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あなたとわたしの生存確認日記

2026.02.22 公開 ポスト

「誰の言葉ですか?」(1月25日)―単行本をぜひぜひ手に取ってくれよ。燃え殻

2026年1月25日

朝、母に電話。

途中で咳がひどく、しゃべれなくなり、父と代わられた。父が「電話ありがとうな。一旦切るな」と言って、プツリと切れた。

それからしばらくして父から一通メールが届いた。昨夜もまた大変だった、と。咳、痛みに際限なく襲われ、眠れなくて、父はずっと母の手を握りながら起きていたらしい。母は、もういやだ、を繰り返し、父はなんと声をかけてあげればいいかわからなかった、とあった。

そのメールに、なんと返せばいいのか、もう本当にわからなくなった。

 

明日、母は病院で、主治医とこれからのことを話し合う。肺についての検査も再度受ける予定。母に、外は風が冷たいから、今日はカイロを背中に貼ってるよ、とメールした。返信はなかった。

***
締め切りが越えてしまっているものが続出している。ほぼ初めての事態。ちゃんとしなければ。

渋谷のどんなときでも混まないカフェその2で、映像作家のOさんと打ち合わせ。やっぱり日曜の渋谷だというのに、今日もどんなときでも混まないカフェは空いていた。

Oさんとはまだ二、三度しか会っていないのに、やけに気が合う。趣味も好きなものも全然合わないが、許せないものが一緒だからかもしれない。それはないよな、とか、ここだけは守ろう、が一緒だ。とある映像作品の原作を一緒に作る話を進めている。社会人は、仕事を介してでしか、友達になれない、と言ったのは誰だっただろう、自分かもしれない。Oさんとの仕事、うまく着地するように頑張りたい。

これが、どんなときでも混まないカフェ。今日も客は四割入り(電源あり、ピザトースト旨し)

とある先輩から「最近、Xぜんぜんポストしないよね? 定期的にバズらせたほうがキャラ的にいいと思うよ」とアドバイスをもらった。キャラ的。うーん。心の中で三回くらい唸りつつ、なるほど、とだけ返した。それではひとつと、自分のエッセイの一部を、噴き出し風にザクザク切ったものをポスト

そのポストが、おお、というくらい回っている。「誰の言葉ですか?」「いまの私に必要な言葉!」とかとか、ひと言ついてぐるぐる回っている。ならば、そんな言葉たちを、ギュウギュウ五十篇も詰め込んだ単行本をぜひぜひ手に取ってくれよ、と言いたくもなるが、それは別の話なのだろう。知ってる。Xからゆっくりと撤退していきたい。
 

* * *

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(アイコンイラスト:大橋裕之)

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燃え殻

1973年生まれ。2017年『ボクたちはみんな大人になれなかった』で小説家デビュー。同作はNetflixで映画化、エッセイ集『すべて忘れてしまうから』はDisney+でドラマ化、『湯布院奇行』が朗読劇化(原作)、『あなたに聴かせたい歌があるんだ』がコミック化とHuluでドラマ化(原作と脚本)された。著書に小説『これはただの夏』、エッセイ集『それでも日々はつづくから』『ブルー ハワイ』『愛と忘却の日々』ほか多数。

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