
社会・教養
今月で8回目となった、大竹まことさんによる老いのエッセイ。シティボーイズ3人の“老いの細道”をお届けします。久々に再会すると、それぞれが以前より壊れていた——そんな等身大の老いゆく日常の様子をお楽しみください。
* * *
便座から立ちあがろうとした時、私はグラッと揺れて、左手で壁をつかんだ。自分が今、立っているのか、座わっているのかがわからなくなった。
私はもう一度座って、自分がどうしているのかを考えた。私は何をしているのか。
この話をきたろう(メンバー)にしたら、クゥーと言う変な声を出して笑いはじめた。
座っているのか、立っているのかをもう一度座って考える。まったく何の行動なのか。
現に私はもう座っているのだから、そしてさっきは立っていたのだから。
「大竹まこと ゴールデンラジオ!」が長寿番組になるなど、今なおテレビ、ラジオで活躍を続ける大竹まことさん。75歳となった今、何を感じながら、どう日々を生きているのか——等身大の“老い”をつづった、完全書き下ろしの連載エッセイをお楽しみあれ。
日々更新する
多彩な連載が読める!
専用アプリなしで
電子書籍が読める!
おトクなポイントが
貯まる・使える!
会員限定イベントに
参加できる!
プレゼント抽選に
応募できる!