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英語日記BOY

2023.04.01 公開 ポスト

「世界で働く選択肢はたくさん」海外生活にタイトルをつけて夢を叶える新井リオ

大学在学中に英語を学び、カナダでフリーランスデザイナーになった新井リオさん。「なぜ英語が話せるようになりたいのか?」を自分なりに咀嚼し、努力へと結びつける姿が詰まった著書『英語日記BOY』は、独自の英語学習法を教えてくれるだけでなく、勉強する気持ちを盛り上げてくれる一冊です。一部を抜粋してお届けします。

(写真:iStock.com/uzhursky)

カナダへの旅立ち

2016年3月、僕は新しい目標を掲げた。
それは「カナダでグラフィックデザイナーとして生計を立てる」ということだ。

英語の勉強をはじめる少し前、自身のバンドグッズ製作のために独学でグラフィックデザインの勉強をはじめた。それだけで食べていくにはあまりに少ない金額ではあったが、2年かけて国内では少しずつ仕事がもらえるようになっていた。

そこで、こんなことを考えた。
前年に行ったカナダでのライブツアーは、未熟な英語力ながら、現地の観客を盛り上げ、生涯忘れられない経験を得ることができた。あのときよりも英語が話せるようになったいま、何か、もっと飛躍的なチャレンジができるかもしれない。

そして僕は決めた。

「次は、デザインだ。デザイナーとしてもう一度カナダに渡り、生計を立てて帰ってくることを目標にしよう」と。

当時20歳だった自分にとって、カナダツアーの成功は衝撃すぎた。「英語×音楽」の一番の夢を叶えたようだった。このまま普通に暮らしていても、あれより感動的な出来事は起こらないのではないか。何かこれを超える経験があるとしたら、それは「英語×デザイン」の夢を叶えることだと思った。

日本人であれば、カナダにはビザなしで6ヶ月、ワーキングホリデービザを使えばプラス1年、計1年半、誰でも住むことができる。このアドバンテージは使うしかない。

「挑戦してみたいことがある」というのは想像以上に貴重な感情で、大切にしなければならないと思う。せっかく生きているのだ、これまで積み上げてきたものを全て捨てても、いまから自分がおこなう努力に賭けてみる価値はある。

僕は大学を休学し、バンドも活動休止させ、カナダのトロントへ旅立った。

自分の海外生活にタイトルをつける

本書を読んでくださっている人のなかには「いつか海外で生活をしたい」と願う人が多くいるだろう。
そんな人に是非やってほしいのが「自分の海外生活にタイトルをつける」ということだ。

漠然と目指している対象があるときは、なるべく早い段階で「明確すぎるくらいの目標」を一度決めてしまうのがいい。なぜなら、人間は、曖昧なものは頑張れないが、明確なことは頑張れるからだ。

例えば、

「いつか海外のカフェで働いてみたい」

このような目標を掲げる人がいる。もちろん、きっかけとしてはいいと思う。
しかし、こんなつっこみを入れることができないだろうか。

「いつかっていつ?」
「海外ってどこ?」
「カフェで働くって、具体的には?」

そう、これでは「曖昧」すぎて、毎日の大切な時間を「勉強・練習」に費やす理由としては弱い。だから頑張れなくなってしまう。「夢が叶う」とは、様々な誘惑があるなかで、テレビでもなく、SNSでもなく「勉強・練習する」という選択肢を選び続けた人に与えられるご褒美なのだと思う。

こう書くとなかなか厳しく聞こえるかもしれないが、ちゃんとコツがある。

それが、これからはじまる自分の海外生活に、あらかじめ「タイトル」をつけるということだ。

(例)
海外生活の目標が曖昧な場合
「いつか海外のカフェで働いてみたい」

いまやるべきことが見えてこない

海外生活にタイトルをつけた場合
「オーストラリアの〇〇カフェでバリスタとして働き、海外のカフェで働くための専門知識を英語でマスターする海外生活2020」

いまやるべきことが見えてくる
・日本にいるうちから英語の履歴書を準備して、到着次第すぐに働けるようにする
・オンライン英会話で面接のシミュレーションをおこなう
・カフェで働いた際に言いそうな接客フレーズを瞬時に言えるレベルにしておく

このくらい明確な未来予想をするのだ。もちろん実際のプランは変わっても構わない。暫定的なものでもいいので一度決めてしまえば「いまの自分には、どの分野の、どんなスキルが足りないか」が一瞬でわかる。

僕は「とりあえず行ってみたらなんとかなる」という言葉をあまり信用していない。実際には「明確な目標を持ち、綿密に準備をして行ってみたら、なんとかならないことばかりだったが、それを乗り越えるためにおこなったさらなる努力の結果、なんとかなった」が正しい。

「理想レベル」で考える

また、タイトルを決める際「いまのレベル」は考えなくていい。
代わりに「自分が海外に滞在するであろう時期の理想レベル」で考えよう。
僕たちはつい「いまのレベル」でギリギリ到達可能な目標を立ててしまう。しかし、勉強と練習さえすれば確実にスキルは上がり続けるという事実を忘れてはいないだろうか?

自分はこんなタイトルをつけた。

タイトルをつける
「カナダでグラフィックデザイナーとして生計を立て、今後どの国でもフリーランスとして生きていけるだけの英語力とスキルを身につける海外生活2016~2017」

いまやるべきことがみえてくる
・デザイナーとして働く際に必要になる専門用語や、英語での指示の出し方を習得しておく
・外国人である自分に仕事を任せてもいいと思ってもらえるほどのデザイン的な特徴を作っておく

「見つける段階」にいるかもしれない

タイトル(≒英語と掛け合わせるべき対象)がなかなか決まらない人は、もしかしたら「掛け合わせる段階」のひとつ手前である「見つける段階」にいるのかもしれない。自分も19歳でグラフィックデザインを学びはじめてから、実際に英語と掛け合わせカナダに渡るまでに約3年かかっている。もし、「とりあえず海外に住むこと」を焦り、準備ゼロで旅立っていたら、全てが中途半端になってしまっていただろう。

生涯の仕事にもなるかもしれない「英語に掛け合わせる対象」は、誰でもすぐに見つかるものではない。まずは英語の勉強を続けながら、同時に英語以外の様々なものに手を出してみよう。

「英語に掛け合わせる対象」の参考として、国境を超え、世界で仕事ができる職業の例を挙げてみる

・グラフィックデザイナー
・Webデザイナー
・動画編集クリエイター
・プログラマー
・イラストレーター
・フォトグラファー
・スタジオミュージシャン
・ライター
・翻訳者
・通訳

これらは「フリーランス」の職業として特に適しているものだが、特化した知識とスキルさえあれば、次のように「どこかに所属することで仕事になる職業」でも構わない。

・バリスタ(カフェ店員)
・日本語教師
・美容師
・料理人
・各種エンジニア

また、いまの時代はインターネットを掛け合わせれば、「どんなものでも」仕事になったりする。

・プロゲーマー
・YouTuber
・ブロガー

このように、世界で働く選択肢は、いくらでもある

既に世界で活躍する日本人のロールモデルを調べ、いまから目指す分野がマーケットとして成立しているか。また、これから成立する見込みがあるかを確認しよう。
そして、自分がいつか海外で働いている姿を想像し、一番興味をそそられる対象から手を出してみればいいと思う。

「やりたいこと」の見つけ方

オススメは、1ヶ月ほど初心者向けの勉強をやってみて「もっともっとやりたいという感情を抱くかどうか」を見るという方法だ。
努力の過程を楽しめるものはきっと成功する。逆にワクワクしなければすぐにやめ、次の対象をやってみる。1ヶ月単位で区切れば、1年で12回もチャンスがある。

実際僕も、様々なことをはじめ、様々なことをやめてきた。家庭教師、古着屋店員、チラシ配り、マクドナルドのスタッフ、音楽イベント設営といったアルバイト。また、プログラミング、カメラ、スタジオミュージシャン、動画編集などの勉強もした。
そのなかで残ったのが「グラフィックデザイン」だった。1ヶ月続けてみたときのワクワク感が、他のものとは明らかに違った。僕たちは、自分が何だったら楽しく努力できるか、探し当てるのも自分でやるべきだと思う。
先ほど例に挙げたものの大半は、1〜2年真剣に勉強と実践を積めば、駆け出しとしてなら十分に仕事ができるような職業だ。人生は今年いっぱいで終わるものではない。達成までのスピードより「生きがい」と言えるものを見つけることの方に価値がある。

「仕事」でなくてもいい

海外生活のタイトルは必ずしも「仕事」でなくても構わない。
どうしてもいますぐ海外に出たいが、職業にしたいほど明確な対象がわからない人は、次のような目標を設定してもいいだろう。

例:
「アメリカの大学生100人に『いまの悩みと将来やりたいこと』を訊いてまわり、インタビュー結果をリアルタイムでまとめてブログで発信する海外生活2020」

「1年かけてヨーロッパ中のカフェをめぐり、お店のレビューを1日ひとつインスタグラムに投稿する海外カフェ生活2021」

このような「仕事ではないが、『経験』としてやってみたいもの」を成し遂げる海外滞在にする。
そうすれば、この経験は、生涯のどこかのタイミングできっと役に立つときが来る。例えばあなたが大学生であれば、就職活動の際に「1年間語学留学をしていました」よりも確実にパンチのある話ができるだろう。

既に社会人であっても、この経験をきっかけに「本当に突き詰めたいもの」が見つかり、それを仕事にするための新たな人生がはじまるかもしれない。

また、目標の内容はもちろん「海外生活」でなくてもいい。

例えば、「アパレルショップのオーナーであり、最近外国人のお客さんが増えてきたが、英語でうまく接客ができずに困っている」という人がいるかもしれない。

そんな人は、次のようなタイトル付けをしよう。

例:
「アパレルストアで使う一通りの接客英語をマスターし、売り上げを10%あげる計画2020」

このように自分の英語学習にタイトルがつけば「どんな英語からマスターしていけばいいか」がわかり、勉強がやりやすくなる。

また、外国人のお客さんを獲得することで売り上げを10%上げるためには、店頭に「英語メニュー」や「英語の看板」が作れそうだ…と新しいアイデアが生まれたりもする。

これらは全て「英語が話せるようになろう」という曖昧な目標では生まれなかっただろう。

「明確な目的を持った状態で英語に向き合う」ことが、なによりも大事なのだ。

*   *   *

続きは書籍『英語日記BOY 海外で夢を叶える英語勉強法』をご覧ください。

新井リオ『英語日記BOY 海外で夢を叶える英語勉強法』

お金を掛けずに英語は身につく。英語日記をフル活用した英語学習法を大公開。 大学在学中に独自のメソッドで英語を学び、カナダでフリーランスデザイナーになった新井リオが、スマートフォンなど身近なツールで「自分に必要な英語から」効率よく学ぶ方法を伝授。また、学んだ英語を「どう使うか」「海外でどう働きはじめたか」の経緯も明かす。英語の学び方と使いかたの等身大の学びが詰まった最高の一冊。

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『英語日記BOY 海外で夢を叶える英語勉強法』について

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新井リオ

Designer / Illustrator 1994年生まれ。立教大学社会学部卒。19歳から独学で英語とデザインを学ぶ。2016年カナダに渡り、フリーランスデザイナーに。Sony Music Shop / TOWER RECORDS / ヴィレッジヴァンガードとのコラボグッズ、雑誌WIRED / EYESCREAM web連載イラスト提供など。「英語日記」による勉強法をつづったブログが、約2年にわたり「英語 独学」Google検索1位(累計300万PV)を記録。ロックバンドPENs+のボーカルとして、2012年に日比谷野音で開催された閃光ライオットに出場。

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