2025年6月11日 ストイックな食辛酸なめ子

先日、台湾に行ったら意外とメニューが肉が多くて、でもそんな中食べた名前が不明の白身魚やエビの料理はかなりおいしくて、薬膳っぽい味で健康的でした。少し歩くとドリンクの店がたくさんあって、レモン水とかフルーツ緑茶とかアイスティーとかいろいろ飲んでいたら、とくにスイーツも食べなくても満足できました。

でも、日本でストイックな食を実践している友人の話を聞くと、私の食生活はまだ改善の余地が多そうです。

友人のMさんは話題の「四毒」の思想を取り入れていて、小麦・砂糖・植物油・乳製品という「四毒」に定義されるものを抜く食生活を続けています。去年もその友人の話を聞いて、久しぶりにまた刺激的な話を聞きました。四毒抜きで体調が良くなって記憶力も復活し、シワが消えて、イボもなくなって、視力もアップして、アレルギーもよくなって、体重も小学生当時くらいまで落ちて……とさまざまな効果があったとか。

日本人は、そもそも小麦粉を食べてきた歴史が浅いので、欧米人は食べても大丈夫だそうですが、日本人の場合体質に合わなくて炎症のもとになってしまうとのこと。
古代米を食べた方が良いそうですが……。なかなか入手が難しいし、ふだん何も食べられなくなってしまいます。ちなみにこの日の私のお昼は、モスバーガーの期間限定の海老フライバーガーをおいしくいただきました。

植物油もとにかく良くないそうで、友人はドレッシングも使わず、サラダに塩をふって食べているとのこと。さらに生野菜も体に悪い、という説にも至ったそうで、ぬか漬けをすすめられました。植物油が入ったカレーを食べたら、体調が悪化し「鼻が大きくなる」という体の謎の変化もあったそうです。フライドポテトが好きだとはとても言えません。カレーもよく食べますが、今のところ鼻が大きくなっていなくて良かったです。

「フライパンを捨てる覚悟が必要かもしれません」と、炒め物から距離をおくことを勧められました。また、一般に体に良いとされているナッツ、豆乳、はちみつなども、悪い影響があるとのこと。果物も不自然に甘いものは良くないそうです。
また、私はクリームがのった甘いラテなどが好きなのですが、ホイップクリームは牛乳だけでなくパーム油、界面活性剤など良くないものがいろいろ入っているとか。話を聞くうちに人生の楽しみが色を失っていき、グレースケールの世界に……。

「なんでも感謝して食べれば……いいという説もありますよね？」と聞いたら、「感謝の効果もあるけれど、毎日そのような食生活は良くないので、四毒を少しずつでも減らしていきましょう」と、友人。
「カフェラテとかほうじ茶ラテ、チャイが好きで毎日飲んでいるんですが……」とおそるおそる言ったら「毎日はあれなんで、半分に減らすのはどうでしょう。あと、だ液の抗酸化作用はすごいので、自分のだ液とよく混ぜて噛むように飲むと良いですよ」と教えてくれました。自分のだ液を混ぜたらまずくなるような予感で、萎えて飲む気が半減します。

体にいいものを食べてると、ジャンクなものがおいしくなく感じられる、という説もあります。最近それを実感したのが、インドの空港で買ったパタンジャリのアムラキャンディ。免疫力を高め、ビタミンC、鉄分、ミネラルが豊富に含まれていて、代謝とコレステロール値を調整。髪と肌の健康を改善する、などの効果が。

このアムラキャンディ、最初に一個食べて、苦味のあるアムラのドライフルーツにカレーパウダーがまぶされていて、想像以上のまずさに驚きました。でも、まずいと思いながら毎日食べていたら、なぜか食べない日は物足りなくなってきて、気付いたら複雑な味わいがおいしく思えてきたのです。そしていつの間にか、アムラキャンディを毎日食べていたクッキーやチョコをそこまで必要としない体になっていました。このキャンディが尽きたらまた毎日スイーツまみれの日々に戻りそうな気もします……。