1. Home
  2. 暮らし術
  3. 暮らすホテル
  4. 光と音と色彩と 古くて新しい空間に酔う ...

暮らすホテル

2025.09.03 公開 ポスト

光と音と色彩と 古くて新しい空間に酔う HOTEL K5越智月子(作家)

オシャレな空間には憧れる。でも、その加減が難しい。オシャレすぎる場所に身を置いていると、自分が余所者(よそもの)になってしまったようで落ち着かなくなってしまう。そんな性分だから、年下の友人に「K5ってホテル、めちゃくちゃオシャレですよ。泊まってみては?」と言われたとき「そうだねぇ」と微笑みつつも、ためらいが走った。K5。シンプルで尖っていて、やけに今っぽい響き。あたしには無理……。

だけど、あれこれググっているうちに「もしかして、ありかも」と気持ちが傾いてきた。まず場所がよき♡ かつて「日本のウォール街」と言われた日本橋兜町の中心、東京証券取引所のお隣なのだ。1923年竣工の銀行の別館ビル「兜町第5平和ビル」をリノベーションしたのだという。歴史を重ねた空間にはえもいわれぬ余白や厚み、そして温かみがある。デザインを監修したのはストックホルムの建築ユニット「クラーソン・コイヴィスト・ルーネ」。北欧モダンと和の融合は気おくれしてしまうほどオシャレではあるが、写真ではわからない空気がそこにあるはず。そう信じ、いざK5へ。

ここから先は会員限定のコンテンツです

無料!
今すぐ会員登録して続きを読む
会員の方はログインして続きをお楽しみください ログイン

{ この記事をシェアする }

暮らすホテル

遠くへ出かけるよりも、自分の部屋や近所で過ごすのが大好きな作家・越智月子さん。そんな彼女が目覚めたのが、ホテル。非日常ではなく、暮らすように泊まる一人旅の記録を綴ったエッセイ。

バックナンバー

越智月子 作家

1965年、福岡県生まれ。2006年に『きょうの私は、どうかしている』でデビュー。他に『モンスターU子の嘘』『帰ってきたエンジェルス』『咲ク・ララ・ファミリア』『片をつける』『鎌倉駅徒歩8分、空室あり』『鎌倉駅徒歩8分、また明日』など。

幻冬舎plusでできること

  • 日々更新する多彩な連載が読める!

    日々更新する
    多彩な連載が読める!

  • 専用アプリなしで電子書籍が読める!

    専用アプリなしで
    電子書籍が読める!

  • おトクなポイントが貯まる・使える!

    おトクなポイントが
    貯まる・使える!

  • 会員限定イベントに参加できる!

    会員限定イベントに
    参加できる!

  • プレゼント抽選に応募できる!

    プレゼント抽選に
    応募できる!

無料!
会員登録はこちらから
無料会員特典について詳しくはこちら
PAGETOP