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たったひとりの薬害裁判

2006.12.15 公開 ツイート

最終回

第65回 たったひとりの薬害裁判 福田実

最終回


 人間は性善説? 性悪説? アホか、人間は本能説だよ。生き残る為に悪い事もする。種を守る為に良い事もする。友人の親父さんが亡くなったので墓前と自宅の方へ線香を上げに行ってきた。遺影だけど20数年ぶりに逢って話してきた。「いい顔してたな~」。若い時はヤクザをしていて、結婚してからカタギになった人だった。高校を卒業してから友人の家に遊びに行くと必ず一緒に酒を飲んでいろんな話をしてくれた。一度しかない人生、本当に大切な人と過ごし、いろいろな時間を大事にしたい。体調は、相変わらず首と頭と歯が痛い。どうにかまた冬を乗り切り、春になったらお世話になった人達と最後に思い出を作りたい。神戸の補佐は本を出してからずっと原稿の資料を送ってくれた。大阪の竹内も結婚するまで原稿資料を送ってくれた。神戸のナオミは店の仲間と一生懸命カンパを集め、本のチラシを作り配ってくれた。京都の上島さんは闘病中で大変なのに裁判の傍聴に来て下さり、温かい御見舞いも送り続けて下さった。北海道の華子には来年から俺が書けるところまで個人サイトを手伝ってもらう。その人達をはじめ本当にお世話になった方達と大切な思い出の時間を作りたい。今も体調が悪い時はたくさんの写真やメール、手紙等を見てあったかい気持ちを頂いてます。本当にありがとうございます。
 一冊目の『私は薬に殺される』も契約が終了になります。今持っている人は大切にして下さい。後はプレミアムが付いて値段が上がるだけです。何回か書きました。俺はなぜ国と製薬会社、そして投与した病院相手に裁判をしているのでしょうか? 薬の副作用で筋肉障害、神経障害が出るメバロチンとベザトール、俺は今は原則禁忌になっているその2剤を飲まされ、筋肉障害と神経障害が出た。そして埼玉成恵会病院に入院し「薬剤性ミオパシー筋炎・不整脈」の受診証明を受けた。その後、埼玉医大に入院し「四肢の脱力および排尿障害」の受診証明と、泌尿器科から筋力低下の為に尿閉を起こした「神経因性膀胱」の診断書を受けた。その後は厚労省から紹介された国立精神・神経センターで頸部臀部大腿の骨格筋の減少による「進行性の脱力」の診断書を受けた。これらを全て被告である医薬品機構に提出し薬害副作用申請をした。そしたら医薬品機構が受診証明および診断書を書いた医師に確認。そこで問題発生。国と製薬会社が血液CPK検査の数値を副作用規定にしている為、書類を書いた医者達が全員、ノイローゼと診断をくつがえす。ビックリでしょう。海外では認められているのに医者が鎖国文献しか情報がないから全員、国と製薬会社の言いなり。そして俺の薬害副作用は認定されず、頭に来て日本でトップの薬害の第一人者・別府先生に受診。4年の経過観察を持って「高脂血症剤による筋萎縮症」と診断された。だから国と製薬会社の鎖国薬事行政をぶち破る為に裁判をやっているんです。それに対して国と製薬会社は俺の体を一度も見ずに相変わらずノイローゼとほざいている。全国の皆さん、俺が負けたらこの国の鎖国薬事行政はずっと続きます。俺は全ての証拠を堂々と公開して国と製薬会社相手に戦ってます。応援して下さい。本を出し全力で裁判を公開し9年目に入ります。とにかく俺に必要なのは軍資金だけなんです。それと裁判で正しい判決が出るように真っ直ぐに裁判官の目を俺と一緒に見て下さる大勢の傍聴人です。軍資金の協力と裁判の傍聴、待ってます。男も女もそうだが、一度裏切った人間は必ず二度裏切ります。だから俺は一度裏切った人間とは絶対に組みません。そうして残って頂いた方達が今俺の周りにいる最強のパートナーです。一緒に事実を証明し、ふざけた国と被告をぶちのめしましょう。人間は本能説です。今、国と製薬会社は自分達が生き残る為に事実を隠ぺいしています。これが悪い方の本能です。一方俺は事実を証明し、自分と家族、世の中の為により早い副作用認定をさせようとしています。これが善い本能です。ここまででどちらが正しいのか、勝負はついているでしょう? あとは司法が正しい判決を出すように大勢の方が裁判を見に来て下さい。
 長いものにまかれろ? 事実を隠ぺいして家族を食わせている国と製薬会社を、全国の皆さんはずっとこのまま放置しておきますか? 俺の命懸けの戦いは応援する価値はないですか? 俺は嫌だね。ふざけんじゃねぇー。最後まで堂々と真っ直ぐに裁判官の目を見て事実をぶちまけます。裁判に来て下さい。軍資金、応援して下さい。
 何年も資料を調べて書く文芸作品も良し。芸能人のバクロ話も良し。ただ見てて下さい。一人の男が本気で命を懸けて10年間戦った本、読みたくないですか? 「すっげ~」「圧倒された」というノンフィクションの迫力、どんな妨害や障害にもへこたれない強い精神力、男の本気、見せてやります。「長い時間をかけて絵図を書き、獲物を捕る」。これこそが男の本能です。続きは1月1日からの「福田実の本気 魂の素手ゴロ」をご覧下さい。2年10カ月の連載の最後に、全国全世界でどんな人が見てて下さったのかメール下さい。これからの闘病、また辛い時に読ませてもらいます。人の人生をとやかく言うよりやりたい事を全てやった者勝ち。一度しかない人生、いい顔でくたばりましょう。
 本と2年10カ月のこの連載を読んで下さった全ての方に感謝いたします。安っぽい女性を抱きたいですか? 安っぽい男性に抱かれたいですか? 俺は嫌だね。本当に信じられる人達と最後まで一緒にいたいです。福田実を感じて下さい。また逢いましょう。「花は桜木、男は福田」。生き様も散り際も語り草。ヒューヒュー。男前とは顔もカッコも生き様までも全てふくめて男前と言うんです。

以上




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たったひとりの薬害裁判

貴方の薬は安全ですか?衝撃のベストセラー『私は薬に殺される』の著者が贈る、生きる勇気が湧いてくるメッセージ。読者の皆様の温かな励ましのお言葉と御心配に応えて急遽、新連載開始!

※本連載は旧Webサイト(Webマガジン幻冬舎)からの移行コンテンツです。幻冬舎plusでは2006/12/15のみの掲載となっております。

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福田実

1963年埼玉県生まれ。学生時代、応援団とワンダーフォーゲルで心身を鍛練し、株式会社キャッツに入社。課長、次長、部長と昇進した際にはすべて最年少記録を塗り替えるなど、第一線のビジネスマンとして活躍していた矢先に突然、薬害に倒れる。2003年11月、衝撃の闘病記『私は薬に殺される』を小社より出版し、ベストセラーとなる。本音を激白する個人サイト『福田実の本音』も本日更新!

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