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神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること

2025.07.02 公開 ポスト

7月 怨霊をおもてなしする

願い事は「何色の短冊」に書くと叶う?七夕飾りにも、意味があります!桃虚(神職/ライター)

あちこちで、七夕飾りを目にするようになりました。

今年は、もう願い事を書きましたか?

願い事を書くときに、短冊の色が大事だという話、知ってたでしょうか?

神職の桃虚さんが教えてくれる『神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること』より、覚えておきたい話。

*   *   *

五色(ごしき)の短冊。その色に意味があることをご存じですか?

いま、私たちは七夕に五色の短冊に願いごとを書いて笹(ささ)にぶらさげますが、これは中国から伝わったものではありません。笹飾りの風習は日本発のもので、七夕が民間でも広く行われるようになった江戸時代からと言われています。

そのころ、竹に和歌や願い事を書いた五色の短冊をつけて、屋根より高く立てていました。天保年間(19世紀中頃)になると、これに細工物が加わり、ほおずきを珠数(じゅず)のように連ねたもの、紙で作った硯(すずり)と筆、すいか、鼓(つづみ)、そろばん、大福帳などを吊り下げるようになります。

(イラスト:宮下 和)

もはや、織姫や彦星とはまったく関係のない物ばかりですよね。江戸(いまの東京)では、七夕に愛宕(あたご)神社のある愛宕山から江戸市中を見渡せば、家々が立てている笹飾りがたなびいて見え、徳川幕府の繁栄ぶりを示していたと言います。

現在、日本でもっとも大きな七夕のお祭りになっている「仙台七夕まつり」は、仙台藩で行われていた笹飾りの風習が発展したもので、江戸のころは笹竹を飾り、農家では田の神様の乗る馬として藁(わら)などで「七夕馬」を作って屋根に上げるなどして、豊作を祖霊に祈っていました。いまではカラフルで大きな吹き流しや仕掛けものなど趣向をこらした笹飾りが、町を彩っています。

こうして、本家中国よりも日本で発展した七夕の風習ですが、その根底に流れているのは、「命だけでなく、命に付随する巧の技、遊びの才能、農作物の収穫なども、すべて天からの授かりものである」という感覚だと思います。

だからこそ私たちは、短冊にあれこれ書いて、なんでもお願いするのでしょうね。

ところで、あなたが短冊に願いごとを書くとき、「色」をどのように選んでいますか? 

五色(ごしき)の短冊の色は、もともと「木・火・土・金・水」(もっかどごんすい、と覚えます)の五つの要素に対応しています。これは五行思想(ごぎょうしそう)と呼ばれるもので、それぞれの要素には対応する概念があります。

【五行】【五色】【五方】【五時】【五常】【五官】【五獣】

木  =    青 …… 東 …… 春 …… 仁 …… 目  ……  青竜

火  =    赤 …… 南 …… 夏 …… 礼 …… 舌  ……  朱雀

土  =    黄 …… 中 …… 土用 …… 信 …… 口  ……  黄麟

金  =    白 …… 西 …… 秋 …… 義 …… 鼻  ……  白虎

水  =    黒 …… 北 …… 冬 …… 智 …… 耳  ……  玄武

というぐあいです。

(イラスト:宮下 和)

たとえば、冬に試験があって合格したい場合は、「冬」と「智」に対応している黒の短冊を選ぶとよさそうですよね。(最近は、黒が紫で代用されていることがありますので、その場合は)。

やさしい人と出会って恋がしたいなあという場合は「仁」と「春」に対応している青色の短冊。

お世話になった方がすこやかで、いつまでもおいしいものを食べられますように、と願うなら礼」と「舌」に対応する赤の短冊。

たくさんの願いを書く場合も、それぞれの願いごとに合う色を選ぶと、より叶いそうですよね。

そして願いが叶ったときには、「これは天からの授かりものだ」と感謝の気持ちを忘れないようにしたいものです。

(つづく)

関連書籍

桃虚『神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること』

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神主さん直伝。「一日でも幸せな日々を続ける」ための、12カ月のはなし。

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桃虚 神職/ライター

1970年インド(ムンバイ)生まれ、東京育ち。 ライター業を経て、大阪府枚方市の片埜神社にて神職歴20年。 「神社新報」で連載など。筆名の「虚(とうきょ)」の、「桃」は無邪気の象徴、「虚」は素直な心を表す

最新刊に『神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること』。

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