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神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること

2025.12.21 公開 ポスト

12月 丁寧に準備する

冬至の日は「アレ」をしたら運気があがる!もともと「一陽来復」としてお祝いする日なんだとか桃虚(神職/ライター)

なんとな~く過ぎてしまう「冬至」。これも、正しい過ごし方をすると、運気があがるのだそうです!

現役の神職さんが教えてくれる大事な話。『神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること』より。

*   *   *

幸福度が上がる「冬至」のすごしかた

「冬至(とうじ)」は、一年のうちで昼(日照時間)がもっとも短くなる日、つまり、北半球では太陽の位置がもっとも低くなる日です。太陽の運行を基準としている現行の暦では、12月22 日か23日になります。もっとも昼が短い日、ということは、この日を境に、昼の時間が長くなり始めるという日でもあります。そこで冬至のことを「一陽来復(いちようらいふく)」と言って、お祝いする風習がありました。

柚子の実を湯舟に浮かべた「柚子湯」は、冬至の日に行う禊(みそぎ)の風習で、運を呼び込む前に体を清めるという意味があります。

強い香りによって邪気を祓(はら)い、香気を脳に送り込むことですこやかさを維持するという意味では、夏の菖蒲湯(しょうぶゆ)と同じです。柚子の芳香が邪気を遠ざけると考えられていたのです。

柚子湯には血行を促進して冷えを緩和し、体を温めて風邪を予防する働きがあると言われます。さらに果皮に含まれるクエン酸やビタミンCによる美肌効果、ひびやあかぎれなどに効く、風邪を防ぐといった効能もあると言われます。

また、柚子は輪切りにすると日輪の模様になるので、太陽の力が最も弱い日に、太陽の力を補充するという意味もあります。

冬至には、柚子湯のほかに、食べ物で開運をする風習もあります。「冬至の七種(ななくさ)」と呼ばれる、「ん」が2回続く食べものです。

冬至の七種(イラスト:宮下 和)

その七種とは、南瓜(なんきん)・蓮根(れんこん)・人参(にんじん)・銀杏(ぎんなん)・金柑(きんかん)・寒天(かんてん)・饂飩(うんどん)のこと。なぜ「ん」がつく食べものなのか、というと、いろはにほへと、の最後が「ん」なので、また最初に戻るという「一陽来復」の意味が込められているのです。

冬至の七種の中では、かぼちゃが一番有名です。漢字で「南」という字がつき、陰(北)から陽(南)に向かうことを意味するため冬至にぴったりで、切ると太陽のような色をしているところも、一陽来復を思わせます。

夏が旬の野菜ですが、生のまま冬まで保存できる貴重な夏野菜で、β(ベータ)‒カロテンが豊富。β‒カロテンは体内でビタミンAに変換され、抵抗力を強めて皮膚や粘膜を丈夫にする、免疫力を正常に保つ、などの働きがあり、それゆえ「冬至にかぼちゃを食べると風邪を引かない」と言われるのです。

小豆(あずき)を使った冬至粥(がゆ)もあります。昔から小豆の赤は邪気を祓うと言われており、冬至粥で邪気を祓い、翌日からの運気を呼び込むごはんです。

冬至粥(イラスト:宮下 和)

こうして、日本の「冬至」におけるならわしを見てみますと、

・「ん」のつくものを7種類食べて、「運盛」とする語呂合わせ。

・太陽に見た目(形や色)が似ているものを「陽」とする見立て。

・柚子の芳香で邪気をよせつけない、お祓い行動。

・縁起のいいものを食べて「運」を体に入れようという構え。

という、聴覚、視覚、嗅覚、味覚など、あらゆる感覚を使って、体に「運」を取り入れてゆくという方法をとっているのですよね。幸福を追求するうえで、とても豊かなアプローチだと思います。

(つづく)

関連書籍

桃虚『神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること』

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神主さん直伝。「一日でも幸せな日々を続ける」ための、12カ月のはなし。

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桃虚 神職/ライター

1970年インド(ムンバイ)生まれ、東京育ち。 ライター業を経て、大阪府枚方市の片埜神社にて神職歴20年。 「神社新報」で連載など。筆名の「虚(とうきょ)」の、「桃」は無邪気の象徴、「虚」は素直な心を表す

最新刊に『神様と暮らす12カ月 運のいい人が四季折々にやっていること』。

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