1. Home
  2. 生き方
  3. フィンランドで暮らしてみた
  4. フィンランドで産んでみた!(病院は遥か彼...

フィンランドで暮らしてみた

2020.01.24 更新 ツイート

フィンランドで産んでみた!(病院は遥か彼方篇)芹澤桂

その日は、電車に乗って近郊の街へと出かけていた。とある夏の、月曜日。

子供も生まれるし狭いマンションはちょっとね、と春先から新居を探していた我が家。都心部、近郊部、一戸建てにマンション、テラスハウスとなんでも手当たり次第、いいと思った物件の内覧に行っていた。

その日も3軒回って、でも郊外のわりに高いねとか、入り口の段差が歳を重ねたらちょっととか、そんな感じでこれといったものは見つからなかった。

その中の1軒で担当してくれた不動産屋の背の高い髭面のおじさんが、私の大きなお腹を見て予定日を聞いて来た。10日ほど先のその日を答えると、彼の奥さんも予定日が今月でしかもだいぶ過ぎているという。お互い幸運を祈って別れた。

ヘルシンキに夕方帰って来て、疲れたのでチャイニーズのテイクアウトを買って帰った。

我が家自慢の海が見えるガラス張りのバルコニーでその夕飯を食べ、見てきた物件の資料を夫と眺めながらレビューをし、12時ごろ眠りについた。夏至を過ぎているとはいえ、まだ空の端が明るかった。

1時10分、就寝から約1時間後に破水した。

いよいよ私はフィンランドで産むのか

ここから先は会員限定のコンテンツです

無料!
今すぐ会員登録して続きを読む
会員の方はログインして続きをお楽しみください ログイン

関連キーワード

関連書籍

芹澤桂『ほんとはかわいくないフィンランド』

気づけばフィンランド人と結婚して、ヘルシンキで子どもまで産んでしまった。暮らしてみてわかっ た、ちゃっかり賢く、ざっくり楽しい、フィンランドの意外な一面。裸で大事な会議をしたり、いつで もどこでもソーセージを食べたり、人前で母乳をあげたり……。ちょっと不思議でなるほど納得。「か わいくない北欧」に笑いがこぼれる赤裸々エッセイ。

{ この記事をシェアする }

フィンランドで暮らしてみた

気づけばフィンランド人と結婚して、ヘルシンキに暮らしてた! しかも子どもまで産んだ!

日本人の大好きな「かわいい北欧」。でも、その実態は?

暮らしてみて初めてわかった、フィンランドのちゃっかり賢く、ざっくり楽しい、意外な一面。

ゆるゆるまったり、マイペースにご紹介。

バックナンバー

芹澤桂 小説家

1983年生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。2008年「ファディダディ・ストーカーズ」にて第2回パピルス新人賞特別賞を受賞しデビュー。ヘルシンキ在住。

この記事を読んだ人へのおすすめ

幻冬舎plusでできること

  • 日々更新する多彩な連載が読める!

    日々更新する
    多彩な連載が読める!

  • 専用アプリなしで電子書籍が読める!

    専用アプリなしで
    電子書籍が読める!

  • おトクなポイントが貯まる・使える!

    おトクなポイントが
    貯まる・使える!

  • 会員限定イベントに参加できる!

    会員限定イベントに
    参加できる!

  • プレゼント抽選に応募できる!

    プレゼント抽選に
    応募できる!

無料!
会員登録はこちらから
無料会員特典について詳しくはこちら
PAGETOP