もはや京都は、「そうだ!」なんて軽率に行ける場所じゃない
最近なんかもう、とにかくホテルがクソ高いんですよ。
いえ私だって、出来ることなら<近年、ホテル宿泊料の高騰が続いている>とか書きたい。落ち着いた文体で書きたい。でもそんな他人事みたいに語ってはいられないぐらいバカ高いのです。
私がいわゆるオタ活でちょこちょこ遠征するようになったのは一昨年ぐらいからなのですが、当時はまだ地方のビジホはシングル1泊1万円で朝食付き、みたいな感覚だった。平日や日曜泊ならなら6千円でもあった。
いうてもこちとら50代でありますし、そこそこ選んでも(駅から近いか会場から近い、それなりに新しい、それなりに広い、それなりに朝食が美味しそう、それなりでいいから大浴場があると嬉しい)その程度の金額に抑えられていたのです。例の各種旅行支援などが適用可能な時なら3千円でOK、なんてこともあった。少し前なのに信じられない!
でも今は、同じ条件の宿は1.4~2.0/万円くらいする。推しがデビューしたので、ライブが基本土日開催になったこともあるけど、それにしたってお高い。じゃあ我慢して、条件下げて遠くて不便だったり古くて狭かったり、みんな知ってるいわくつきの宿にすれば値段は下げられるだろうけど、わざわざ遠征してそうした宿には泊まりたくない気持も拭いきれない。修行じゃないんだし!
そんなわけで、この1年くらいは、まあ土曜泊は1泊2万円までなら仕方ない、と自分に言い聞かせてきたのです。実際、先月、TravisJapanのまだ当選してもいない来年のツアーのために、日程が発表されてすぐに押さえた仙台の駅近ビジホも素泊まりのツイン(こっちはヲタもだちと一緒に泊まる)で4万円、ひとり2万円でした。ちょっと広め(26㎡。でも欲を言えば友達と泊まるツインなら30㎡欲しい。もう贅沢だけど!)ではあるけれど。たぶんチケットの当落が出てからだともっと高くなるし、数千円安くても、駅から周囲に観光名所があるわけでもない道を徒歩15分とかイヤじゃん! そんなの結局行きも帰りも荷物送っちゃうじゃん! タクシー乗っちゃうじゃん! な気持ちがあり。
そしてこの度、推しの舞台が京都劇場で大千穐楽を迎えることになりまして、それが11月の日曜日でございまして、うわーい! 秋の京都なんて楽しみすぎる! 日曜日の終演は21時くらいなから泊まり確実だな、飲みたいし。なんなら前泊もしちゃう? 京都観光しちゃう? 京都っていつ以来? あれもしかして「東海道でしょう!」でゴールして以来? ヤバい。あの時は疲れ果てて観光になんて微塵の興味もなかった(実際、紅葉を見に行ったみんなを、ひとりでホテルのロビーで待ってた)けど、今なら行きたい! 車折神社(「芸能神社」)とか、壬生寺(新選組)とか、瑠璃光院(桜と紅葉の名所)とか! と昂まりまくったのでした。
が、しかし。
秋の京都なめてた! インバウンドなめてた!「人気観光地」なめてた!
とにかくうもう、なめすぎていた!!
ホテルが高い。「手頃な宿」がまったくない。
今回の遠征で、観劇自体は、これまでにも何度かライブやイベントに譲り譲られ協力しあったりしてきたヲタもだちと同行であるものの、いつも観劇(あるいはライブ鑑賞)及び、その後の飲食は共にするけど、現地集合現地解散ホテル別、というスタンスなので(仕事の都合もあるしマイルの都合もあるし)、宿は誰かと相談する必要こともなく自分で決める。決めばならぬ。
いやむしろ私は自分で決めたい派なので、それはいいんだけど、知る人ぞ知る京都情報的なものはまったく持ち合わせていないので、途方に暮れるしかなく。
だって、狭さではおなじみの◯パホテルの最安「お部屋はおまかせ」でも39000円、名もなき(失礼)12㎡のビジホで27000円、14㎡で35000円、あ! このチェーンは知ってる! 大浴場あっていいよね駅近だし! え? 20㎡シングル60000円? ろ、く、ま、ん、え、ん? は? な世界だったんですよ。
ドリーミーでラグジュアリーなホテルの話ではなく、ふつうの、ふつうってなんだね? くらいふつうのビジホの話ですよ? 高すぎて高すぎて震えるわ。
行けない。こんなのもう泊まれない。もはや京都は「そうだ!」なんて軽率には行けない場所になってしまった……!
世界遺産の敷地内! 大浴場あり! ひとり1室6800円~と破格の宿!
でも、それでも。
貴重な大千秋楽のチケットを無駄になどできるはずもありません。
泊まらねばならぬ。どうにかして秋の京都に泊まらねばならぬ……!!
と、執念の炎をメラメラ燃やした結果、今回4名定員の和室(9畳)をひとり利用で税込み9000円、という宿を予約できたのです。しかも、駅から車で5分、なんちゃってではない大浴場があり、朝食ビュッフェは税込1380円。世界文化遺産のある西本願寺の敷地内で早朝散歩などにも便利すぎる立地。
今回はもう空室がなかったのですが、3名定員の和室ならひとり利用で7900円、 2名定員の洋室をシングルユースで7240円、洋室シングルならなんと6800円! 宿泊者は駐車場も無料、と何もかもが破格。
というのも、こちら「聞法会館」は西本願寺の宿坊的な意味をもつ宿で、研修施設なども併設していて、日々法話会や講演会なども行われている施設だったのです。とはいえ、別に何かを強制されたり勧められたりすることはなく、ごくごく普通のホテルとして利用可能。公式HPからさくさくWEB予約もできる。
今回私は楽天トラベルで見つけて予約したのですが、通常のホテル予約&宿泊とまったく変わりはありませんでした。
客室に冷蔵庫がなかったり、鍵がカードキーではなかったり、アメニティが必要最低限(歯ブラシとヘアブラシ、ハンドソープ、ボディソープ、リンスインシャンプー)だったりしたものの、バスタオル&タオル&浴衣はある。後付けっぽいウォシュレットも完備。特に「映える」設備ではないけど、ばえなら隣の西本願寺にいくらでもある!
以前、伊勢神宮の近くに泊まったとき早朝参拝をして、ものすごく良かった(観光客激少、空気静謐、雰囲気抜群)ので、今回も早朝(といっても日和って7時。なぜなら前夜1時まで呑んでたから!)西本願寺に行ってきたのですが、混んでるとき(前日夕方にも行った)とは明らかに時間の流れが違った。滅多なことでは洗われない我心も清らかになったような。いやほんと早朝散策、お勧めしたい。
大人税込み1380円の朝食ビュッフェも、種類豊富! とはいえないもののひとつひとつがちゃんと美味しく、不満もなく。
あと、仕事が終わらなくてチェックアウトを延長してもらったのですが、それが1時間600円台と激安でした。10時OUTのところ12時まで延長しても、そこらの喫茶店より安いのでは。
というわけで、もう京都の宿はずっとここでいい! という気持ちに。今度は洋室にも泊まってみたい。気になった方は、お試しあれ~。
*あくまでも<個人の感想>です。
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20年以上、毎日300~500歩程度しか歩いていなかった超絶インドアだらしな生活だったのに、突然フッ軽オタ道を走り出したこの数年。もう「いつかそのうち」なんて言ってられん! 見たいものは見ておきたい! 寄る年波を乗り越えて、進め! ヨタヨタオタヲタ見聞録。