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人気占い師、真木あかりさんの新刊 『2021年下半期 12星座別あなたの運勢』より、12星座別・ご縁の傾向と対策をお伝えいたします。

＜全体運＞

本気の本音で調整していく

一生懸命に料理を作ったならば、それを褒められると嬉しいものです。絵を描いたなら「いいね」と言われたいです。昨今はそれは「承認欲求」だなどと冷ややかな4文字で片付けられてしまうこともありますが、たとえば誰かを好きになったならどうでしょう。「それは当然、受け入れて欲しいよね」と思う人が多いのではないでしょうか。これらは全然別のことのようで、星占いの世界では同じひとつのカテゴリーに入ります。それは「自己表現」。心のなかに生まれた何かを、モノや言葉や音など、自分をめいっぱい使って表現することが、今年のてんびん座のテーマとなってきます。仕事や趣味に熱中する人も多いでしょう。恋をすることだってありそうです。全身でわくわくする時間を大切にすると、素晴らしい時期にしていけるはずです。

 

そんな1年なのですが、5月後半あたりから少し空気が落ち着いてきます。「やりたいこと」よりも「やるべきこと」が優先の、「調整」の時期に入るのです。仕事とプライベートのバランスが崩れているのなら仕事量を減らしたり、人に回したりと人の力を借りながらベストなワークライフバランスになるように調整していきます。ギリギリまで仕事を溜め込んでおくクセがある人は、効率化と意識改革をして調整する必要にかられるかもしれません。担当する仕事が変わったせいで、どう作業を配分したものか頭を悩ませた人もいるでしょう。ここで大事なことは、仕事できちんと自分の役割を果たすこと、それから健康です。心身ともに健やかでいられるように、生活スタイルを変えたり運動をしたりすることが「調整」となることもありそうです。

6月下旬からは、さらに空気が変化します。あまり適切な言い方ではないかもしれませんが、ちょっと「やさぐれた気分」になる人は多いかもしれません。今まで誰かのために頑張って尽くしてきたことが急に「めんどくせえ」と思えてきたりするのです。こんなに頑張ってあげたのだから、もっと優しくしてくれたっていいんじゃないか。気持ちに応えてくれたっていいんじゃないのか。そんな気持ちが生まれてきてはいませんか。

 

見返りを求めたらダメだとか、見返りを期待するならそもそも手を出すなとか、「見返り」にはなかなか厳しい意見が飛び交う世の中です。何もなくても「やりたくてやっているのです」と思える人こそが素晴らしいのだと言われれば、ハイそうですねと言うしかないでしょう。それでも、誰かのために頑張ることは自分の時間と労力を犠牲にすることであって、「ありがとう」の一言でもないと心は折れそうになります。そうかと思えば、「あなたのためを思って」と言いながら何かをしてくれる人の行動は、9割近くがありがた迷惑だったりします。私たちはいつも、行動を起こすこととフィードバックのあいだで揺れているのでしょう。そしてこういった星回りのとき、ふと「何やってるんだろう、自分」と振り返ったりするのですよね。

 

7月いっぱいまで、あなたは人のためにかける労力や時間を振り返り「これは自分としてアリなのか、ナシなのか」をおのれに問い直すことで、自分の人生を生きるという選択をします。人のために自分の何かを譲ってばかりだった人も、誰かに対して遠慮することが当たり前になっていた人も、「自分が充実して幸せであってこそ、大切な人も幸せにできる」と思えるようになるでしょう。自分以外の何かのために尽くして尽くして、返ってくるものを期待して爆発しそうになっているとき、きっと大切な人も息苦しいのです。息苦しいと思わず、優しさを全部持っていくだけの人なら、付き合わないほうがいいのです。

「やさぐれた気分」になる人も多いかも、と先ほど、ちょっと砕けた表現をしました。この6月から7月のあいだに感じた「やってらんね～」や「めんどくせ～！」、はたまた「うぜえ～！！」といった気持ちは、とても大切なものです。それは、あなたが「これは自分としてアリなのか、ナシなのか」を決める大事な基準になります。仕事や健康に関わることであれば「でも、やるべきだ」とビシッと背筋を正して欲しいのですが、たとえばルーズな恋人のお世話など、あなたがやってもやらなくてもいいことであれば「でも、やるべきだ」を外してみるのはいい試みであろうと思います。

てんびん座は、人間関係に長けた人々です。そのまなざしの先にはいつも人がいて、それぞれに合わせた絶妙な距離感を保っています。だからこそ、自分が腐らずにいられることも、大切にできたら素敵です。

心からやりたいことを、大切に

さて、8月からはまた空気が変わります。ここから、冒頭に書いた「自己表現」にふたたび焦点が当たり始めるのです。「何かを発信したい」「注目されたい」という気持ちが出てくることによって、なるほど自己表現の季節かと納得がいく人もいるかもしれません。SNSなりブログなり、発信をしようと思えばいくらでもできる時代です。好きなもの、ハマっていることについてどんどん行動を起こしていくといいだろうと思うのですが、自己表現と注目されることは、いつもイコールで結ばれているとは限りません。最初はただ大好きな食べ歩きの記録をSNSにアップしていただけだったのに、フォロワー数を増やそうと必死になったり、バズる（拡散して話題になる）ことを狙って奇をてらった店に行ったりと、本来の楽しさからズレていくことはよくあります。もし、SNSを中心に「振り回されている感」があるのなら、一度「発信すること」「注目されること」と、距離を置いてみるのもいいかもしれません。その自己表現そのものも、楽しいと感じないならお休みしてみるのもアリだろうと思います。10月中旬くらいまでは、自分が本当にわくわくすること、寝る間を惜しんででもやりたくなることを、見直すときです。

 

10月下旬から、あなたの胸のなかにはモリモリとやりたいことが溢れてくるでしょう。年内いっぱい、好きなことややりたいことは無制限に、と決めておくのもいかもしれません。仕事に関することであれば、いわゆる「ヒット作」的なものを作れる人は多いと思いますし、趣味がライフワークや仕事に結びつく人も多いはずです。「同好の士」と呼べるような仲間も得られることでしょう。

 

こういったことを書くと「やりたいことがないのは、ダメなことでしょうか」というご質問をいただくことがあります。ダメなんてことはないです。ないならないで、いいと思います。あったらあったで、いいのです。ただ、もし「やりたいことがあったらいいな」と思えるのであれば、探そうと思うのではなく、目についたことをあれこれやってみるといいと思います。やりたいことというのは、探すと意外と見つからないのです。ブームだからと飛びついてみても、だいたいつまらないのです。やりたいことは「出会う」もの。「見つかる」ものです。いろいろなことを無心でやってみて「あっ何これ面白いじゃん」と思えるものを、深掘りしていくとよろしいかと思います。今年でいえば「意外と難しいな、でも面白いな」と思えるものが、あなたに見つけられるのを待ち受けているようにも思われます。

愛においては、積極的に

8月から12月にかけては、情熱的な愛を経験する人も多いでしょう。といっても、底抜けに明るい愛！　という時期でもありません。どこか人を愛することをセーブするような、慎重な気持ちが強まっている人のほうが多いだろうと思います。過去の経験が邪魔をして、なかなか前向きになれない人も多いでしょう。ただ、それでも幸せになりたいという気持ちのほうが大きいならば、「できない理由」探しは少しお休みして「できる方法」に目を向けてみたいときです。詳しくは恋愛運のところに書くつもりですが、本気で向き合うならば、とことん強い愛を育てていけるのがこの2021年です。あなたに、そんなふうに思わせてくれるような人との出会いも得やすいことでしょう。きっかけは、あなたが作ることでうまくいくことが多いようです。

 

しばらく恋をお休みしている人は、こういった占いを見てもどこか冷めた気分になってしまうでしょうか。もし「どうせダメ」「いつもうまくいかない」といった、あなたの素晴らしい個性を灰色に塗りつぶすような発想が習慣になっているならば、夏から秋にかけてはゆっくりと軌道修正していけるはずです。

もちろん「どうせダメ」と思うことに喜びを感じている人など、ほとんどいないでしょう。でも、あなたも想像はつくだろうと思うのですが、自分を否定することに慣れてしまうのって、怖いことなのですよね。最初は否定するたびにしくしくと痛む心も、次第に痛みに慣れていくものです。そして実際に望んでいないことが起こると「ね、ダメだったでしょ」といったことを“答え合わせ”をするようになります。仮に恋がうまくいっている感覚を得られるようなことがあっても、「でもこのパターンはダメになるやつ」「ぬか喜びすればまたがっかりする」など、ダメなところをわざわざ想像するようになってしまいます。

この夏から秋にかけては「ストッパーを外す」ことも、重要なポイントになっています。もし「いつもうまくいかない」が考えすぎだとしたら、どうしたいでしょうか。「どうせダメ」の法則が上半期で完全に終了したとしたら、どんな楽しい時間を自分のものとしたいでしょうか。そんなところから、恋を考えていけると素敵です。

 

この下半期、自分の心から湧き出すエネルギーをとことん楽しみ、世の中に打ち出していくことは、これからのあなたやあなたを取り巻く人間関係の下地をつくる、という役割も持っているようです。難しいことはあとで考えることにして、まずは思いっきりわくわくしたり、ときめいたりする時間を持ってみませんか。そのうえで「これ、すごく楽しくてね……」と言葉にできたならば、仕事も趣味も友情も、豊かに広がっていくことでしょう。大切な人を目の前にして「あなたが好きです」と思いを伝えることができたならば、愛に満ちた世界が広がっていくでしょう。あなたならきっと、かけがえのない1年にしていけるだろうと思います。

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ご覧いただければ幸いです。

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