1. Home
  2. 生き方
  3. 言っておきたい!!2016 #時代の動かし方
  4. 2016年、それでも私がシェアハウす理由

言っておきたい!!2016 #時代の動かし方

2015.12.30 更新 ツイート

<私のまわりのキョーレツな人々>

2016年、それでも私がシェアハウす理由小野美由紀

 私は4年以上もの間、シェアハウス暮らしをしており、おおむね、この居住形態にたいへん慣れ親しんでいる。現在は男女9人のシェアハウスに住み、今年一年、多くの時間をこの家の中で過ごしてきた。
 そう言うと、だいたいの人が「えーっ、シェアハウス生活ってどんな感じ?」と、下世話な関心をチラつかせながら興味津々で聞いてくる。
 なので今回は、その下世話な関心にお応えしようと思う。

 まず、住民のプライバシーはほぼない。特に、今住んでいるシェアハウスは和室が多く、音が筒抜けだ。しかし、人間の適応力というのはほぼ無限で、最初は抵抗があったとしても、住んでしまえばすぐに慣れる。

 この家に入居して間もない頃のことだ。
 ある日の昼、私がリビングに行くと、住人の一人である大学生の男の子が、テレビで「ウイニングイレブン」というサッカーゲームをしていた。同時に、もう一人の住人の男の子・S君が帰宅し、階段を登って9階の(うちの家はマンションの6階から9階までをぶち抜いた、ちょっと変わった造りをしているのだ)自分の部屋へと入って行くのが階下からちらりと見えた。
 ドスドスという、聞き慣れた足音が1つに、あとから控えめな足音が1つ。おお、もしや女連れか。

 しばらくすると、西野カナらしき曲が流れはじめた。S君の個室、障子越しのくぐもったサウンドが、微かに階上から聞こえてくる。
「ウイイレ」をしていた男の子の耳が、ピクっと動く。

 その直後。

「アンアンアアンアンアンアアン、アッ、アンアンアンアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!!!!」

 西野カナのボーカルを遥かに超えたすさまじい雄叫びが、家中に響きはじめた!

ここから先は会員限定のコンテンツです

無料!
今すぐ会員登録して続きを読む
会員の方はログインして続きをお楽しみください ログイン

関連キーワード

関連書籍

会田誠/飯田泰之/生島淳/大栗博司/沖田×華/小野美由紀/開沼博/片田珠美/國分功一郎/コグマ部長/コラアゲンはいごうまん/今野晴貴/坂口孝則/佐藤慶一/清水ミチコ/辛酸なめ子/鈴木涼美/鈴木大介/武田砂鉄/中川右介/中田考/中村淳彦/橋本治/速水健朗/久田将義/藤沢数希/北条かや/Mami『時代の動かし方 日本を読みなおす28の論点』

{ この記事をシェアする }

言っておきたい!!2016 #時代の動かし方

バックナンバー

小野美由紀 ライター・コラムニスト

1985年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部仏文学専攻卒業。2011年、震災を描いた絵本「ひかりのりゅう」の発売のためクラウドファンディングを立ち上げ、2014年に出版。著書に『傷口から人生。』(幻冬舎文庫)、『人生に疲れたらスペイン巡礼』(光文社新書)がある。

この記事を読んだ人へのおすすめ

幻冬舎plusでできること

  • 日々更新する多彩な連載が読める!

    日々更新する
    多彩な連載が読める!

  • 専用アプリなしで電子書籍が読める!

    専用アプリなしで
    電子書籍が読める!

  • おトクなポイントが貯まる・使える!

    おトクなポイントが
    貯まる・使える!

  • 会員限定イベントに参加できる!

    会員限定イベントに
    参加できる!

  • プレゼント抽選に応募できる!

    プレゼント抽選に
    応募できる!

無料!
会員登録はこちらから
無料会員特典について詳しくはこちら
PAGETOP