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あなたとわたしの生存確認日記

2026.03.29 公開 ポスト

着たいと思った服を着て、食べたいと思ったものを食べに行こう。(2月27日)― ベッドでうつ伏せになりつつ、これを打ち込み中。燃え殻

2026年2月27日

病院で薬をもらい、帰りにポンジュースと蒟蒻ゼリーを購入。

熱は下がり、頭痛と関節の痛み、怠さのみ。

今日明日、スケジュールを調整してもらったが、明後日治っているだろうかと少々心配。

ひたすら寝ていたので、夢をたくさん見た。テレビ美術制作のときに、現場の夢。二十年も勤めたのに、うまく出来なかった。向いてなかった。向いてないのに二十年やったんだなあ、という、どこにもたどり着かない感想しか出てこない夢。

 

週刊連載はちょっと先まで原稿を出していたので助かった。三月から短期連載で始まるものも、一回目は青森に行く前に出していたので、助かった。

ベッドでうつ伏せになりつつ、これを打ち込み中。

Illustrator 久保田寛子

今夜は収録済みにJ-WAVE『BEFORE DAWN』。メッセージをこのレターでも募集したら、知っているハンドルネームの方々からメールが届いていて、本当に嬉しかった。(来週分でいくつか読ませていただいております!

企業案件のエッセイ、コメントの納期だけがかなりマズい。どこかでそれだけは早くやらなければ。明日の朝までには。

体調が悪くなるといつも思う。時間は無限じゃないんだから、やりたいと思ったことには挑戦しよう、行きたいと思った場所には行こう。着たいと思った服を着て、食べたいと思ったものを食べに行こう。会いたいと思った人には会いに行こう。時間は無限じゃない。

昔、休職して、神奈川県立図書館に朝から晩までこもっていたことがあった。そのとき、本棚の隅の隅に、とある作家のエッセイ本があって、何気なく読んだら、共感と可笑しみ、少々の哀しみが詰まっていて、この作家に会いたい、と強烈に思ったことがあった。カチカチに凍っていた自分の心が溶解するような、生きる力をもらった気がした。まあ、生きてみれば、といういい加減さに救われた。会って感謝を伝えたかった。だけど、著者紹介のところを見たら、作家がもう亡くなっていることを知る。あのときはショックだった。

時間は無限じゃないと、もうわかっているのだから、ちゃんと生きなければと思う。

* * *

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(アイコンイラスト:大橋裕之)

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燃え殻

1973年生まれ。2017年『ボクたちはみんな大人になれなかった』で小説家デビュー。同作はNetflixで映画化、エッセイ集『すべて忘れてしまうから』はDisney+でドラマ化、『湯布院奇行』が朗読劇化(原作)、『あなたに聴かせたい歌があるんだ』がコミック化とHuluでドラマ化(原作と脚本)された。著書に小説『これはただの夏』、エッセイ集『それでも日々はつづくから』『ブルー ハワイ』『愛と忘却の日々』ほか多数。

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