
また美術館やギャラリーで休業するところが出てきていますが、1/12からしばらくお休みになる神奈川県立近代美術館の企画展「フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる」を休館前に拝見しました。こちらの神奈川県立近代美術館の葉山館は葉山にあります。とりあえず美術館だけ行って3、40分の滞在でだれとも話さず飛沫を出さずに即帰りました。
同時開催の「イギリス・アイルランドの美術」展、そしてベーコン展、両方ともおもしろかったです。「イギリス・アイルランドの美術」展の、ウィリアム・ブレイクによるダンテ「神曲」の挿絵がシュールでした。ウィリアム・ブレイクは詩人でもあるし銅版画職人でもあったんですね。モノクロの銅版画ですがグラデーションが繊細で、欲にかられた人々のえげつない表情を描き込んでいて、見入ってしまいました。「悪疾の穴 偽造者たち」の偽造者が不自然で変なポーズをしていたり、「ボッカ・デリ・アバーティにつまずくダンテ」は、埋まって顔だけ出てる男性につまずく人の絵で、そもそもそんなところに頭を出していたらつまずくだろう、と笑えてくるような趣のある銅版画でした。
ベーコンもアイルランド生まれのイギリス人画家です。今回は印刷物に描き込んだドローイングとか、彼にとって黒歴史だったのかもしれないシュルレアリスムに傾倒した若い頃の作品などもあってマニアックな展示でした。ラフなコンテでも、色遣いや描線に才能があふれているような……。また、今の不安な状況にいると感情移入しやすい絵柄でした。「叫ぶ教皇」を見ると、ファティマの「第3予言」を知った当時のローマ教皇がショックで失神したというエピソードを思い出します。教皇庁によれば教皇暗殺の危機と言ってますが、たぶん違いますよね……。もしかして今の状況のことが書かれていたのかもしれません……。


帰りのバスで鐙摺という地名があった、これは古戦場では? 鎧姿の武士が、血みどろで這いずり回っている様子から付けられたのでは? と勝手に想像して怯えていたのですが、調べたら、源頼朝公が馬の鐙を摺ったことからその名がついたそうでした。さすがカリスマ、今でいうと車がガードレールにこすったらそれが言い伝えられるみたいなことでしょうか。
一瞬しか滞在しなかったので、落ち着いて行ける状況になった時のため、葉山女子旅きっぷのパンフを眺めてプランを考えたいです。
次元上昇日記

「次元上昇」とは? それは「アセンション」のこと。では、「アセンション」とは何か……。いろいろな意味があるので、ネットを検索してみて下さい。しかし、辛酸なめ子さんにとって、それは日々、功徳を積んで善行マイレージを貯め、それがある閾値に達すると得られる高い次元のこと。この連載は、その善行マイレージを貯め次元上昇をめざす一人の女性の抱腹絶倒、試行錯誤の記録です。
この連載が電子書籍になりました!『次元上昇日記 ベストセレクション50』
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