現在、12万部のロングセラーとなっている『内臓脂肪を最速で落とす 日本人最大の体質的弱点とその克服法』。本書の著者で、医師の奥田昌子さんは、健康情報やカロリー計算よりも「身体の声」に耳を澄ますことの重要性を説きます。「最近、お腹がぽっこりしてきた」「ズボンがきつくて苦しい」とお悩みの方は知っておきたい、内臓脂肪を最速で落とすためにもっとも大切な心得を教えてもらいました。
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自分の身体をもっと好きになる
── 先生はこれまで、30万人近くの健康診断に携わってきたそうですが、なぜ一般向けの本を書くことになったのですか?
昨今、いわゆる健康情報がメディアを通じて大量に流れています。正しい情報もあれば、間違っている情報もあります。多くの方はこうした情報をたくさん集めて、とりあえず身体にいいと言われていることをされているのではないでしょうか。
もちろん、情報を仕入れるのは大事なことです。でも、みなさんとお話ししていて感じるのは、自分の身体の状態にしっかり目を向けている人は、意外と少ないのではないかということです。
まずは、自分が問題なく日常生活を送ることができていることのありがたさを実感してもらいたいんです。自分を生かしてくれているこの身体に感謝して、謙虚な気持ちで大切にしてあげてほしい。
私はみなさんに、「身体の声に耳を傾けましょう」とよくお伝えしています。身体の声に耳を傾けると、身体はいろんなことを伝えてくれます。ほんのかすかな異変であってもすぐに気づくようになるし、きちんと手入れをして長持ちさせようという気持ちにもなる。その先に、健康や長寿があると思っています。
── そのことを、本を通じてお伝えしたいわけですね。
おっしゃる通りです。私はこれまで、内臓脂肪の本から血圧の本まで、さまざまな本を書かせてもらいましたが、いちばん伝えたいのはこのことです。人の身体って素晴らしいんだということ。ある意味、私たちは生かされているんだということ。そして、自分の身体を好きになってほしいということ。
『内臓脂肪を最速で落とす』は、内臓脂肪を減らすためのヒントが具体的に書かれている健康本です。でも、根っこにあるのは、いま申し上げたようなメッセージなんです。その部分を汲みとって読んでいただけると、本書を二倍楽しく読むことができると思います。
数字より身体の声を大事にしよう
── 先生ご自身、すごくスレンダーですよね。ふだんから、どんなことに気をつけていますか?
その日食べたもの、飲んだもののカロリーの合計は、頭の中で追うようにしていますね。細かい計算まではしませんし、いちいち記録をとったりもしませんが、だいたいこのくらいかなというのは、考えるようにしています。
昼に食べすぎたと思ったら、夜は少なめにする。おやつにミルクティーを飲んだら、そのぶんどこかで減らす。そのような感じで、1日の中で帳尻を合わせるようにしています。
── 1日、何キロカロリーに収めるようにしていますか?
あまり厳密には考えていませんが、だいたい1500キロカロリーくらいだと思います。それくらいの量が、自分にとっていちばん負担が少ないんです。
とるべきカロリーは人それぞれです。何歳の男性だから何キロカロリー以下にしなくてはいけないとか、内臓脂肪の多い方はしっかり意識してほしいですが、そうでない方は数字にばかりこだわりすぎないほうがいいと思います。
それよりも、「身体が軽いな」とか、「苦しくないな」とか、自分の感覚を大事にしたほうがいい。先ほどの話につながりますが、とるべきカロリーは身体が教えてくれます。「もう少し食べてもいいよ」とか、「これくらいにしておこう」とか。身体の声に耳を澄ましていると、食べすぎることはなくなります。
── 運動はどんなことをしているんですか?
自宅にエアロバイクがあるので、本を執筆している時期はとくによく乗っています。
というのも、私のエアロバイクはちょっと変わった形をしていて、ハンドルがないんですよ。一輪車みたいな、足だけを使うタイプのエアロバイクなんです。
このタイプだと手が空くので、エアロバイクを漕ぎながら、赤いボールペンを片手に原稿を読み直したりすることができます。本や論文を読んだりすることも、もちろんできます。なので、むしろ本を書いているときのほうが、しっかり運動できているかもしれません。
── 最後に、みなさんにメッセージをお願いします。
しぶといイメージのある内臓脂肪ですが、小さなことを積み重ねていくだけで確実に落とすことができます。2、3か月、続けていただくと効果が実感できると思うので、ぜひ楽しみながら取り組んでもらえればと思います。
その間、いつでも読み返すことができるように、この本をキッチンや、リビングのテーブルに置いておいてください。また今回、Amazonオーディブルからオーディオブックも出ましたので、通勤の電車や車の中などで聴いていただけると、モチベーションを維持するのに役立つと思います。
くり返しますが、実践すれば必ず効果は出ますので、楽しみにしてください。応援しております。
※本記事は、 Amazonオーディブル『武器になる教養30min.by 幻冬舎新書』より、〈【後編】奥田昌子と語る「『内臓脂肪を最速で落とす 日本人最大の体質的弱点とその克服法』から学ぶ内臓脂肪の落とし方」〉の内容を一部抜粋、再構成したものです。
Amazonオーディブル『武器になる教養30min.by 幻冬舎新書』はこちら
書籍『内臓脂肪を最速で落とす 日本人最大の体質的弱点とその克服法』はこちら
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武器になる教養30min.by 幻冬舎新書
AIの台頭やDX(デジタルトランスフォーメーション)の進化で、世界は急速な変化を遂げています。新型コロナ・パンデミックによって、そのスピードはさらに加速しました。生き方・働き方を変えることは、多かれ少なかれ不安を伴うもの。その不安を克服し「変化」を楽しむために、大きな力になってくれるのが「教養」。
『武器になる教養30min.by 幻冬舎新書』は、“変化を生き抜く武器になる、さらに人生を面白くしてくれる多彩な「教養」を、30分で身につけられる”をコンセプトにしたAmazonオーディブルのオリジナルPodcast番組です。
幻冬舎新書新刊の著者をゲストにお招きし、内容をダイジェストでご紹介するとともに、とっておきの執筆秘話や、著者の勉強法・読書法などについてお話しいただきます。
この連載では『武器になる教養30min.by 幻冬舎新書』の中から気になる部分をピックアップ! ダイジェストにしてお届けします。
番組はこちらから『武器になる教養30min.by 幻冬舎新書』
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