
生き方
たどり着く場所もないが、とりあえず書いてみようと思う。
日曜日、よく日が差している。飼い猫の染子を抱いて、ベランダに出た。
向こう隣りの桜の老木は、満開である。「ソメイヨシノ」は六十数年が寿命と聞く。この桜の木も、もう長くはもたないかもしれない。
染子も、二十数年生きている。
医者からは「もうそれほど生きられないだろう」と言われた。染子は、あまり大きくならないタイプの黒猫で、先日、私のベッドの上で二度目の痙攣を起こした。その後、鼻がつまったのだろう。変なクシャミをして右の鼻から血が飛んで、いつも寝床にしている私のベッドはあちこちに点々とその跡が残っている。
医者からステロイド系の薬を処方されて、今少し治っている。
「大竹まこと ゴールデンラジオ!」が長寿番組になるなど、今なおテレビ、ラジオで活躍を続ける大竹まことさん。75歳となった今、何を感じながら、どう日々を生きているのか——等身大の“老い”をつづった、完全書き下ろしの連載エッセイをお楽しみあれ。
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