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勝負できる思考と体を作るビジネスの本質

2022.08.10 更新 ツイート

テクハラ、パソハラ、エアハラ…これは本当にハラスメント? 守谷雄司

コロナ禍を経て、急速に変化している私たちの働く環境。しかし、時代が変わっても、本当に大切な「ビジネスの本質」が変わることはありません。合宿研修の草分け的存在で、長年、人材育成のプロとして活躍してきた守谷雄司さんの『勝負できる思考と体を作るビジネスの本質』は、言葉の使い方からメンタルの鍛え方、リーダーとしての立ち居振る舞いまで、つい見落としがちな「基本」を教えてくれる一冊。若手ビジネスパーソンにぜひ読んでいただきたい本書から、心に喝が入る教えをお届けします。

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「ハラハラ社員」が増えている

ハラスメントには、上司が部下を傷つける他に、部下が上司を攻撃する「逆ハラ」も多いらしい。それがまっとうな指摘ならいいんだが、どうも、言葉尻をとらえては「○○ハラになりますよ」と難癖をつける場合が少なくないというから困る。

(写真:iStock.com/kazuma seki)

自分が不快になったり、受け入れられないと思ったら、伝家の宝刀「ハラスメント」を抜き、勝ち誇って相手を責め立てる。これでは職場がギスギスするばかりで、なんのプラスにもならないと思う。

二言目には「○○ハラ」と言いつのる「ハラハラ社員」は、20代後半~30代前半に多いそうだ。

私も、パワハラやセクハラ、モラハラ(モラルハラスメント=言葉や態度、身振りなどによって相手を傷つける)、マタハラ(マタニティハラスメント=妊婦や産休育休明けの社員に、業務上支障をきたすと嫌がらせをする)などには多少の知識もあるが、それ以外の「ハラハラ社員」がいるとは知らなかった。

私がその不愉快な存在を知ったのは、ある管理者研修の夜の自由懇談の時だった。管理者諸氏は「ハラハラ社員」の扱いに頭を抱え、打つ手なし! と苦悩の表情の人もいた

ハラハラ社員とは、どんな輩を言うのか? その夜の話に出た事例を紹介する。

これは本当にハラスメントなのか

商事会社のA課長は、仕事柄、IT技術を駆使して情報の収集・分析を行っているが、入社2年目のB君(24歳)はITがとんと苦手である。

(写真:iStock.com/kazuma seki)

ある日、A課長が「俺より若いのに、デジタルに弱いなんて信じられないよ。もっと勉強しないとね」とB君に発奮を促したところ、想像を絶する言葉が返ってきた。

「IT技術に詳しいからといって、私をバカにしないで下さい。そんな高慢な態度を取ると、テクハラ(テクノロジーハラスメント)になりますよ

 

造園業のC課長は、23歳の女性社員Dさんの姿勢の悪さ、声の小ささ、笑顔の少なさが日頃から気になっていた。そこである日、「営業は人と会う仕事なんだから、よい印象を与える正しい姿勢をね」と注意したところ、彼女はこう反論したという。

「容姿や個人的な特徴を注意されたり、嘲笑されたりするのは不愉快です。それってパソハラ(パーソナルハラスメント)に該当しますよ

私は研修で営業職の受講生によくこう言う。「好感を持たれる外見をつくれ。特に顔は相手に快・不快を与えやすい。顔は自分のもので人のもの。眠そうな顔やたるみ顔ではダメ」。これって当たり前のことだろう。Dさんの「不愉快です」という反応には、営業の仕事をする者の自覚がまるで感じられない。

 

製造業のE職長は、班で一番の年長者F君(30歳)を朝礼で叱った。

それに対して班の一人が「E職長はFさんをおとしめたも同然で、周囲の私たちも不愉快でした。以後こうしたエアハラ(エアーハラスメント=特定の人物を大勢の前で叱り、恥をかかせること)的行為は慎んで下さい」と職場の全員にLINEで流したという。

私も研修で、事前レポートが空欄だらけ、「わかりません」だらけの者は、全員の前でこう叱る。

「これは君と僕とのコミュニケーションツールだ。第一印象は大事印象と言う。きちんと書けている者と、いい加減に書いた者とは区別して評価する。君らは、会社がお金を払って研修に参加させた意味をわかっていない。ここに出席する資格のない人間だ」

この程度の叱責がハラスメントなのか? 断じて違うと確信する。

 

また、E職長が実績の低い中堅社員を人事考課で低く評価したところ、28歳のG君が真顔で、「この評価ってエイハラ(エイジハラスメント)に該当しますよ」と言ったそうだ。

G君の言い分では、実績に関係なく年齢で不当に低評価したり、仕事を与えなかったりするのがエイハラなのだそうだ。

バカ発言もいい加減にしろ! エイハラなんて怠け者の言い訳であり、責任転嫁もいいところ。文句があるなら、ズバリ「君のここが標準よりもこれだけ低い」と、チェック項目を示してやればよい(評価項目は公開すべきだ)。

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この続きは書籍『勝負できる思考と体を作るビジネスの本質』をご覧ください。

関連書籍

守谷雄司『勝負できる思考と体を作る ビジネスの本質』

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勝負できる思考と体を作るビジネスの本質

コロナ禍を経て、急速に変化している私たちの働く環境。しかし、時代が変わっても、本当に大切な「ビジネスの本質」が変わることはありません。合宿研修の草分け的存在で、長年、人材育成のプロとして活躍してきた守谷雄司さんの『勝負できる思考と体を作るビジネスの本質』は、言葉の使い方からメンタルの鍛え方、リーダーとしての立ち居振る舞いまで、つい見落としがちな「基本」を教えてくれる一冊。若手ビジネスパーソンにぜひ読んでいただきたい本書から、心に喝が入る教えをお届けします。

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守谷雄司

人材コンサルタント。1937年生まれ。國學院大學文学部を卒業し、東京三洋電機株式会社に入社、社長室にて能力開発プロジェクトチーフとして活躍。1971年に人材育成コンサルタントとして独立し、以来50年にわたり、人材育成と社員教育のための講演、合宿訓練、執筆などで活躍。日本生産性本部、静岡県東部生産性本部の講師を務める。

合宿研修一筋の草分け的存在であり、若手・中堅社員を対象にした2泊3日の合宿研修は「頭を磨く」「心を磨く」「体を磨く」をキーワードに、ボイストレーニングや筋力トレーニングを取り入れ、自ら率先してトレーニングにあたる。2000年より、ファッション誌『SENSE』を発行する出版社、株式会社センスの顧問も務める。

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