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イライラしない本

2019.09.21 更新 ツイート

なぜ私はイヤなことがあった日に「カニ」を食べるのか?齋藤孝

心穏やかに毎日を過ごしたいのに、ついイライラしたり、モヤモヤしたり、カッとなったり……。みなさんにも、心当たりがあるのではないでしょうか? そんな方におすすめなのが、テレビでもおなじみの教育学者、齋藤孝先生の『イライラしない本』。心を整え、感情をコントロールする方法が満載の本書より、今日から試せるノウハウをご紹介します!

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「今日はこれでOK」と思えるように

先々のことを考えすぎずに今を意識する。それはわかってはいるけれど、でも言うは易し──誰もがそうだと思います(もちろん私自身も例外にあらずです)。

(写真:iStock.com/gyro)

そこで最近、私が実践している「今と向き合う」方法をひとつ紹介しましょう。難しいことは何もありません。

それは「自分の感情を、今日一日という単位で“清算”する」というもの。わかりやすく言うと、一日の感情を収支決算してプラスにすることで、「今日はこれでOK」と考えようということです。

いいことがあった日は、もちろんそれでOK。イヤなことがあって感情がネガティブになっている、この感情を明日以降も引きずりそうという日には、その日の感情の“マイナス分”を何か別のことで埋め合わせるのです。

私の場合、感情の埋め合わせアイテムのひとつが焼肉です。

今日はイヤなことがあって気分が晴れない。それなら今夜は焼肉だ! ──ということ。焼肉は大好きですが、そう頻繁に食べているわけではありません。だからこそ、たまに食べると嬉しいし、高級な肉を奮発した日にはものすごくハッピーな気分になれます。このハッピー気分、ポジティブ感情を、凹んだ気分の埋め合わせに利用するわけです。

私の埋め合わせアイテムは他にもあって、たとえばカニ(食べるものばかりで申し訳ないのですが)。最近、北海道・礼文島の結構いいタラバガニを見つけて、それを多めに買って冷凍ストックしてあります。

でも、普段は食べない。何かイヤなことがあって気分が穏やかならぬ日になると、「じゃあ今日は──」ということで満を持して食卓に登場するわけです。

美味い日本酒で立派なカニを食べていると、「人生って、これで十分ハッピーじゃないか」という気になってくる。「今日のことは、まあいいか」と思えてきます。

あなたの「とっておき」は何ですか?

「今日はダメダメな一日だった」で、マイナス。

「でも、ちょっと贅沢な焼肉やカニで、すごくハッピー」で大きくプラスに戻す。

(写真:iStock.com/Poike)

結局、その日は最終的に「プラス」が上回る。

ヤケ食いするとか、食べることで発散するというよりも、よりポジティブなものを持ってくることで感情の収支を合わせるという考え方なのです。

ただこれは、やりすぎるとダメ。イザというときに使う“とっておきの手段”であることがポイントです。

凹んだ日は○○。心が晴れない日は△△。人によってハッピーになれることはさまざまです。

ネガティブ感情が充満しそうになった日は、自分がハッピーになれる“とっておき”の何かを心に投入する。そうすることで、心の赤字を黒字に変えてあげればいい。

その日の感情は、できるだけその日のうちに清算する。上手くいけば「プラス」、悪くても「プラマイゼロ」に持ち込めれば、澱のように心の奥底に溜まってしまうネガティブ感情を軽減することができるはずです。

美輪明宏さんも、著書『ああ正負の法則』のなかで、「この地球の出来事はすべて『正』と『負』によっているのです」として、大きな「正」には大きな「負」が必ずセットになっている。小さな「正」しか得られなくても、手にする「負」も小さくて済む。だから悲観することはないということを書いています。

人生は「雨の日があれば、必ず晴れの日が来ます。……苦しみがあれば喜びがあるのです」。「何かを失えば何かを得られる」。そう考えて、自分の感情の「収支管理」をする。それもまた感情整理のひとつの有効な方法なのです。

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関連書籍

齋藤孝『イライラしない本 ネガティブ感情の整理法』

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齋藤孝

1960年、静岡県生まれ。明治大学文学部教授。東京大学法学部卒業。東京大学大学院教育学研究科博士課程等を経て現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。『身体感覚を取り戻す』で新潮学芸賞受賞。『声に出して読みたい日本語』(毎日出版文化賞特別賞)がシリーズ260万部のベストセラーになり日本語ブームをつくった。Eテレ「にほんごであそぼ」総合指導。『15分あれば喫茶店に入りなさい』『イライラしない本』など著書多数。累計発行部数は1000万部超。

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