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  4. 2021年6月10日 清澄白河の休日

やっと美術館が開いたので、東京都現代美術館のマーク・マンダース展と、ライゾマティクス_マルティプレックス展に行きました。2本同時に観賞するので、足腰にかなり負担がかかると予測していたら意外と疲労感なく、歩数も4000歩弱でした。

 

最初にライゾマティクス展を見て、電気的な信号や情報の刺激を得たあと、マーク・マンダース展でプリミティブな彫刻作品を見て軽い脳の疲れを癒す、という順番にして良かったです。ライゾマティクスの、四角い箱がプログラミングされて動きつつ、ダンサーがその箱の上に乗ったりしてダンスし、さらにプロジェクションマッピングが投影される、という高度な技術に圧倒されました。映像で最初そのパフォーマンスを観た後、隣の部屋で実際の四角い箱やプロジェクションマッピングの演出を観られるのですが、真っ白な空間がここまでかっこよくなるとは……。いいプロジェクションマッピングを見るたびに、この世の目に見える現象も全てイリュージョンで、色即是空的なプロジェクションマッピングだと感じます。せっかくなので美しいプロジェクションマッピングを見ていたいです。

四角いボックスが完全に制御されて動いていました。この上に乗って踊れる人の身体能力もすごいです。デジタルとアナログが高次元で融合。
マーク・マンダース展の、挟まれた顔の彫刻がシュールでおもしろいです。

マーク・マンダース展の会場に、床がふわふわしている部屋があって、トランポリンみたいで楽しく歩いていたら、あとで説明を読んだら、この床のどこかに鳥の死体が隠されている、という作品みたいでした……。鼻がきく人は、この部屋で鳥の臭いがしたとか言っていました。

マーク・マンダースのラフスケッチのコーナーもかなりダークな感じでやばかったです。そのスケッチをふまえて彫刻作品を見ると、いい意味で狂気が感じ取れます。美大の彫刻家の学生がこういう作品を作ったら、先生に「悩みがあるんなら相談してみろ」と言われそうな感じです。

東京都現代美術館の展示は20日まで開催しているそうです。

展示ついでに久しぶりに清澄白河の街を歩きましたが、物価が高くなっているような……。人気のカフェのフルーツサンドが一個1000円とかしました。時価でいいみかんを使っているそうです。思わずその中で一番安かったパイナップルのフルーツサンド580円を購入しましたが敗北感が……。店先に立ち寄ったマダムが店員に声をかけられてフルーツサンドをすすめられていましたが、「昨日買ったから」と言って断っていました。参考になります。

でも、近くのカフェで注文したドリンクとまちがったものが来たので、それを飲んでいたらあとから店員さんが作り直しただリンクを持ってきて、「良かったらこれもどうぞ」と2杯飲めることになり600円くらい儲かりました……。しばらくセコい喜びに浸りました。

関連書籍

辛酸なめ子『次元上昇日記 ベストセレクション50』

「次元上昇」とは? それは「アセンション」のこと。 では、「アセンション」とは何か――? 辛酸なめ子さんにとっては、日々、功徳を積んで善行マイレージを貯め、それがある閾値に達すると得られる高い次元のこと。 本書は、そんな次元上昇をめざす一人の女性が、イベント、パーティ、買い物、仕事……と毎日足を運び、霊的な何かが見えたり、癒されたり、反省したり、試行錯誤する抱腹絶倒の記録です。 この世界の次元は一つじゃない――。 よりすぐりのベスト50をお楽しみください。

辛酸なめ子『次元上昇日記』

毎日のようにセレブやスピリチュアルな現場を取材し続け、どうやったら「次元上昇=アセンション」できるのかを考え続け、「小難しい本を読むより、猫を5分間撫でている方が真理に近付ける」と認識、善行というマイレージを貯めることこそが、個人の次元上昇を達成する方法だと気づく。そのおそるべき試行錯誤、抱腹絶倒の日常記録です。

辛酸なめ子『辛酸なめ子の現代社会学』

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次元上昇日記

「次元上昇」とは? それは「アセンション」のこと。では、「アセンション」とは何か……。いろいろな意味があるので、ネットを検索してみて下さい。しかし、辛酸なめ子さんにとって、それは日々、功徳を積んで善行マイレージを貯め、それがある閾値に達すると得られる高い次元のこと。この連載は、その善行マイレージを貯め次元上昇をめざす一人の女性の抱腹絶倒、試行錯誤の記録です。

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辛酸なめ子

東京都生まれ、埼玉育ち。漫画家、コラムニスト。巫女的な感性であらゆる事象を取材しまくる驚異のフィールドワーカーとして知られる。著書は『辛酸なめ子の現代社会学』『次元上昇日記』(幻冬舎)、『女子校育ち』(筑摩書房)、『辛酸なめ子のつぶやきデトックス』(宝島社)、『アイドル処世術』(コア新書)、『絶対霊度』(学研)など多数。

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