
自分は「めちゃくちゃ運がいい」と感じる、という神職の桃虚さん。
それは、「そうじ」との正しいおつきあいしているから!?
神職さんが教えてくれる『神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること』より、貴重なお話。
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風通しのいい空間を作れば神様が訪れる!
昔の人にとって、建具や座布団を夏向きの素材に変えるということは、涼をとる、と同時に、風通しのよい空間を作って季節の神様を家に引き寄せる、という行為だったのではないかなと思います。
睡眠の科学的研究でも、気密性の高い部屋で複数人が換気せずに寝ていると、部屋の中の二酸化炭素の濃度が上がり、本来ぐっすり眠るべき時間に中途覚醒を繰り返してしまう、というデータがあるそうです。風通しがよいところのほうが、寝心地がよいというのは、実感としてもありますよね。
風通しのよさが健康につながり、体のすこやかさが心のすこやかさにつながり、すこやかな心は幸せを感じやすい……。風通しのよい空間に幸運や神様が訪れる、というのは、そういうことなのかもしれません。
夏休みに田舎へ行って、川で水遊びしたあと、風通しのよい畳の部屋で、昼寝をする心地よさを想像してみてください。絶対、そばに神様いますよね?
真のリラックス状態、本当の無の状態に、神様が現れる気がしませんか?
実際、神社の拝殿を見ていただくとわかると思うのですが、ほとんどが風通しのよい、吹き抜けの構造になっています。人と神様が出会うのは風通しのいいところである、という考えが、ごく自然に私たちの中にあるからだと思います。

「神様と出会う空間は、暑さ寒さよりも風通しが優先されている」ということに気づくと、運を開く空間とはどんなものか、想像しやすくなりますよね。
思い立ったが吉日(これ本当にいい言葉ですね)。風通しのよさを第一に考えて、部屋も衣替えしてみてはいかがでしょうか。
「今日は家の中を夏座敷にする日」と決めて、カーテンをよしずに替える、クッションカバーを麻にする、など、暮らしまわりのものを、素材だけ夏仕様に替えてみる。もちろん、冬布団は夏布団に。
そして冬のものはきれいに洗ったり拭いたり、干したりして、しまう。
これだけでも、すごく徳を積んだ感じがします。「徳を積んだ感」は、開運につながる要素ですから、大事にしていきたいですね。
それに、人と同じで、「もの」も数カ月会わなかっただけで、また新鮮な気持ちで付き合うことができます。
夏と冬に「もの」を入れ替えることで、新しいものを買わなくても、新しい気持ちを味わえて、ものに対する感謝の気持ちも芽生えるのは幸せなことですよね。
心躍る暑い夏。
家の中を、夏の神様を引き寄せるような、さっぱりと風通しのよい「夏座敷」にしつらえることが、夏の運を開く鍵なのです。
神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること

古(いにしえ)より、「生活の知恵」は、「運気アップの方法」そのものでした。季節の花を愛でる、旬を美味しくいただく、しきたりを大事にする……など、五感をしっかり開いて、毎月を楽しく&雅(みやび)に迎えれば、いつの間にか好運体質に!
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神主さん直伝。「一日でも幸せな日々を続ける」ための、12カ月のはなし。
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