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往復書簡 恋愛と未熟

2025.05.23 公開 ポスト

「わかりやすい“性的魅力”にいいことはない」20代の経験で得たこの教訓が今の私を守っている鈴木綾


Dear Hirarisa, 

ひらりさが”your workout era”に入って嬉しいね。うちから歩いて30秒のところにスタジオがあるので、6月にたくさん行こう!

こちらは、父に会うための大旅行を終えて、ロンドンに戻ってきたところ。考えてみれば、最後に父に会ったのはほぼ一年前だった。海外生活をしていると、どうしてもそうなってしまうね。父はヨガが好きで(上手でなく、好きなだけ笑)、会うたびに一緒にヨガをやっているけど、今回彼を説得して、一緒にマシンピラテティスをすることにした。ご存じのとおり、マシンピラティスはなかなか言葉で説明できない運動で、事前にYouTubeで動画を見せた。それでも父はあの「マシン」にかなり戸惑っていた。難しくても、娘の好きなことに挑戦してみようとする姿勢に、本当に素敵な父だなと改めて思った。

前回の手紙の、破局と失恋の違い、興味深く読んだよ。一つの心の「状態」から別の「状態」へ移動するというのは、私が前回の手紙で言及した「自己物語の調整」そのものだね。新しい物語は元彼氏の先に作られていく。この移行で生まれるエネルギーをひらりさはボディメイクや運動に注いでいるのだね。私はこれだけは言いたい。恋愛関係を持ったこと自体はすごいことだ。相手に心を開き、自分の脆弱な部分を見せた。それは誇るべきことだから、ひらりさに忘れないで欲しいと思う。

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読書会のお知らせ

8月2日(土)16時より、美容と社会、そして私たち~ひらりさ×鈴木綾『美人までの階段1000段あってもう潰れそうだけどこのシートマスクを信じてる』読書会を開催します。今回は、綾さんも来日し、会場とオンラインの両方で行います。

詳細・お申込みについては、幻冬舎カルチャーのページをご覧ください。みなさまのご参加お待ちしています!

関連書籍

鈴木綾『ロンドンならすぐに恋人ができると思っていた』

フェミニズムの生まれた国でも 、若い女は便利屋扱いされるんだよ! 思い切り仕事ができる環境と、理解のあるパートナーは、どこで見つかるの? 孤高の街ロンドンをサバイブする30代独身女性のリアルライフ 日本が好きだった。東京で6年間働いた。だけど、モラハラ、セクハラ、息苦しくて限界に。そしてロンドンにたどり着いた――。 国も文化も越える女性の生きづらさをユーモアたっぷりに鋭く綴る。 鮮烈なデビュー作!

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往復書簡 恋愛と未熟

まだ恋愛にじたばたしてる――? 30代半ば、独身。ロンドンと東京で考える、この時代に誰かと関係を紡ぐということ。

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鈴木綾

1988年生まれ。6年間東京で外資企業に勤務し、MBAを取得。ロンドンの投資会社勤務を経て、ロンドンのスタートアップ企業に転職。現在は退職し、英語での小説を執筆中。2017〜2018年までハフポスト・ジャパンに「これでいいの20代」を連載。日常生活の中で感じている幸せ、悩みや違和感について日々エッセイを執筆。日本語で書いているけど、日本人ではない。著書に『ロンドンならすぐに恋人ができると思っていた』(幻冬舎)がある。

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