
株式投資などと言い出しますと、何か遠い事のように聞こえるかもしれませんね。
「どうせ才能のある一部の人たちだけ儲かる、特別な仕掛けでしょ」
なんて、そもそも自分には株で勝つための才能が無い前提で、否定から入る人も多いでしょう。
もったいない。
私は高校2年の時からですから、気が付けば、もう40年近くも株式投資を続けてきました。つまりは、かなりのベテランです。そんな私の率直な感想なんですが、趣味として面白く、仕事にも役立ち、さらに、おカネが出ていくどころか、逆に儲かってしまう。そんなジャンルは、株式投資くらいだと思います。
ゴルフだとか、釣りだとか、ギャンブルだとか、そういった趣味も、もちろん、面白い事ですし、仕事に役立つ場合も、時にはあるかもしれませんが、まぁ、おカネの方はといいましたら、大抵の場合は出ていく一方でしょう。
まず、株式投資を遠い事と思ってはいけません。
例えば、あなたが、今まさに手にしている、そのiPhone。もちろん、言わずと知れたアップルの大主力商品ですが、あなたが初めて何代か前のiPhoneを手にしたのって、おそらく今から10年以上前の事でしょう。仮に、スマートフォンの普及率が70%を超えていた2015年のお正月に、遅ればせながら、初めてiPhoneを買ったとしましょう。その時に、「iPhoneはなんて素晴らしい機械なんだ」等と言いながら感動したついでに、アップル社の株を30万円だけ買ったとしましょう。
そうしたら、あなたの財産は、今頃どうなっていたでしょうか?
2025年の正月に急なおカネが必要となって、久しぶりに証券口座を覗いてみたら、なんと、その30万円は300万円以上、実に10倍以上に膨れ上がっていたのです。
もったいない。
あなたは、iPhone日本発売の2008年にこの商品の素晴らしさに気づくという、特別な才能が必要だったわけではありません。
もし、2015年ではなく、iPhoneが日本で発売された年、つまり2008年の年末にアップル株の有望さを見抜くという才能に恵まれていたなら、その投資額は100倍以上に増えていました。つまり、30万円が3000万円になっていたという事です。けど、それから7年もたって、町中にiPhoneが溢れかえってから買ったとしても、財産を10倍にする事ができたわけです。
何が言いたいかと申しますと、株式投資はあなたにとって遠い事ではなく、極めて身近な事であり、また、何か特別な才能が無いと成功しないという類のものでもありません。
ここで重要になってくるのは、あなたの身に起きた大きな変化、つまり、この場合は、今まで持った事のなかったスマートフォンを初めて持つという、人生最大級の大変化のタイミングで、
「それを売っている会社の株も買ってみようかな」と考えたか、考えなかったか、の差なのです。それが10年後には10倍の差となっているわけですから、ちっとは株式投資の勉強もした方が良い、と思いませんか?
えっ?「それは、たまたまアップルだったからでしょ。うっかりソニーのエクスペリアを買ってしまった私はどうなのよ?」ですって?!
ご安心ください。仮に2015年の正月始値でソニー株を買って、10年後の2025年の正月に売ったとしても、あなたの30万円は200万円にはなっていました。アップルの300万円にはかないませんが、なかなかの儲けです。
変化。
これは株で勝つためには、とても重要なキーワードです。最近なら、長年0%付近にへばりついていた金利がプラスとなって、金利のある時代が始まるという変化を全ての国民が体験していますよね? 一般的に、金利が上昇すると、銀行の貸出金利も上昇して、利ザヤが拡大するため、この変化は銀行株を押し上げる事になります。
既に金利の上昇が顕著になり始めていた2023年の正月に、遅ればせながら、ニュースか何かで、この事を知ったあなたが、口座を持っている三菱UFJ銀行株を買っていたとしなら、どうなったでしょうか?
はい。たった2年後の2025年正月には、その投資額は2倍になっていました。これも、銀行株がどん底にあえいでいた2021年の正月に三菱UFJ銀行株を買う、などという野性的な勘を働かせるといった特別な才能は必要ありませんでした。(もし、そんな事ができていたら、投資額はさらに2倍の4倍に増えていた)
「はいはい。変化を見つければ、株で大儲けできるのね。こんな素人の私にもよーくわかりました。で、さぞかし、あんたはアップル株で大儲けしたんでしょうね」ですって?!
持ってない……。
ただ、私の場合は2008年からの17年間で、当時、ブログ上で公開投資していた投資資産については現在のところ40倍ほどに増えています。アップルだとか、三菱UFJ銀行だとかは買わなかったけれども、それ以外の様々な変化をうまく拾う事はできたようです。
スマホとか、金利とか、そんな大きな変化でなくて構いません。あなたにとって、もっと身近な、趣味だとか、仕事だとか、勉強だとか、そんなところにも変化は満ち溢れているのです。
投資のタイミングは、意外なところで磨かれるかもしれません。
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エナフンさんの推し活株式投資

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