると「スマホを触りながら返事する愛想の悪い奴」みたいな感じにはなってるし、まさか今この瞬間にコラムを書いてるとは思われません。

じゃあタクシーの中で原稿用紙をおっ広げてペンを手に取り書き出すとなると、運転手に「こいつは今から自殺でもするのか?」とも思われかねない訳です。

そして紙に書いてる物に「コラム」という名前もなんとなく似つかわしくない。
編集者さんに送るのも、1回ずつ日数と送料がかかってきます。

となると、パソコンくらいが丁度格好も付くし「コラム」という名前にも相応しい気がするが、僕はパソコンがほぼ使えません。

どうしても、電源を付けた時の訳の分からない「これアップデートしますか?」みたいなのの応酬に対応出来ないのです。

なので妥協のスマホ書き(打ち)であります。

まぁ書き方の説明はこんなもんにして(元から完全に要らなかったが)、タイトルの説明にうつらせていただきます。

まず、1930年代に活躍したアメリカのロバート・ジョンソンというブルースマンがいました(えらく遠いとこから説明が始まったな)。

そのロバートジョンソンがまだ実力の無い頃に、「とある交差点で悪魔に魂を売り、突然ギターが超絶に上手くなった」という伝説があります。この話は「クロスロード伝説」と語り継がれています。

そのギターの腕前というと、ローリングストーンズのキース・リチャーズが彼の音源を聴いた時、ギターを1本しか演奏してないのに「ギターが2本に聴こえた」という逸話がある程です。

そして時代は巡り、なんと僕のおとん(父親)の話に飛びます(飛びすぎやろ)。

そのおとんが昔に脱サラして今も経営している会社が「CRネットワークス」。

CR……これ、クロスロードを略してCRな訳です。

というのも「辻」という名字。
これには四つ辻、すなわち十字路という意味がありまして、そう、英語で言えばクロスロード。なんですね。それでおとんが会社の名前にしたんです。

これはおかんがたまにダサいとイジるんですが、僕はなんかね、この由来を聞いた時、格好良いかもと思っちゃいました。

なんか自分の名前にまつわる会社を立ち上げるって「男」ですよ。覚悟がある。

まぁ脱サラした時はおかんには相当苦労かけたらしいですけど。
でも今は実際に社長ですから。凄いですよ。
僕と違ってほんまの社長ですから。

それでなんとなくクロスロードって言葉を使いたい、でも伝説のような話は僕には書けない。
だから凡説(平凡な普通の話。)を書く。そんなコラムです。

という訳で、日常、というか思った事を書きます。
その上で、僕の勝手な妄想・解釈・フィクションをクロスした話にしていきたいと思います。

伝説とは違い、誰にも語り継がれないと思います。
でも書かせてもらいます。
それが、凡説です。
皆さん、ふとした合間に僕の「凡説」(ぼんせつ)を楽しんでください。

さて、皆さん気付きましたか?

このどうでも良い話を交えながら、このコラムの書く方法なり、タイトルの由来をダラダラ説明してきたこの文章。これが立派な「凡説」です。

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クロスロード凡説

「ネタにはしてこなかった。でも、なぜか心に引っかかっていた。」
そんな出来事を、リアルとフィクションの間で、書き起こす。

始まりはリアル、着地はフィクションの新感覚エッセイ。
“日常のひっかかり”から、縦横無尽にフィクションがクロスしていく。

「コント」や「漫才」では収まらない深掘りと、妄想・言い訳・勝手な解釈が加わった「凡」説は、二転三転の末、伝説のストーリーへ……!?

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辻皓平(ニッポンの社長) お笑い芸人

1986年、京都府生まれ。

お笑いコンビ「ニッポンの社長」として、コントと漫才の“二刀流”で独自の笑いを追求。
コント日本一を決める「キングオブコント」では、2020年から5年連続で決勝進出を果たす。

本コラムでは、日常の出来事に自由な解釈や言い訳、妄想を重ねながら、舞台とはまた違った角度で物語を綴る。
漫才とコント、どちらのネタも手がける著者が、言葉を操る“三刀流”として、文章の世界に挑む。

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