キャンプブームは終わった。
昨年の今頃は誰もがキャンプに興味を示してくれていました。
Instagramでキャンプの投稿をすれば、自身のフォロワー数の倍以上の人たちが見てくれていました。
ところが、今はフォロワーの数も見られません。
あれはブームだったんだと哀しくなり、そのブームは終わったんだと悲しくなる。
コロナウイルスによって外出は禁じられ、人と人の繋がりは分断されました。
その状況が緩和され始めたときに、世間という幻想に叩かれず、最も手を出しやすい方法がキャンプだったのでしょう。当時、キャンプ場はどこもパンク状態でした。
しかし、今はどうだ。
たしかにキャンプはブームだったし、ブームは終わりました。
けれど、「キャンプの価値」は、一ミリも変わっていない。
ぼくはキャンプが持っている力を信じています。そして、未来、キャンプの力は、ますます必要とされると思うのです。
それは、アウトドアのメーカーで働いているからではありません。
アフリカでルワンダの人たちと共に暮らして本気で思いました。物質的な豊かさは、精神的な豊かさに比例しないことを。
ほんとうの豊かさは「自然との繋がり」と「人との繋がり」にこそあることを。
どんなに世界が便利に発展しても、メンタルヘルスに悩む人は増える一方である。スマートフォンに新しい機能が追加されても、世界の幸福量は増えない。
だって、ぼくら人間が根源的に求めているのは、自然なのだから。人との純粋な繋がりなのだから。そのすべてがキャンプにある。
一度キャンプをしてみれば、実感できる。
「すべてはキャンプにある」、この言葉の意味を。
キャンプブームは終わったけれど、キャンプの価値は変わっていない。
今の時代にこそ、キャンプが必要なのです。ブームという一過性のものから、ライフスタイルという普遍的なものへ。