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虹にすわる

2019.08.10 更新 ツイート

書店員さんに「売れなかったら自分が悪い!」と思わせる小説。瀧羽麻子

瀧羽麻子さんの新刊『虹にすわる』が刊行になりました。
海辺の小さな町で椅子職人になる夢を追いかける、若い職人コンビの物語。アラサーのこじらせ男子2人に、ついつい引き込まれてしまいます。

早くも全国の書店員さんから、激賞の声が集まっています!
感動的な声をこちらでご紹介。

売れなかったら自分が悪い! と本気で思う作品です。

――内田剛さん(三省堂書店 有楽町店)

読み終えて自分の居場所を見つけたというか、
里帰りしたような気分になりました。

全編に漂う透明感が素晴らしく、
心の中にこびりついていた澱がとれました。

不器用な登場人物たちが繰り広げる人間模様は、
決して派手ではありませんが、だからこそ、
今まさに横たわっている僕らの悩みと重なり、
身近に感じられるのかもしれません。

書店の仕事も職人に近い部分が多く、
妥協せず志を貫く姿に共感の嵐です。
忙しい日常の業務に追われて、
つい楽しむことの大切さを忘れていた
自分自身を大いに反省しました。

冒頭の一人釣りはラストで二人になりますが、
その先には読者である自分も加わっていました。
もちろん一緒に虹の橋にも座りました。

彼らとともにこれからの人生を楽しみながら、
夢を見続けて行こうと思うのです。

いい作品に出合うと薦めずにはいられません。
売れなかったら自分が悪い! と本気で思います。
『虹にすわる』はまさにそういう物語です。

素敵な物語を本当にありがとうございました!

*   *   *

温かさと優しさの伝わる、とても素敵な小説

――久田かおりさん(精文館書店 中島新町店)

瀧羽さんの小説が持つ温かさと優しさの伝わる、とても素敵な小説でした。

子どものころ見た絵本だかアニメだかで、主人公が虹にすわって笑顔で歌を歌っていたのを覚えている。「あぁ、私もいつか虹にすわって歌を歌いたいな」と思っていたことを、この本を読んで思い出した。

瀧羽さんの小説には、生きることが不器用な人が出てくる。その不器用さを見ていると、心配で、気になって、放っておけなくなる。
心配性で人の顔色ばかり見て自分の意見を通すことのできない「徳井」や、
一見、自由奔放で楽天家でお調子者のように見えるけれど、実は自分の夢をかなえることに一途な「魚住」の、
うまく人生を歩いていけない不器用さも、放っておけなくなってしまう。
もし私の近くに徳井や魚住がいたら、「ちょっと、もう、ほんとにしっかりしなさいよ!」と説教しつつ、世話を焼いてしまいそうだ。

自分たちの手でオリジナルの椅子を作って売る――。そんな二人の夢は、あぶなっかしくて現実味がない。だけど、なんとかして叶えてほしいと思わずにいられない。
夢と現実は別だ。そう自分に言い聞かせながら、夢から目を逸らしてしまった経験は、誰にでもあるだろう。そして、自分なりに折り合いをつけ、決意を繰り返し、と同時に少しの後悔もしてきたのではないだろうか。
そんな「自分」を、全力で肯定したくなる一冊だ。

 

*   *   *

これからの新しい生き方を描いた一冊。でも、ビジネス書や自己啓発書だったら、ここまで心に刺さらなかったかも…。

――和田章子さん(水嶋書房くずはモール店)

今回の作品は、オーダーメイドの椅子作りをする若い職人の生き方を通して、
大量生産の事業やGAFAのような大企業が経済を独占する時代の終焉を、若い世代がとらえ始めているんだ! ということを意識させる物語だと感じました。
甘さを抑えたすっきりした読後感が印象的です。

4人の若者が、都会ではなく地方のよさに気づき、その土地で生きることを模索していますが、ビジネス書や自己啓発書だったら、ここまで心に刺さらなかったかも……。
小説だからこそ、彼らの発するひと言から、一歩前に進む勇気をもらえると感じました。
そして、彼らの物語が持つ“余白”に思いを馳せました。

*   *   *

人は人に寄り添って、人は人に寄り添われて、生きている。

――山中真理さん(ジュンク堂書店 滋賀草津店)

私たちは、“眠っていた心”を呼び起こすことを、無意識のうちに否定しているのかもしれない。しかし、否定するということは、それだけそのことが気になっているということだ。
本書の主人公である、徳井と魚住は、“眠っていた心”を呼び起こした。

人は人に寄り添って、人は人に寄り添われて、生きている。
徳井と魚住の椅子づくりを見ていたら、その言葉が浮かんだ。

彼らは、虹にすわることを思い描いている。
彼らのつくった椅子にすわることができた人は、“虹にすわれた”のかもしれない。
私は、彼らと、彼らをとりまくすべての人が、「虹にすわる」ことを願う。
私も、彼らのつくった椅子にすわりたい。そして虹にすわりたい。

そこはかとない温かさがしみました。じわーっときました。

*   *   *

もしかしたら、これって新しい物語なのかも!

――青柳将人さん(文教堂書店青戸店)

デビュー作『うさぎパン』から何作も積み上げてきた物語の厚み
その頃から変わることのない、独特の軽妙で優しさの滲む会話のやりとりや心理描写
懐かしくもあり、そして嬉しくもありました。

椅子って、身近すぎて普段気にかけることもないような家具の一つだけれど、
「椅子に座る」というシンプルな所作が、実は、人と物との密接な関係を生んでいるんですね。椅子には、安心して身を預けられる柔らかさと温もりが感じられます。
もしかしたら、これって新しい物語なのかも!

*   *   *

これは青春……いや、人生応援小説だ!

ーー宮地友則さん 本の王国グループ(株式会社新進)

好きなことを仕事にし、その仕事が楽しいならば、「夢」は、叶ったようなもの。
すなわち、主人公の男性二人の“人生を賭けての椅子づくり”は、半ば、叶ったも同然!?
「職人」と「芸術家」という、真逆のタイプの2人かもしれないが、
そんなふたりだからこそ、夢が叶えられる――。
これは青春……
いや、人生応援小説だ!

    
        
        

瀧羽麻子『虹にすわる』

                 

椅子作りの才能があるのに、実家のじいちゃんと修理屋をしている徳井。 椅子への情熱を持て余し、大手工房を飛び出して、徳井のもとへやってきた魚住。 職人気質の先輩と、芸術家肌の後輩――。性格も才能もまったく違うタイプのふたりが、10年前に交わした約束にしたがって、小さな工房を始めることに。 ところが、不器用なふたりは、友情でも恋でも仕事でもギクシャク……。 それでも、お互いの能力を誰よりも認め、お互いの存在を誰よりも求めていた。 夢を失いかけたふたりが、つまづきながらも、同じ未来に向かって歩き始める。 海沿いの小さな町で"夢の続き"を見ることにした“こじらせ男子”ふたりの、友情と奮闘の物語。

    

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虹にすわる

『ありえないほどうるさいオルゴール店』で感動を呼んだ瀧羽麻子さんの新刊が発売となりました。
職人気質の先輩と、芸術家肌の後輩。海沿いの小さな町の椅子工房で、夢の続きをみることにした”こじらせ男子”ふたりの、友情と奮闘の物語。
夢に向かう勇気が湧きます!

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瀧羽麻子

1981年兵庫県生まれ。京都大学卒業。2007年『うさぎパン』で第2回ダ・ヴィンチ文学賞大賞受賞。その他の著書に『株式会社ネバーラ北関東支社』『左京区七夕通東入ル』『いろは匂へど』『ぱりぱり』『サンティアゴの東 渋谷の西』『松ノ内家の居候』『左京区桃栗坂上ル』『乗りかかった船』『ありえないほどうるさいオルゴール店』『たまねぎとはちみつ』『うちのレシピ』などがある。最新刊は『虹にすわる』。

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