「自分のセックスファンタジーは本当に自分のものなのかな？」ひらりさ×鈴木綾『セックスする権利』読書会レポート幻冬舎編集部

自分の欲望は何に影響を受けているのだろう？

8月1日（木）に開催した、ひらりささんと鈴木綾さんによる「『セックスする権利』読書会～～誰を求め、何を求められたいのか？」のアーカイブ動画の販売が始まりました。

課題図書は、『セックスする権利』（アミア・スリニヴァサン著　山田文訳　勁草書房）。

オックスフォード大学チチェリ講座教授に最年少、女性・非白人として初めて就任した気鋭の哲学者が、フェミニストの思想的蓄積に依拠しながら、21世紀の私たちがからめとられる性の倫理、欲望への抑圧の構造を読み解く内容です。

本書の各章を紹介したあと、ひらりささん、綾さんがなぜ、この本をみなで読み、語り合いたいと思ったかその理由を明かすところから始まりました。

ひらりささんは、イギリス留学中のマッチングアプリで経験した「アジア人女性」としての扱われ方が大きかったといいます。

その後は、「セックスの話、誰とどこまで話すか？」という話題へ。参加者のみなさんが事前に書いてくださった、本の感想やセックス、欲望にまつわる悩みや疑問を取り上げながら、考えを交換していきます。
 

「自分の性的欲望が男性視点のAVに影響されているような気がする」や「性的興奮のためのセックスファンタジーが固定されていて、自分で選択したものではないと感じる」「セックスが本当に親密になる行為の最上位なのか？」など多くの人が口に出さずとも抱えていたモヤモヤを参加者の方が言語化してくださったことで、ひらりささん、綾さんの対話も深まっていきます。

最後の問い「フェミニストにふさわしいセックスがあると思う？」についてひらりささんは、「どんなセックスもフェミニスト的になりうる」と。たのもしいまとめでした。

開催後に届いた感想をご紹介します。

SM、セックスがあればなんでもできる訳ではないこと、欲望する・されるのあるあるから職場恋愛まで、幅広い話題でした。なんとなく、自分の今までの体験と照らし合わせて価値観を悩んでいたのですが、まだ自分の気持ちを言語化できていないだけなんだと気づいて安心しました。
次回以降も、多様な価値観を意識して、他人を排他することなく意見をお聞かせください。また来たいです。

オンラインだからこそ匿名性が安心して楽しめた。

センシティブな内容でしたが、ひらりささんと綾さんの語り口に「照れ」や「恥ずかしさ」などがなく、とてもフラットに聞くことができました。
自分の価値観と近かったり、正反対だったり、とても興味深いトークテーマばかりでしたので、一つ一つのトピックについてもっと長く聞きたい！と強く感じました。

詳しくは、ぜひアーカイブでご覧ください。8月30日（金）23時59分まで視聴可能です。
 

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2018年4月にスタートし、リアルとオンラインでさまざまな講座を開催してきた「幻冬舎大学」は2024年8月、「幻冬舎カルチャー」としてリニューアルいたしました。

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